2024年1月1日月曜日

体幹の側屈運動は歩行の主要な基盤。肋間筋は位置エネルギーを蓄え、運動エネルギーとして放出する

 アナトミートレイン(医学書院)より引用します。

 運動学において、体幹の側屈運動は歩行の主要な基盤である。床に腹臥位となり、ゆっくりとウナギのように「くねくね」動くことで、LL(ラテラルライン)の統合が促される。

 成人の歩行を評価する場合、過剰な左右運動は異常とみなす。我々は、歩行時に頭部と胸部は側方偏位なく前進し、左右運動の多くはウエストラインかそれより下部で調節されると思っている。

 ヒトは主要な前進原動力として、魚のような左右運動ではなく、矢状面での屈伸/伸展運動(イルカやクジラも同様)を利用する。歩行では左右の調節はわずかしか関連しないが、すでに述べたように、歩行の対側の動きは、特に、骨盤帯と肩甲帯の相反する振動を伝えるウエストと胸郭下部の旋回に関わる。

肋間筋と歩行

 体幹と頸でLLを特徴付ける一連のX字、あるいはバスケット織りは、これらの回旋運動を調節し、ブレーキをかけるのに完璧な状態にある。したがって、体幹でのLLのX字状に織られた構造は、バネのようにショックを吸収して歩行を滑らかにするラセン体の部分的な弧として見ることができる。

 肋間筋は斜行し、腕時計のぜんまいのように機能し、胸郭が一方向にねじられる場合に位置エネルギーを蓄え、胸郭が反対方向に回旋するとこれを運動エネルギーとして放出する我々は、肋間筋は呼吸筋としてではなく主に歩行筋として扱うことができるという興味深い結果を見いだした。

 引用ここまで

 安部塾では、立位と四つん這いでサイドベンド(側方屈曲)の動きを繰り返します。側屈していく側の胸郭を意識しつつ息を吐き、逆側の胸郭を意識しながら息を吸います。連続で動かすときは、立位では息を吸いながら側屈していき、息を吐きながら最初の姿勢に戻ります。四つん這い位では息を吐きながら側屈していき、息を吸いながら最初の姿勢に戻ります。

 合わせて、立位でのサイドウエーブやサイドワインダーもおすすめしています。やってみればわかりますが、左右にくねくねした後は、持続的な歩行や走行が楽になります。同じ理由で、肩甲骨の可動性を改善する動きを合わせておすすめしています。膝の問題を抱えている人にサイドベンドやサイドウエーブを実践してもらうと、予後が良くなることがよくなります。

 体側はあまり関心をもってもらえない部位ですが、とても重要な部位なので時間をかけて学んで理解を深めると面白いと思います。 

 1月のワークショップで解説します。 

☆年始新宮校ワークショップ 

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飯塚ヨガワークショップ

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☆下関ワークショップ

1月6日(土)→ 詳細

 

 機能運動学大牟田サークル

1月7日(日) → 詳細 

  

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