2024年1月10日水曜日

頭部前方位姿勢+猫背反り腰(後弯前弯型姿勢)について

  塾生さんから質問があったので、頭部前方位姿勢+猫背反り腰(後弯前弯型姿勢)について簡単にまとめてみました。


頭部前方位姿勢+猫背反り腰(後弯前弯型姿勢)

 耳が重力線(鉛直線)と正確に一致している場合、頭は首と適切な位置にあります。重力線は、重力の下向きの引力をあらわす仮想の直線です(上図の赤線)。姿勢評価では、身体各部の位置を観察し、姿勢のずれや偏りの有無を判断するための基準として使用されます。

 体を横から見たときに、頭がこの重心線よりも前方に位置する場合、頭部前方位姿勢が生じます。頭部前方位姿勢は、頭がその基準線から外れるため、姿勢の偏差とみなされます。

 パソコンやスマホの長時間使用など、特定の日常活動により、首の下部の屈曲が増加する可能性があります (前かがみになることを意味します)。通常、下部頚椎は最も屈曲する領域です。見えるように頭を持ち上げると、上部頸椎が過伸展します (後方に曲がります)。

 頭部前方位姿勢では、首、肩、頭を支えて動かす筋肉間の強度の不均衡(アンバランス)が生じることがよくあります。

 首の後ろの筋肉は前に曲がると短くなり、過剰に活動しますが、前方の筋肉は弛緩すると伸びて弱くなり、緊張します。

 頭部前方位姿勢は、肩と背中上部が前方に丸くなる後弯症によって生じることがよくあります。後弯症にはいくつかのタイプがあります。

 長時間、デスクやコンピューターに向かって座ったり、ハンドルを握ったりした後に肩が前に丸まると、頭も前に出てきます。これは、上部胸椎が首と頭を支えているために起こります。胸椎が動いたり位置が変わったりすると、通常、頭と首もそれに追従します。頭部の重量のほとんどは前方にあり、これが前方への動きにも貢献します。

 後弯症の場合、肩が前に丸まり、物を見るためには頭を上げなければなりません。

 このタイプの猫背と合わせて、骨盤が前傾しすぎて腰椎の伸展が増強すると、頭部前方位姿勢+猫背反り腰(後弯前弯型姿勢)となります。