2023年7月28日金曜日

ミニバンドチューブで身体をほぐす。やわらかい体をつくる。

  8月の安部塾ワークショップは、ミニバンドチューブを使ったエクササイズの解説をします。

 定番の、かかと引きによるふくらはぎほぐし。

かかと引き
 これまた定番の、お尻の安定筋のエクササイズ。

ミニバンドチューブ

 トレーングチューブは安全で効果が高く、継続しやすいので人気があります。機能解剖的な理解を深め、フォーム(型)を守って実施すると、驚くほど動きが改善します。制御できる関節可動域がひろくなり、身体全体のバランスが整ってきます。

 「主動筋が収縮するときに、拮抗筋は弛緩される」というメカニズムを相反抑制(相反性抑制、相反性神経支配)といいます。主動筋とは、文字通り「主に働く筋肉」、拮抗筋とは、関節の動きに対して反対の動きをする筋肉です。

 ある筋肉を伸ばして緊張をゆるめたいときは、反対の動きをしている筋肉を緊張させれば良いということになります。ミニバンドチューブを反対の動きをしている筋肉を緊張させることに使うことで、目的とする筋肉を効率的に緩めることができます。

■各地のワークショップの予定

☆下関ワークショップ

8月5日(土)→ 詳細

 

 機能運動学大牟田サークル

8月6日(日) → 詳細 

 

☆東京ワークショップ

8月18・19・20 日(金・土・日・月)→ 詳細  

 

☆大阪ワークショップ

8月24日(木)→ 詳細

 

☆名古屋ワークショップ

8月25日(金)→ 詳細

 

☆神戸ワークショップ

8月26日(土)→ 詳細

2023年7月27日木曜日

トレーニングチューブを使って、関節の安定性と可動性を向上させる。

  8月の各地での安部塾ワークショップは、某D社のトレーニングチューブ(優れモノ)を使って、関節の安定性と可動性を向上させるストレッチング・エクササイズについて解説します。女子はオレンジ(ミドル)、男子はブルー(ハード)を御用意ください。


トレーニングチューブ

 トレーニングチューブの天然ゴムの伸縮(伸張性)を意識したストレッチングをおこなうと、呼吸機能の増強・姿勢保持の向上・体幹の安定性の向上に役立ち、関節可動域・柔軟性が改善します。チューブが動きをサポート(支持)してくれるアイテムとして機能します。

 トレーニングチューブエクササイズは、動かしはじめがもっとも負荷がかからないポイントとなり、伸ばしていくにつれて張力がかかりだんだん負荷が大きくなっていく終動負荷となります。

 ストレッチング時の相反抑制(弛緩を引き起こす神経反射。原動筋=主導筋を収縮させたとき、相反抑制により拮抗筋が弛緩する)がスムーズにいくよう、筋肉が少ない出力しか出せない動作開始時負荷を小さく、筋肉がもっとも大きな力を発揮できるフィニッシュポジションで最大負荷をかけることができます。

相反抑制とストレッチング

■各地でのワークショップ内容

①足のエクササイズ(足首・足裏の動きの改善、ふくらはぎ・すねのストレッチング)

②膝のエクササイズ(ふともも前・後ろの筋肉のストレッチング)

③お尻のエクササイズ(立位姿勢の改善、歩行の改善)

④手のエクササイズ(手首・手指の動きの改善、前腕のストレッチング)

⑤肩のエクササイズ(肩甲骨まわり・胸・背中のストレッチング)

⑥首のエクササイズ(首周りのストレッチング)

⑦トレーニングチューブを使ったコアプログラム

⑧トレーニングチューブを使ったヨガのポージング


■各地のワークショップの予定

☆下関ワークショップ

8月5日(土)→ 詳細

 

 機能運動学大牟田サークル

8月6日(日) → 詳細 

 

☆東京ワークショップ

8月18・19・20 日(金・土・日・月)→ 詳細  

 

☆大阪ワークショップ

8月24日(木)→ 詳細

 

☆名古屋ワークショップ

8月25日(金)→ 詳細

 

☆神戸ワークショップ

8月26日(土)→ 詳細

2023年7月19日水曜日

肩甲骨を動かして、肩甲骨まわりをほぐす。


 肩甲骨まわりのほぐし方の解説です。

 明日からの各地のワークショップで解説します。

☆大阪ワークショップ

7月20日(木)→ 詳細

 

☆名古屋ワークショップ

7月21日(金)→ 詳細

 

☆神戸ワークショップ

7月22日(土)→ 詳細

 

新宮校ワークショップ(休日)

7月23日(日)→ 詳細

7月30日(日)→ 詳細 

 

☆新宮校ワークショップ(平日)

7月24日(月) → 詳細

7月31日(月) → 詳細

2023年7月13日木曜日

筋膜連鎖をトレーニングすることで、ムチのような、筋の協調性と膜の弾性を活用した動きを最大限発揮できるようになる。

  アナトミー・トレイン 医学書院 295Pより引用させていただきます。

 個々の筋群を直線的な動きで個別にトレーニングすれば、その筋を鍛えることはできるかもしれないが、機能的運動を行う際の身体の健康に必要となる隣接する膜組織が取り残される可能性がある。

 開放性運動連鎖、または閉鎖性運動連鎖として筋膜経線をトレーニングすることにより、筋間および筋周囲の筋膜が強化され、身体の近位側から始まって、遠位側で遅れて起こる筋の協調運動を、より適切に行えるようになる。


 筋膜連鎖をトレーニングすることで、長いレバーアームにより、近位側から始まった動きに、遠位側が追随するムチのような、筋の協調性と膜の弾性を活用した動きを最大限発揮できるようになる。

 トレーニング中に牽引やストレッチの負荷量、リズム、およびベクトルを変化させることにより、筋肉と筋周囲にある筋膜の支持性を確実に増加させることができる。

 逆に、同じ運動や型、またはヨーガのポーズを同じやり方で毎日繰り返し行っていると、負荷がかかる特定の筋膜経路のみがトレーニングされ、負荷がかからない近傍の筋膜はバランスが崩れた状態となり、日常生活を遂行するなかで違った活動場面に遭遇した際に損傷することが論理的に示唆される。

 このような繰り返し自体が悪いわけではない。ルーティンには複雑なダンスや武道を自分のものにするうえで計り知れない価値があるが、変化をつけずにルーティンを繰り返すだけでは、実生活への備えとしての価値に疑問符がつく。

引用ここまで。


 ケガや故障が多かったり、動きがスムーズでなかったり、体形が崩れていたり……少し観察してみると、筋膜連鎖がうまく使えていないことがすぐにわかると思います。7月の安部塾は、基本的な運動連鎖の改善をやっております。

☆東京ワークショップ

7月14・15・16・17 日(金・土・日・月)→ 詳細  

 

☆大阪ワークショップ

7月20日(木)→ 詳細

 

☆名古屋ワークショップ

7月21日(金)→ 詳細

 

☆神戸ワークショップ

7月22日(土)→ 詳細

 

新宮校ワークショップ(休日)

7月23日(日)→ 詳細

7月30日(日)→ 詳細 

 

☆新宮校ワークショップ(平日)

7月24日(月) → 詳細

7月31日(月) → 詳細

2023年7月6日木曜日

リラックスしていないとできない動きは、緊張してリキんでいるときにはできません。

 リラックスしていないとできない動きは、緊張してリキんでいるときにはできません。

 身体操作の練習の時に、首と肩を緊張でガチガチに固めている人がいます。この状態でどれだけ練習しても、やればやるほどできなくなっていくというループにハマるだけです。「やっている感(見せかけの充実感)」を求める人も同様で、関節機能や全身の連動機能を崩壊させながら突き進んでいきます。

 正しい動きができている時は、「やっている感」がありません。効率よく動いているのでダメージが最小限で済んでいるからです。同じ動きをするのであれば、容易くできる方が良いのは、少し考えればわかることです。

 こんな記事がアップされていました。


 筋トレを行うと、やらないよりも、心血管疾患になるリスクが17%、全がんリスクが12%、糖尿病のリスクが17%、死亡リスクが15%、それぞれ下がりました。
 時間との関係を詳しくみると、最もリスクが低下した筋トレの時間は、心血管疾患で週60分(18%低下)、がんでは週30分(9%低下)、死亡では週40分(17%低下)でした。ところが、筋トレの時間が週130~140分を超えると、やればやるほどリスクが高まる、という結果が出たのです(ただし、糖尿病だけは、週60分でリスクが17%低下した後も、やればやるほどリスクは下がりました)。
……引用ここまで

 まあ、考えるまでもなく、必要以上に高強度・長時間の運動が身体に悪いのは理解できると思います。適当に流している人たちの方が結果を出せているのは、少し観察すればすぐにわかりますし、必要以上に激しい動きを繰り返した人たちの老後が大変そうなのも観察できると思います。

 全身をつなげて動く練習と、動かない部位を動かせるようにする練習を並行して行うことが大切だと考えています。緊張しやすいということは、姿勢保持筋をうまく使えていないということです。抗重力筋群をうまく使えれていれば、心身ともにバランスがとれて安定してきます。姿勢保持に無駄な力を使わなくなれば、体型も美しく整ってきます。

 骨格筋は大きく赤筋と白筋に分けられます。赤筋は収縮が遅く(遅筋)持久力があり、姿勢の保持に関係していて抗重力筋とも呼ばれます。白筋に比べてミオグロビンが多く、脂質に富んでいます。白筋は速い運動に関係し瞬発力があり、主としてグリコーゲンを基質としてエネルギーを産生します。組織化学的に赤筋線維はタイプ 1 線維、白筋線維はタイプ 2 線維ともよばれます。

 ありがちな間違いは、姿勢保持筋である遅筋(赤筋)群ではなく速筋(白筋)群を使って姿勢保持をしようとすることです。遅筋群の性能は、日々の生活の中で姿勢保持を遅筋で行うことで維持増進できます。遅筋は脂質代謝や耐糖能、筋持久力、ストレス耐性などにおいて高い優位性があり、マイオカインと呼ばれるホルモン様物質を分泌することで骨格筋以外の臓器の機能を調節しています。また、「うつ」の原因物質を分解してストレス性うつ抑制に関与することがわかっています。

 安部塾では、抗重力下でゆっくりとした動きを呼吸に合わせて行います。長期間継続することで地味に効いてくるのを狙っています。世の中で流行りがちな「一発逆転系」の方法ではなく、動きの悪い箇所を動くようにしながら、全身のつながりを再構築していきます。覚えることもやることも沢山ありますが、10年くらいやればそれなりの結果を出せると思います。

 7月は、基本中の基本である足底・足背の意識やジョイント・バイ・ジョイントの考え方、肩甲骨の可動性を必要十分レベルに高めることなどをやっています。

☆東京ワークショップ

7月14・15・16・17 日(金・土・日・月)→ 詳細  

 

☆大阪ワークショップ

7月20日(木)→ 詳細

 

☆名古屋ワークショップ

7月21日(金)→ 詳細

 

☆神戸ワークショップ

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新宮校ワークショップ(休日)

7月23日(日)→ 詳細

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☆新宮校ワークショップ(平日)

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2023年7月5日水曜日

踏ん張らない。足底全体を同時に(足裏を水平にしたまま)床からあげ、足底全体を同時に床に落とす。

 

一本歯下駄

 数年前にちょっとしたブームになった一本歯の下駄ですが、「踏ん張らない(余計なリキミがない)身体操作」ができない人たちは効果を実感できず、靴箱の肥やしになっている模様です。かえって体調が悪くなったという人も、一定数いらっしゃるようです。うまく使えば、地面を蹴らずに押さえるように動けるようになるので、体調爆上がりするのですが。

 物事には順番があるので、一本歯の下駄を履く前にカンフーシューズや足袋を履いて動いてみるのをおすすめします。それも、すべりやすい床で。凍結路面を滑り止めなしのシューズで歩くようなイメージです。

 自然に、足先や踵のどちらか先にあげたりせず、足底全体を同時に(足裏を水平にしたまま)床からあげ、足底全体を同時に床に落とす足づかいに変わってくるかと思います。八卦掌でいうところの「平起平落」に近い感覚です。地面を蹴らない動きなので、地面の影響を受けにくく安定感があり、ニュートラルを維持できます。

 ここで重要になってくるのが手のひらの型です。手指を軽く反らせつつ細長くして、掌を扣して珠(ボール)を持つような感じにします。もしくは、母指と小指を広げるイメージにしながら珠をつかむ感じにします。この時の手根(手首付近)の感覚を覚えておくと、足の操作がしやすくなります。

珠(ボール)のつかみ方


珠のつかみ方

 手のアーチ構造と足のアーチ構造は連動する仕組みになっているので、手のひらの生命線と運命線の凹が意識できるようになると、足の楔状骨の支持機構が安定して機能するようになります。
楔状骨
 
 話を一本歯の下駄に戻して、楔状骨を本来の並びに整える=かかとを真っ直ぐ下駄に乗せると、容易く履きこなすことができます。後足部が内反もしくは外反していると、一本歯の下駄を履いてもあまり良い結果にはなりません。後足部中間位で下駄に乗れると、身体全体が一気に整います。

 7月は、機能的動作(Functional Movement)の解説に力を入れていきます。

☆東京ワークショップ

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☆大阪ワークショップ

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☆名古屋ワークショップ

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☆神戸ワークショップ

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新宮校ワークショップ(休日)

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7月30日(日)→ 詳細 

2023年7月3日月曜日

可動性関節が力を発揮するためには、隣り合わせになっている安定性関節がその機能を果たしていなければならない。

  安部塾では、各関節の可動性や安定性について理解することを「基礎を学ぶこと」だと考えています。いわゆる機能的動作(Functional Movement)がわかっていないと、パフォーマンスの低下とケガ・故障に悩まされるという展開となるかと思います。

 安定させる構造になっている関節は安定させ、動かす構造になっている関節は動かすというシンプルな基本を守ることで、パフォーマンスが向上します。

ジョイント・バイ・ジョイント

Gray Cook先生の「joint by joint theory」考え方は、わかりやすいメカニズムです。

「ヒトの関節は大きな動きをするのに適している関節(Mobility)と、大きな動きをサポートするために安定させる関節(Stability)が交互にくる。可動性関節が力を発揮するためには、隣り合わせになっている安定性関節がその機能を果たしていなければならない。」

 例えば、股関節と足関節を動かす意識で使うとパフォーマンスが向上しますが、そのためには、横足根関節(ショパール関節~踵骨・立方骨・距骨・舟状骨によって構成される)」とリスフラン関節(第1・2・3楔状骨と立方骨、中足骨近位部によって構成される)と膝関節が安定していなければなりません。

 応用すると、ふともも裏のハムストリングスを伸ばしたいときは、膝関節を動かすのではなく安定させ、足関節と股関節を動かせばよく、横足根関節とリスフラン関節を安定させておくことで効果を高めることができるということになります。

ハムストリングス・ストレッチング

 当然ですが、腰椎部は安定させ、胸椎部を動かす意識となります。安部塾では足の使い方にこだわりますが、膝と足根部を安定させることが基本中の基本となると考えているからです。膝と足根部がゆるい人を観察してみると、ケガが絶えないのがすぐにわかるかと思います。

 7月は、機能的動作(Functional Movement)の解説に力を入れていきます。

☆東京ワークショップ

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新宮校ワークショップ(休日)

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