筋肉は直線的に伸び縮みするだけでなく、雑巾を絞るような「ねじれ」が加わった時に最も強い力を発揮し、関節が安定するようにできています。具体的な活用法を3つのポイントで解説します。
1. 「トルク(回転力)」による関節の安定化
筋トレ、特にスクワットやベンチプレスにおいて最も重要なのが、関節に**「外旋(外側へのねじり)」**の力をかけて安定させることです。
スクワット: 足裏を地面に固定したまま、膝を外側に開くように「地面を外側に引き裂く」イメージで行います。これにより、股関節の中にらせん状のトルクが生まれ、骨盤が安定し、腰痛を防ぎながら重い重量を扱えます。
腕立て伏せ・ベンチプレス: 手のひらで地面やバーを「外側にひねる(右手を時計回り、左手を反時計回り)」ように意識します。すると肩甲骨がカチッと固定され、肩の怪我を防ぎ、胸の筋肉(大胸筋)をより効率的に使えます。
2. 投擲・打撃動作における「スパイラル・リリース」
野球のピッチング、テニスのサーブ、ゴルフのスイングなどは、すべて「らせんの連動」です。
エネルギーの伝達: 下半身で生み出したパワーは、らせん階段を登るように「足→腰→体幹→肩→腕→指先」へと伝わります。
しなり: 直線的な動きよりも、らせん状に体をしならせることで、ムチのような「速さ」が生まれます。一流選手ほど、このスパイラルライン(筋膜のつながり)を使って、力まずに速い球を投げます。
3. 「回内・回外」による筋肉の収縮率アップ
ダンベルなどを使った筋トレでも、らせんを加えると効果が変わります。
バイセップカール(力こぶ): ダンベルを持ち上げる際、単に上下させるのではなく、手首を外側に回しながら(回外)上げると、上腕二頭筋がより強く収縮します。
広背筋(背中)のトレーニング: 懸垂やラットプルダウンの際、小指側から巻き込むように引くことで、背中の筋肉がらせん状に絞り込まれ、より深い刺激が入ります。