内耳 |
耳は外側から内側へ向かって外耳、中耳、内耳に分けられる。おおまかに述べると外耳は外界から鼓膜までの部分、中耳は鼓膜とその奥(内側)にある鼓室、ならびに鼓室と鼻腔を結ぶ耳管である。内耳は中耳のさらに奥にある器官で、頭蓋骨の中(細かく言うと頭蓋骨の一部である側頭骨の、錐体と呼ばれる部分の内部)にある複雑な形の腔の中に、聴覚や平衡覚に関与する装置をもつ。
内耳は大きく蝸牛、前庭、半規管の3つの部分に分けられる。蝸牛は聴覚に関与する器官であり、ここに音を神経(蝸牛神経)に伝えるための構造がある。
前庭・半規管は平衡感覚(重力の向きや、直線加速度、角加速度)を受容するための器官である。
※直線加速度=直線運動の速さの変化。ふつうにいう加速度。
※角加速度=回転運動の速さの変化。
内耳は聴覚の受容器であり、平衡覚の受容器である。内耳や内耳神経に疾患を生じ、これらの機能が障害された場合は、難聴やめまい、眼振などを生じる。
以下にいくつか紹介する。
メニエール病
回転性のめまいが数十分以上つづく。内リンパ水腫が原因とされている。
良性発作性頭位眩暈症
体位変換により(例えば前屈する、寝返りをうつ)めまいが起こる。平衡斑の平衡砂が半規管の中に迷い込んで起こるのではないかといわれている。
鎖骨下動脈盗血症候群
一側の鎖骨下動脈の狭窄が原因で内耳や小脳への血流が不足し(ここでは詳細を省略する)、その結果めまいや難聴を起こす。
引用ココマデ
足底と内耳 |
カパンジーでは、線形加速度と回旋加速度ですね。
■歩行時に必要な感覚
1、足底の荷重の強さについての情報(圧感覚)
2、内耳による垂直性の感覚、線形加速度と回旋加速度の感覚
3、眼による水平性の感覚
安部塾のIBUKIは、このあたりはきちんとおさえています。
側線とのつながりで考えると、マストな内容ですからね。
構造について質問があったので3D解剖図。
内耳3D |