2016年5月27日金曜日

正しく歩くために必要なこと~垂直性(内耳)と水平性(眼)と足底の圧感覚と

昨日の塾生講座の復習用記事です。

内耳
内耳

耳は外側から内側へ向かって外耳、中耳、内耳に分けられる。おおまかに述べると外耳は外界から鼓膜までの部分、中耳は鼓膜とその奥(内側)にある鼓室、ならびに鼓室と鼻腔を結ぶ耳管である。内耳は中耳のさらに奥にある器官で、頭蓋骨の中(細かく言うと頭蓋骨の一部である側頭骨の、錐体と呼ばれる部分の内部)にある複雑な形の腔の中に、聴覚や平衡覚に関与する装置をもつ。

内耳は大きく蝸牛、前庭、半規管の3つの部分に分けられる。蝸牛は聴覚に関与する器官であり、ここに音を神経(蝸牛神経)に伝えるための構造がある。
前庭・半規管は平衡感覚(重力の向きや、直線加速度、角加速度)を受容するための器官である。

※直線加速度=直線運動の速さの変化。ふつうにいう加速度。

※角加速度=回転運動の速さの変化。


内耳は聴覚の受容器であり、平衡覚の受容器である。内耳や内耳神経に疾患を生じ、これらの機能が障害された場合は、難聴やめまい、眼振などを生じる。

以下にいくつか紹介する。

メニエール病
回転性のめまいが数十分以上つづく。内リンパ水腫が原因とされている。

良性発作性頭位眩暈症
体位変換により(例えば前屈する、寝返りをうつ)めまいが起こる。平衡斑の平衡砂が半規管の中に迷い込んで起こるのではないかといわれている。

鎖骨下動脈盗血症候群
一側の鎖骨下動脈の狭窄が原因で内耳や小脳への血流が不足し(ここでは詳細を省略する)、その結果めまいや難聴を起こす。

引用ココマデ

足底と内耳

カパンジーでは、線形加速度と回旋加速度ですね。


■歩行時に必要な感覚

1、足底の荷重の強さについての情報(圧感覚)

2、内耳による垂直性の感覚、線形加速度と回旋加速度の感覚

3、眼による水平性の感覚


安部塾のIBUKIは、このあたりはきちんとおさえています。

側線とのつながりで考えると、マストな内容ですからね。


構造について質問があったので3D解剖図。

内耳3D
今日の塾生講座でも解説いたします。

2016年5月26日木曜日

人間関係と側線(ラテラルライン)

先週から塾生講座でお話ししている、人間関係と側線(ラテラルライン)のネタです。

カップルのラブラブ度もわかる?座る位置でわかる人間関係より

相手の座る場所により、相手が自分をどんな距離感で付き合っているのか分かるといいます。

あなたの隣に座る【好意的な関係】

あなたの隣に座る人は、あなたを好意的に受け入れている人です。近くで会話を楽しみたい、同じ意見を持っているなど仲間という意識が強い人です。

あなたの正面に座る【距離がある】

あなたの正面に座る人は、それほどあなたと仲良くないのかもしれません。正面は、意見をお互いに言いやすい距離にいます。
意見があまり合わないなど、あなたに対してあまり好意的な感情を持っていない場合があるのだそうです。

離れてはじに座る【慎重タイプ】

離れてはじに座る人は、あなたと関わりを避ける傾向にある人です。慎重に人間関係を築いていくようなタイプの人は、この場所に座りたがります。
まだ知り合って間もないなど、あなたとの心の距離を感じているのかもしれません。


こんな座り方で相手と親密になろう♪

▼対面の場合

ついつい顔を見たいから・・・と真正面に座ってしまう。実はこれあまりよくありません。

対面というのは、無意識に敵対意識を持ってしまうので。ビジネスで出来る営業マンは、たいていお客さんの斜め前に座ります。
とはいえ、向かい合って話すのが効果的なパターンもあります。

向かい合って話すときには「立った状態」で話すようにしましょう。

テーブル越しでは物理的距離が離れるため、二人の心の距離も遠くに感じてしまいます。立った状態だと、二人の物理的距離が近くなるので、心理的距離も近づいたような気持ちになります。

▼横に座った場合

「横」か「斜め前」が安定的
異性相手の座り方、立ち位置で安定して良いのは横に並び会った状態です。

座るのは彼の左側がベスト

もしバーなどに飲みに行くチャンスがあるなら、彼の左側をキープしましょう。なぜ左側が良いかというと、そのほうが緊張感を持たずに楽しめるから。心臓は体の左側にあるので、男性は心臓に近い場所に女性がいると、安心したり、良い意味でドキドキしたりすると言われています。

90度の角度で座る

初デートや友人だけどちょっと気になる人とは、まず90度で座ってみてはいかがでしょうか。お店によっては、正面にならない90度に椅子が置かれているところもあります。横に座るのといっしょで緊張感ができません。

もっとも愛情が深いのは、横一列の席に座り、お互いの姿勢が相手に傾くようになっていて、 さらに座る場所は少し呼吸したら相手と接触してしまうほど近い場合

彼氏も彼女もほとんど不満が無い状態です。ベタベタしている男女は 傍から見れば少し嫌かもしれませんが、本人たちは非常に幸福感を感じています。人は人とふれあっている時が一番 本能欲求が満たされ幸せなのです。


引用ココマデ

人間関係と側線


好意を持っているときは、隣に座りたがるものです。

隣に座りたがる人は、『同じ目線でいたい』という気持ちがあって、仲間=共同体意識が強いのだと思います。

真正面に座りたがる人は、『相手に対して意見を言いたい』という気持ちがあるのだと思います。

これ、対等と対立の違いですね。


安部塾の人間関係は対等です。

なので、向き合って座ることはほとんどありません。

円陣の場合は向き合って見えますが、横並びがつながっただけです。

同じ目線でいたい集団なので、居心地がいいのです。

側線之図

で、人間関係を改善したかったら、体側の機能改善に時間を割きましょう。

千客万来間違いないですから(笑)。

2016年5月25日水曜日

めまいと三半規管と身体の傾き~側線(ラテラルライン)の機能改善とバランスの改善

身体の平衡バランスは以下の器官が司っていて、どこに障害が起きてもめまいを感じます。

・三半規管
・耳石器
・前庭神経
・脳幹
・視床
・大脳皮質

三半規管は身体の動き(回転など)をとらえます。

三半規管に障害が起こると体が回転するようなめまいをおこします。


耳石器は加速度や重力をとらえます。

耳石器が障害されると、ふわふわするようなめまいをおこします。


三半規管と耳石器でとらえた信号は前庭神経で脳幹へ伝えられます。

前庭神経が障害されると、強い回転性のめまいがおこります。


脳幹には体の位置・平衡(バランス)を司る神経系が集まっています。

脳幹が障害されると、回転するめまいがおきます。


脳幹からの情報は視床・大脳皮質へ伝えられます。

視床・大脳皮質が障害されると、ふわふわするようなめまいを感じます.


三半規管とは耳の奥にある器官で、平衡感覚をつかさどります。

チューブ状の3つの管(半規管)でできています。

この管が90度ずつ傾いていることで、自分の身体がどの方向に傾いているのかを感じています。

三半規管が正常に機能しているからこそ、まっすぐに立てる・歩けるのです。

三半規管と身体の傾き

安部塾には、まっすぐに座って話を聴けない人がよく来ます。

一般社会では「態度が悪い」と勘違いされてしまうことが多いようです。

単に、視機能と平衡機能の問題なんですけどね。

なので、通っているうちにまっすぐ座れるようになり、態度がよくなります(笑)。

三半規管と座位

もともと安部塾メソッドは、平衡機能の改善に特化していました。

御存じのように、ひたすら体側の機能改善に取り組んできたわけです。

10年くらい前がピークだったと思いますが、ひたすら体側やってました。

聴機能の改善と平衡機能の改善は、当時の僕の活動の基本でした。

アナトミートレイン ラテラルライン
アナトミートレイン ラテラルライン

大切なのは、『耳』なんですよね。

最近は、魚の耳石の研究にはまっています。

魚の耳石

魚の内耳と脳の研究をしていると、人間の平衡機能の原点だなって感じます。

魚の内耳と脳

現在、『まっすぐ立つ・歩く』ということにこだわって研究を進めています。

塾生講座やレッスンで、少しずつ解説していきますね。

2016年5月24日火曜日

アナトミートレイン第三版出るみたい~眼(視機能)と耳(聴機能)と身体バランス~ヒレと脚・エラと指・趾

第3版が出るようです。楽しみですね。

アナトミー・トレイン 第3版 DVD付 <予約>

※発売は5月下旬頃の予定となっております。  


アナトミートレインとは?

アナトミー・トレインとは、体中に張り巡らされた筋・筋膜の網を通して、姿勢や動作の安定がどのように得られていくのかを解明する画期的な理論です。

この理論は英国のマニュアル・セラピストの第一人者であるトム・マイヤーズによって、解剖学見地からあみ出されたまったく新しい身体リリースマップです。

引用ココマデ


ゲーム感覚でつくられた理論なので面白いです。

僕のお気に入りは、このネタです。

ラテラルライン~側線

ラテラルラインは耳からということになっていますが、これ見てると眼からでもいいような気が。

ラテラルライン~側線
で、このお話。

ひれから足へ、3億7500万年前の化石に進化の節目 米研究

研究は脊椎動物が海から陸に移り住むようになった後に初めて大きな後ろ足が現れたとする、これまでの見方に異議を唱えるものだ。

ワニと魚の中間のような外見の「ティクターリク(Tiktaalik)」の骨盤と腹びれの一部の保存状態の良い化石は、後ろ足の機能が実際には「後ろひれ」に最初から備わっていたことを示しているという。

2004年に最初に発見されたティクターリクは、魚類と陸生四足類との間の「飛躍」を埋める過渡期の生物種として最も良く知られている。

ティクターリクは最大で体長2.7メートルにまで成長し、浅い淡水域で捕食生活をしていたことがこれまでの研究で指摘されている。可動性のある首や胸郭、肺などの四足類に似た特徴も持っていたとされ、さらには、肩、ひじ、手首の一部がある巨大な前ひれもあった。

だが、2004年にカナダ北部の発掘現場で発掘・復元された化石の解析により、ティクターリクの後四半身の詳細な全体像が今回初めて明らかになった。

研究チームは、ティクターリクの骨盤帯、突出した股関節の球関節部、体の下方に伸びた非常に可動性の高い大腿(だいたい)骨を発見した。

論文の共著者の1人、ドレクセル大自然科学アカデミー準学芸員(脊椎動物学)のエドワード・ダイシュラー(Edward Daeschler)氏は「これは驚くべき骨盤であり、特に股関節の臼蓋(きゅうがい)は、足を持つ脊椎動物に至るまでの系統でこれまでに知られているどのものとも非常に異なっている」と話す。

「ティクターリクは、原始的な特徴と進化した特徴を併せ持っている。これらの特徴は、他と全く異なるだけでなく、高度な機能性を示唆している。彼らは、どちらかというと足を使っているかのような動きでひれを使っていたと思われる

引用ココマデ


面白いですよね。

補足記事→陸に出た最初の魚、足のような強いヒレ


ティクタアリク・ロゼアエの骨盤の化石からは、尻ビレを支柱やパドル代わりに使っていたことをうかがわせる特徴が見てとれる。

引用ココマデ


この記事も。

2対のヒレを持つ魚が四肢動物に進化―この定説を覆す、大昔に絶滅した謎の生物の化石の足跡が発見される

ウプサラ大の研究チームは、新たに見つかった「手」と「足」の跡は約3億9500万年前の生物のものだと指摘している。つまり、これまで最古とされてきた四肢動物の化石よりも1800万年古く、エルピストステゲ類の最古の化石より1000万年古い。

 これらの足跡は、当時は浅い礁湖の泥の中だった地層にあり、幅は最大26センチ。ここから、この四肢動物の体長は約2.5メートルだったと推定される。また、体を引きずった跡が見られないため、体を水に浮かせた状態で浅瀬の泥の上を歩いていたと考えられるという

 この発見の重要な点は、四肢動物の出現時期がこれまで考えられていたよりはるかに早かったと示唆していることだ。そして、陸に揚がる前のこれらの生物は、河川デルタや湖に生息していたのではなく、浅海に暮らし泥の中を歩いていた。

引用ココマデ


そして、やはりこの記事ですね。

人間の指は魚のエラから進化? 遺伝子操作が裏付け

100年以上前、ドイツの科学者が「人間の指は魚のエラから進化した」という仮説を唱えました。その仮説は化石の裏付けがないという理由で即却下されましたが、学術誌「Development」に掲載されたある論文が、遺伝子の視点からその説に新たな光をあてています。

人類は数億年前の生物からいろいろな特徴を受け継いでいて、そのことは遺伝子の中に刻まれています。我々の手は先史時代の魚のヒレから進化したものだし、皮膚や歯は、はるか昔の爬虫類までさかのぼることができます。そんなわけでケンブリッジ大学の研究チームは、ガンギエイの受精卵の遺伝子を操作し、ガンギエイのエラと我々の指の進化が関係する可能性を明らかにしました。

ガンギエイはサメやエイと同様「軟骨魚」であり、そのエラの中には軟骨でできた「鰓弓」という弓条の組織があります。そして鰓弓からは、「branchial ray」(エラの放射状組織)が指のような形に広がっています。

1878年、ドイツの解剖学者Karl Gegenbaur氏は、魚のヒレ(ひいては四足動物の前肢)は鰓弓から徐々に変化してきたものではないかと考えました。現在のあり方は違っていても、元の設計図は共通ではないかという考えです。たしかに形的には似ているのですが、その仮説を裏付けるような化石が存在しないため、すぐさま否定されてしまいました。


Karl Gegenbaurによる人間の手と動物の前肢の対応する部分のスケッチ
ケンブリッジ大学の研究チームは、Gegenbaur氏の提起した問題に違う角度から取り組みました。Gegenbaur氏が解剖学的分析を根拠として主張したのに対し、彼らは遺伝子を使って謎を解明しようとしています。

彼らが注目したのは「ソニック・ヘッジホッグ」と呼ばれる遺伝子で、それは指の形や数を決めたり、正しく配置したりするのに重要とされています。例えば、哺乳類の受精卵の初期段階では親指や小指の位置を決める助けをし、その後、受精卵が成長すれば指が完全な大きさに達するのをサポートします。ちなみにソニック・ヘッジホッグっていう名前が非常に気になりますが、その由来はWikipediaに書かれています。

では哺乳類ではなく、ガンギエイの場合はどんな働きをしているんでしょうか? それを確かめるべく、研究チームのAndrew Gillis氏らは遺伝子を編集し、それが働く時期をあえてずらしてみたんです。

その結果、遺伝子の働きを卵の発達初期段階で壊してしまうと、指状の組織が受精卵の鰓弓の間違った側に形成されてしまいました。また働く時期を遅れさせると、配置は問題ないのですが、数が少なくなりました。

つまり、人間の指と明らかに同じメカニズムがあるように見えたのです。

「ここに見られる共通性の度合いは非常に強いです」とシカゴ大学の進化生物学者で「Your Inner Fish」の著者、Neil Shubin氏が米Gizmodoに対して語りました。「(実験の中で)エラの放射状組織は、発達上指と同じような挙動をしています。(Gillis氏が)考えているのは本質的に、エラの放射状組織を作る遺伝プロセスの一部が、手足の指の形成に不可欠だということです。非常に興味深い考えです」と語っています。

ということは、Gegenbaur氏の説は正しかったんでしょうか? Gillis氏によると、そこまでわかりやすい問題じゃないようです。考えられるのは、ヒレとエラはおそらく別々に進化したのだけれど、根底のメカニズムが同じだった、ということです。もしくは、ヒレとエラにはまったく関係がなく、たまたまいくつか同じ遺伝子を使っているということかもしれません。そのどちらなのか判定すべく、またサメとガンギエイのエラの発達に関する遺伝子についてよりよく理解されるべく、Gillis氏はこの研究が役立てばと考えています。

エラとヒレ、そして指の関係をはっきりさせるには、化石の証拠が出てくるのが1番です。Shubin氏は、「エラと指の間の変化を捉えた化石が見つかったら、非常に面白いですね」と語っています。

source: Development

Jennifer Ouellette - Gizmodo US[原文
(miho)

引用ココマデ


まあ、まだ何もわかってないんですよね。


手指と足趾。

安部塾の身体操作の基本なのに、根拠は何もないというね。

僕たちにできることは、構造と機能の理解。

そう考えています。




2016年5月21日土曜日

耳から体側は身体のブレーキ~肋間筋は呼吸筋としてだけではなく、歩行筋としても機能する~体側を相手に向けるのは誘惑のボディランゲージ~話を聴くとバランスがよくなる。

■集中講座の御案内です。お申し込みはお早めに。

5月29日(日) → 安部塾下関集中講座 → 詳細

6月11・12日(土・日) 安部塾東京集中講座 → 詳細

6月19日(日) 安部塾薬院校集中講座 → 詳細調整中

6月25日(土) 安部塾神戸集中講座 → 詳細

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アナトミートレインより

ラテラルラインは足の内側と外側から始まり、くるぶしの後ろを通って、腓骨に沿って足を上がり、大腿部の外側の腸脛靱帯を通って、ウェスト部分では腹筋が交差し、肋骨のところでは肋間筋、首では板状筋と胸鎖乳突筋が交差して、全体が身体の外側を覆うカゴのようになっています。

どうして身体の側面はカゴのような網目状になっているのでしょうか。それが何の役に立つのでしょう。たとえば魚は、尾びれを左右にくねくねさせています。この動きには、さまざまなラテラルライン、外側の筋活動が必要で、こうした側屈により動き回っています。

一方、ヒトの身体は側屈ではなく、おもに伸展と屈曲によって動きます。また身体の側面にある筋肉は、横方向の動きを制限しています。ですから股関節では、歩く時に、ラテラルラインが左右方向へ骨盤が落ちないように支えているのです。歩くときは、肋骨と骨盤があまり左右に振れるのは望ましくないので、このカゴ状の構造が、前後の動作によって動いている間、横の揺れを抑えているのです。

ラテラルラインで重要なのは順応性ですが、屈曲と伸展の動きと同じ類のものではありません。そしてまた、右側と左側の相対的対称性も必要ですが、まったく左右対称ということはあり得ません。

例えば、一方の肩が上がっていたり、骨盤が一方に傾いていたり、一方の膝が反対側よりも回旋していたり、左右の胸の高さが違っていたり、腕と脇の間の隙間が左右で違っていたり、こういったことはすべて、左右のラテラルラインに何らかのずれが生じているものだと判断していいでしょう。

引用ココマデ

ラテラルライン


■姿勢機能

身体の左右のバランスをとる。

体幹と下肢を固定し、上肢の運動による身体構造の崩壊を防止。


■運動機能

側屈・股関節外転・足の外返しに関与。

体幹の側方運動・回旋運動に対してブレーキ作用。

※動作の促進というよりは、抑制として機能。


アナトミートレインが面白いのは、外肋間筋・内肋間筋を 『歩行筋』として考えることです。

安部塾で呼吸の訓練をすると歩きやすくなるのは、この理由によると考えられます。


で、最近のネタはこれ。

魚のひれとラテラルライン(側線)

側線(動物)

魚類と両生類の体側にみられ、頭部より尾部に連なる線をいう。これは側線器または感丘とよばれる機械受容器が並んだものである。典型的な硬骨魚類の場合、側線器は側線管という長い管の中にある。この管は鱗(うろこ)の穴を通って前後に通じ、また外部に開口している。外部よりみえる魚類の側線はこの穴のあいた鱗の列である。円口類の側線器は体表に露出しており、ほぼ一線に並んだ個別のくぼみの中にある。両生類の幼生でも、側線器は個別に皮膚に埋もれている。両生類の成体では側線器は通常退化するが、アフリカツメガエルのように水生にとどまるものには体表に点々と連なる感覚器官として残っている。体側の側線のほかにも側線器はたくさんあり、とくに頭部に多い。魚類の頭部では、側線管は3本に分岐する。側線器は、哺乳(ほにゅう)類などの聴覚・平衡覚に関係する有毛細胞と同系統に属する受容器で、これらを含めて聴側線系と総称する。[村上 彰]

引用ココマデ


この記事、あまりにも内容が素晴らしいので、リンク先を紹介させていただきます。

→ 水や空気を伝わる振動のセンサー

ね?

すごいでしょ?

耳とラテラルラインのつながりを考えると、身体のバランスが理解できるはずです。


生物心理学的には、ラテラルラインは『誘惑』のボディランゲージとして機能しているそうです。


私見ですが、耳とラテラルラインの機能改善に『傾聴』が有効だと思います。

他人の話を聴けない人のボディバランスが良くないのは、よく知られています。

傾聴訓練をするとボディバランスが良くなることも、よく知られています。

この理由で、人間関係が良好な人のボディバランスは良いのだと思います。


相手の話をじっくり聴くのは、良好な人間関係構築の基本ですから。


逆に、ラテラルラインの機能がやばい人は、この記事すら受けいれられないかもしれません。

聴機能障害ですね(笑)。

聞けていても、聴けていないということです。


そして、ラテラルラインが使えないということは、誘えないということです。

なので、集客力がないということになります。

ラテラルラインの改善を始めると同時に集客力が上がる塾生が多数います(笑)。

しかも、素敵な人たちにつながります。


おそらくは、整ったラテラルライン同士が共鳴しているのだと思います。


ラテラルラインと言えば足の外返し。

きっちり練習してくださいね。



2016年5月18日水曜日

気持ちは態度・体型にあらわれる~機能的な動きが機能美を生む

今日子さんは言います。

「気持ち(心)は必ずカタチ(動き)にあらわれる」


富永さんは言います。

「内包するものが、どの外側の形からわかることがある」

「機能あるものは、機能美が見えるときがある」


山本さんは言います。

「機能あるものには、機能美が生まれる」

「人はその美に、理由などなく魅せられる」

「その形には、すべて意味がある」



建築・工業製品などで、余分な装飾を排してむだのない形態・構造を追求した結果、自然にあらわれる美しさ。

気持ちは形にあらわれる

安部塾のレッスンに参加すると体型が変わります。

気持ちが変わった人限定で。

気持ちは態度を変えます。

態度は体型を変えます。


生体力学的なテクニックだけが効いているのではないのです。

体型が美しく変化するためには、素直な気持ちが不可欠なのです。


この理由で、人間関係も同時に改善されます。

態度が変化することによる副次効果として。


安部塾の動きに、独善的な動きはありません。

機能解剖学に基づいて動きます。

無駄のない形態と構造を追及します。

その結果、機能美が生まれます。


そして、その機能美に、他人は理由なく魅せられます。

なので、自己宣伝は必要ではありません。

一度会いさえすれば、わかる人にはわかるのです。

自己宣伝が必要だとしたら、動きにも身体にも魅力がないということです。


僕はそう考えています。


態度が悪い=体型が崩壊しているときほど、機能解剖学的な動きを否定しがちです。

それは仕方がないことです。

気持ちが、変わることを拒否してしまうからです。

人という生き物は、想像以上に気持ちによって左右されてしまうのです。


他人の生き方に干渉しない。

ちゃんと距離をおく。


指導者として、大切なことだと思います。

他人の生き方に干渉すると、慕われません。

それは、第三者から見れば明らかです。

逆に言えば、他人に干渉したい人は、すぐにどん詰まるということです。


干渉したがる人の態度・体型を観察してみれば、一目瞭然でしょう。

そのぶんだけ、服装・身なりは奇抜になっているはずです。


指導者はただひたすらに、機能的な動きを追及していればいいのだと思います。

それ以外、身体操作の世界で慕われる道はないのですから。

2016年5月17日火曜日

動きの礎(いしずえ)となる足の中間楔状骨・手の有頭骨

「筋肉連鎖に基づいて身体を動かす」

安部塾の基本です。

安部塾では、「動きの礎(いしづえ)となるのは足の中間楔状骨と手の有頭骨」と考えています。

足の趾(ゆび)と手の指を生体力学通りに使います。

足趾・足底から始まる運動連鎖を、手指・手掌に伝えていきます。

状況に応じて、手指・手掌から始まる運動連鎖を伝えることもあります。

中間楔状骨と有頭骨

生体力学・機能解剖学の説明通りに身体を動かしていれば、ケガをする確率が下がります。

足趾から始まる動きの連鎖についてきちんと理解することが大切だと考えています。

足関節→膝関節→股関節→骨盤・脊柱→肋骨→肩甲骨→肩関節→肘関節→手関節→手指

今日の大手門でも、詳しく説明したいと思います。

2016年5月16日月曜日

今日から、板の型(プランク・ポーズ)と足の内返し・外返しの組み合わせやります。

参加者の足が動くようになってきたので、板の型(プランク・ポーズ)のときに、足の内返し・外返しを組み合わせていくことにします。胸鎖乳突筋・斜角筋・板状筋・前鋸筋・腹斜筋・殿筋・大腿筋膜張筋・腓骨筋・後脛骨筋などなど、一気に刺激できるスグレモノです(*´・ω・`)b

お楽しみに‼

2016年5月13日金曜日

足の横アーチをつくろう

横アーチをつくる筋肉
この筋肉が使えるようになると、人生が楽しくなります(当塾比)。

昨日の大阪で、しっかり練習しました。

明日からの東京でも、この筋肉から始まる運動連鎖やります。

お待ちしております。




2016年5月2日月曜日

外反母趾の自己矯正~基山クラスで母趾内転筋

今日の基山クラスのテーマは、外反母趾の自己矯正。

母趾内転筋です。


参加者の復習用3D画像です。

母趾内転筋1

母趾内転筋2

母趾内転筋

1の起始と停止を近づけると、横アーチができますね。

2の起始と停止を近づけると、縦アーチができます。

後脛骨筋と長腓骨筋と調和させると、美しい足がつくれます。

1の使い方は、基山で教えた通りです。


明後日の薬院校GW集中講座(下肢)でもやりますよ。

外反母趾と母趾内転筋と安部塾のフォース(笑)

GW集中講座で、度々「外反母趾の改善法」を指導しています。

安部塾では、セオリー通りに母趾内転筋の機能を改善します。

■母趾内転筋

二頭筋。二股に別れる。縦アーチ・横アーチを形成。
母趾を内転する作用があり、母趾の外転・外反を防止。
なので、外反母趾を防止する。

母趾内転筋のフォース

ブルーラインのフォース(笑)を使います。

内側楔状骨と第一中足骨の引き上げです。


安部塾式の足の内返し+母趾内転筋の収縮の威力は素敵ですよ。


合わせて、距骨下関節の過外反(回内)を改善することが大切です。

なので、インソール(足底板)をいれて靴ひもをきちんと締めて靴を履く必要があります。


第一中足骨と第二中足骨の間隔がひろがった開張足の場合は、中間楔状骨の引き上げをやります。

エネルギー(笑)を意識して、フォース(笑)を使って。

第二中足骨の引き上げ感覚が出てくる頃には、横アーチが復活しているはずです。

安部塾式の足の外返しの威力も素敵です。


明日からのGW集中講座後半の部でも、詳細に説明しますよ~

2016年5月1日日曜日

足は人生を支えています。地に足がついた考え方をするために、健全な足底を育てましょう。

昨日は、GW集中講座の2日目でした。

定番の内側縦足弓(アーチ)の解説から(笑)。

扁平足の直し方(母趾内転筋)

しかし、冷静に考えてみると、GWにテニスボールに脚のっけてグー・チョキ・パーやってる人たちって素敵ですよね。

意のままに動くMTP関節を身につけた参加者の人生は明るいと思います。

足裏にタコがあるような足で、まともにものを考えることはできないと思います。

手のひらと対比しても、知覚神経分布は足底の方が圧倒的に優位なのですから。

足裏と脳

大地と接して反力を連鎖伝達するのが足底です。

状況の変化に応じた姿勢制御の根源が足裏です。。

足の機能が崩壊していると、文字通り『地に足がついた考え方ができない』のです。

足底の機能が崩壊している人は、この考え方を受けいれることができないかもしれませんが。


地に足がついていない考え方しかできないから。


地に足がついている人は、足底メソッドをやるのが楽しくて仕方がない。

地に足がついていない人は、足底メソッドなんてバカバカしくてやってられない。

前者は価値を体感できるけれど、後者は価値を体感できない。

悲しい現実です。


「足底の価値を感じれるかどうかは、本人の課題だよ」

ア○ラー先生は、きっとそう言ってくれるはずです。


言わないか(笑)。


今日の講座内容は体幹です。

昨夜、画像をたくさん用意しました。

視て、考えて、動きましょう。