2015年12月29日火曜日

骨盤・肋骨と呼吸

安部塾では基本中の基本の、骨盤・肋骨と呼吸の知識。

■吸う(筋性支持)

吸う

■吐く(靭帯性支持=骨支持)

吐く


吸うと、関節がゆるんで筋肉がしまります。

なので、吸っているときは安全な動きを選択します。

横隔膜に連動した筋肉を使って、関節をゆるめることもあります。

現実的には、吸気のときには姿勢を保持するだけにとどめます。


吐くと、関節がしまって筋肉がゆるみます。

なので、吐きながら動くと安全性が高くなります。

肋骨と骨盤隔膜をしめながら動くと、美しい『重力を感じさせない動き』になります。

安部塾で、外腹斜筋・内腹斜筋を使うように徹底している理由です。


ケガ・故障の原因の多くは、関節をしめずに動くからです。

下位肋骨が下制し始めるタイミングで動いていれば、関節がしまっているので安全です。


『身体操作の指導者が治療師・療術師に通うほど身体を壊すなど恥ずべきこと』

僕は、そう思います。

2015年12月27日日曜日

感情の動きと筋肉・関節の動きを、分けて考えるのはナンセンスですよ。

走る~筋肉と骨格


今年は、忘れたくない素敵な1年でした。

なので、忘年会をしませんでした。

支援してくれたみなさま。

ほんとに、ありがとうございました。


今年の後半、塾生たちに共通の心境の変化が起きました。

「もう自分を安売りしない!」

ほぼ同じタイミングで、そう宣言する塾生が相次ぎました。

人間関係が良くなると同時に、体調も良くなっていきました。


それはそうでしょう。

自分を安売りすることは、自分の筋肉・関節の動きを封印することそのものです。

「我慢して良くなる人間関係なんて、この銀河宇宙には存在しませんよ」

僕はいつもそうお話ししています。


身体操作を学ぶということは、自分の感情を認めるということです。

最近の眼球ネタも、「目は口ほどにものを言い」という視点で考えると面白いです。

喜怒哀楽の感情を最も顕著に表すのは目です。

目つきから相手の感情がわかるということは、筋肉・感情の状態もわかるということです。


感情の解放と筋肉・関節の解放は同時に起こります。

その意味を魂で理解できている人たちは、アイックスさんで検眼を受けました。

僕はあえて命令形で言いました。

「1秒でも早く、検眼を受けなさい」と。


で、ツアイスのレンズを装着した人は気づいたはずです。

首の解放と同時に、感情が解放されたことに。

いえ、ほんとはそうではありませんね。

検眼に行くと決めた時点で、すでに感情も筋肉・関節も解放されていたのです。


自分を安売りしている人は、検眼そのものを否定していたように思います。

自分を安売りしていると、他人を安く買おうとしてしまいがちです。


自分や他人に対する基本的な心の態度は4つあります。

■I am OK ,You are OK
=自分を信じ、他人も信じられる態度

■I am OK ,You are not OK
=自分は信じるが、他人は信じられない態度

■I am not OK ,You are OK
=自分は信じられないが、他人は信じる態度

■I am not OK ,You are not OK
=自分も他人も信じられない態度


言うまでもなく、自分を信じ、他人も信じられる態度以外はうまくいきません。

安部塾憲章の元ネタだったりします。

感情の動きと筋肉・関節の動きを、分けて考えるのはナンセンスです。

良き人間関係と美しい身体操作はイコールなのです。


「良い人間関係を築きたいのであれば、身体の動きを美しく磨きあげましょう」

これ、断言できます。

視機能が改善されれば、その意味が理解できます。

見て、考えて、動くことができれば、見とれてしまうほどに美しい動きになるのが当然なのです。


「よく見えてもいないのに、見えているつもりになっている状態」

そんなときは、他人の話を聴くことなんてできません。

これも断言できますが、良き聴き手とは、良く見えている人です。

コミュニケーションのほとんどは、非言語的な動作で行われることを忘れてはいけません。


「非言語的コミュニケーション」(nonverbal communication ノンバーバル・コミュニケーション

人間は非言語的コミュニケーションを、顔の表情、顔色、視線、身振り、手振り、体の姿勢、相手との物理的な距離の置き方などによって行っている。また、非言語コミュニケーションには身振り、姿勢、表情、視線に加え、服装や髪型、呼吸、声のトーンや声質などの種類がある。


まあ、そんなこんなで、僕の身体能力は飛躍的な進化を遂げました。

プロメテウス解剖学・グレイ解剖学の理解も深まりました。

この1年、僕の傍らで僕の変化を楽しんできた人たちは言います。

「すごく進化しましたよね(^^♪」


「感情の動きと筋肉・関節の動きを、分けて考えるのはナンセンスです」

大事なことなので、2回書きました。

来年は、感情と筋肉・関節についての講座を、もっと増やします。

アドラー先生の言葉を胸に!


幸せの三要素は、自分自身が好きかどうか。よい人間関係を持っているかどうか。そして、人や社会に貢献しているかどうか。


長谷川淳史先生のFBタイムラインより

2015年12月18日金曜日

股関節を外ねじりしながら内ももを締める・内ねじりしながらお尻の横~外ももを締める

股関節の機能


■股関節外旋筋
・主働筋=梨状筋、内閉鎖筋、上・下双子筋、大腿方形筋、大殿筋、縫工筋
・補助筋=中殿筋後部線維、小殿筋後部繊維、大腿二頭筋長頭、外閉鎖筋、長内転筋、短内転筋、小内転筋、

■股関節内旋筋

・主働筋=なし
・補助筋=中殿筋前部線維、小殿筋前部繊維、大腿筋膜張筋、内側ハムストリングス(半腱様筋・半膜様筋)、大内転筋、恥骨筋



安部塾では、股関節をスムーズに動かすために、内転筋群を外旋させて使います、

スタティックストレッチングなどで伸張反射機能を壊してしまうと、内転筋の外旋機能も壊れます。

無理やり開脚の練習した人たちの運動機能が低い理由です。

単に脚が180度開くだけというのは危険です。

内転筋で股関節外旋力を使うことができないと、股関節が不安定になるのです。


安部塾での開脚前屈では、ひざとつま先を外側に向けます。

股関節外旋力を発揮させるためです。

こうすると、内転筋を伸張させながら筋力を発揮させることができます。

結果、股関節の機能が改善し、安定した動きが生まれます。


機能解剖学的に、運動機能を見てみましょう。

■屈曲連動線

屈曲~外転~外旋

■伸展連動線

伸展~内転~内旋


屈曲連動線と伸展連動線を二重らせんでつないで動かせば、関節機能が安定します。


股関節内転時に外旋の動きを入れると良いのはこのためです。

股関節外転時に内旋の作用を入れると良いのも、同じ理由です。

股関節外転時に、さらにつま先を外に向けたいときは、屈曲させます。

股関節内転時に、さらにつま先を内に向けたいなら、伸展ということになります。


で、運動線を使いたくないときは、逆の作用で動かします。

そうすると、単独の筋肉群の機能を改善できます。

これがわかると、IBUKIの基本的な運動原理が理解できると思います。

この文章だけで理解できるはずもありませんが(笑)。


プロメテウス解剖学とにらめっこしながら、IBUKIの動きを見てみると面白いですよ。

そこに秘められた意図の謎解きを楽しんでみてください(^^♪


直線的な身体の使い方を続けていると、身体機能と脳機能が壊れます。

らせん(スパイラル)の動きで身体を使うと、身体機能と脳機能が改善します。


今日の塾生講座で、詳しく説明します。

2015年12月16日水曜日

脚の付け根のイメージをきちんとすると、体前屈・後屈が楽になります。

自称「私は身体がかたい」という人がかたいのは身体ではありません。

頭です。

学問の力で、いきなりやわらかくなります。

この位置で脚の付け根をイメージしてみましょう。

脚の付け根

指導者の動きを見よう見真似でトレースしていると、身体を壊します。

指導者自身の動きがしちゃがちゃな場合ならなおさらです。

自分の指導者に、「脚の付け根ってどこですか?」って質問してみましょう。

上図の場所を指摘できないとしたら、危ないかもしれません。


これがわかった上での、「脚の付け根は腰椎の側面≒みぞおち」というイメージは良いと思います。

脚を長く使うテクニックとして正解ですから。


面白いので、プロメテウスで筋肉を示して、「これ、どんな作用があるんですか?」って質問してみましょう。

筋肉の運動連鎖や筋膜線や関節の機能解剖まで含めた詳細な説明が始まったら信用できます。

誤魔化されたら、危ない指導者の可能性大(笑)。

何を聞かれても即座に起始停止と作用から生まれる機能を答えられる指導者がオススメです(^^♪

股関節を締めると動きがよくなる理由~股関節をゆるめて動かすと身体が壊れます

安部塾では、股関節伸展・内旋の動きを使って股関節を締めます。

脚の付け根がパキパキ鳴るのは、股関節がゆるんでいるから。

関節がゆるむと身体機能が崩壊してしまいます

股関節を締めることで、筋肉が本来の機能を取り戻して姿勢が良くなります。


大腿骨の頭が、きちっと骨盤のあるべき場所におさまっていることが大切なのです。

ゆるんでグラグラの状態で動いたらどうなるか、想像しただけでも怖いですよね。


こんな構造なので、内ねじりすると締まります。

大腿骨と寛骨を結ぶ靭帯
股関節は伸展状態で。

股関節の伸展

効いているかどうかは、立ち姿勢の変化で簡単にチェックできます。

楽に立てますし、体型も美しくなりますから。


今月は、股関節を締めることをテーマにレッスンしております。

2015年12月15日火曜日

楽に立つための身体操作~股関節伸展訓練

12日の神戸・13日の別府で、『楽に立つための身体操作』を教えてきました。

股関節屈曲と股関節伸展

楽に立てないのは、股関節伸展時の股関節内旋機能が崩壊しているからです。

感覚的には、股関節の前方が詰まって、力づくで立っている感じになります。

見た目には、重力に負けて潰(つぶ)れているように見えます。

腰の反りすぎや首の後ろの詰まりとかですね。


股関節の機能を改善すると、とっても楽に立てるようになります。


今日の大手門クラス・福津クラスでも、みっちり教えたいと思います。