主な4つの役割
- 色の固定(発色作用) 肉に含まれるヘモグロビンやミオグロビンと結合して「ニトロソミオグロビン」という安定した物質を作ります。これにより、加熱しても肉本来の鮮やかなピンク色(桃色)を保つことができます。
- ボツリヌス菌の増殖抑制 最強の毒素を持つとされるボツリヌス菌の繁殖を抑える非常に強力な効果があります。食中毒予防の観点から、加工肉の製造において極めて重要な役割です。
- 脂質の酸化防止 肉の脂が酸化するのを抑え、保存中の品質劣化や「「変色」を防ぎます。
- 特有の風味(塩せき臭)の形成 加工肉特有の好ましい香りと熟成した旨味を引き出す効果があります。
安全性とリスクについて
亜硝酸ナトリウムに関しては、健康への影響を懸念する声もあります。主に以下の2点が議論の対象となります。
- ニトロソアミンの生成 亜硝酸ナトリウムが、肉に含まれる「アミン」という物質と胃の中で反応すると、ニトロソアミンという発がん性物質に変化する可能性があると指摘されています。
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摂取基準(ADI)
WHOや食品安全委員会によって、一生涯毎日摂取し続けても健康に影響が出ないとされる「一日摂取許容量(ADI)」が定められています。
- 日本の現状: 実際の摂取量はADIの数パーセント程度に留まっており、通常の食生活であれば直ちに健康被害が出るレベルではないとされています。
賢い付き合い方
添加物が気になる場合は、以下のような選択肢や工夫があります。
- 「無塩せき」製品を選ぶ パッケージに「無塩せき」と表示されているものは、発色剤を使用せずに作られています。色はやや茶色っぽくなりますが、素材本来の風味が楽しめます。
- ビタミンCと一緒に摂る 多くの加工肉には、ニトロソアミンの生成を抑制するためにビタミンC(酸化防止剤:アスコルビン酸)が併用されています。また、食事の際に野菜や果物を一緒に食べることも有効です。
- 下ゆでする ウィンナーなどを調理する際、沸騰したお湯で軽く下ゆですることで、添加物をある程度お湯に溶け出させることができます。