◇六病位の特質
①太陽病:急性期の初期で最も特徴的な症候は表証である。まだ病邪が強くないこともあり自然治癒することが多い。
②少陽病:太陽病の時期に病邪を制圧できない場合、病気は次の段階である少陽病期へ進み半表半裏に入っていく。
③陽明病:胃腸燥熱により実熱な病気に入ってくる。
④太陰病:脾陽虚衰、寒湿の陰証へと移行する裏虚寒証となる。
⑤少陰病:完全な全身虚寒証の陰証になった病期である。少陰寒化証と少陰熱化証の全く違う病証が現れ、正気は非常に虚弱となる。
⑥厥陰病:病気の好機で、陰陽の対立・寒熱錯雑の複雑な段階となる。
中医臨床医学 辰巳洋 源草社より