諸陽経筋 皆在於頭
手三陽之筋 結入於頷頬
足陽明之筋 上来於口
諸陽為風寒所客則筋急 故口噤不開也
「諸病源候論」より
足の陽明胃経・手の陽明大腸経・手の太陽小腸経 |
手足三陽経(足の陽明胃経・手の陽明大腸経・手の太陽小腸経)の経筋(足陽明経筋・手陽明経筋、手太陽経筋)は、すべて頭部に分布しています。
手の三陽経は下顎と頬に結び、足の陽明経は頚から上り口部を挟んで分布しています。
諸陽経が風寒の邪に侵されると、顎・頬・口の筋肉が過緊張により過剰収縮するために口が開けにくくなります。
足陽明経筋病症 |
例えば、胃腸の調子が悪くなったとします。足の脛の前脛骨筋に触れるとコリが見つかります。同時に、顎が固まって口が開けにくいことも確認できます。ここで、足三里をタッピングしたら前脛骨筋のコリがほぐれて胃腸の調子が改善しました。と同時に、顎がほぐれて口が開けやすくなりました。
……なんていう展開があったりします。
顎関節症で某鍼灸の先生に相談すると、後谿、合谷、偏歴、温溜、手三里、曲池、足三里、衝陽、厲兌など、手足の経穴に術をかけてもらえますが、全身の動きと顎の嚙み合わせが同時に改善します。なかなかにマジカルな光景です。
私は、闇雲に身体を動かしたいとか、ただ汗をかきたいとかいうのはどうかと思っております。気血津液のバランスがさらに崩れてしまい、不調のスパイラルに堕ちてしまいがちだからです。運動だけで全身の調子を整えるのは無理があると思います。私は、セルフケアとしてのタッピングを組み合わせることが大切だと考えております。
現実問題として、セルフケアが必要と思われる人ほど、セルフケアをしたがらないという傾向があります。体調が悪い状態で思いつくアイデアはヤバイことが多いものですが、なぜだか、必要なことを自己判断で不要だと決めつけがちです。一方で、体調がいい人はセルフケア大好きな傾向があります。
顎の状態と足腰の状態には相関関係がみられることはよく知られています。今月後半のワークショップは、そのあたりの解説もしていこうと思います。
☆新宮校ワークショップ(休日)
6月18日(日)→ 詳細
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