2017年8月6日日曜日

ネコのポーズ↔逆ネコのポーズ(Cat↔Reverse Cat)で、多裂筋の固有受容器(姿勢制御センサー)を磨きあげる。

昨日の記事の続きです。

体幹の筋肉

多裂筋は、脊柱の椎骨同士をつないで、安定させています。

脊柱は構造上、椎骨による骨支持が弱くなっています。

骨支持は椎間関節でなされていて、衝撃を椎間板で吸収しています。

強力な靭帯が、骨支持を補強します。

脊柱の構造 グレイ解剖学



が、それだけでは、脊柱の安定性を変化させることはできません。

そこで、多裂筋の出番です。


私たちが身体を動かすとき、まずは体幹筋が収縮します。

それによって脊柱が安定し、それから上肢・下肢の筋群が活動をし始めます。

そしてそのとき、最初に筋活動を開始するのが、多裂筋と腹横筋ということになります。

そして、多裂筋と腹横筋をつないでいるのが胸腰筋膜です。

多裂筋~胸腰筋膜~腹横筋

安部塾の身体操作技法は、多裂筋による脊柱の固定を重視しています。

このため、柔軟性の向上よりも、安定性の向上を優先します。

重力に抗う姿勢を意識して、小さく丁寧に動きます。

大きく乱暴に動くと、多裂筋から動くメカニズムが崩壊してしまいます。


いわゆる、猫のポーズ↔逆猫のポーズ(Cat↔Reverse Cat )が効果的です。

ヨガの、猫のポーズ↔雌牛のポーズ(Cat↔Cow)も。


猫のポーズ↔雌牛のポーズ(Cat↔Cow)

「フルパワー症候群」の人は、この動きを難しく感じると思います。

安部塾は、20%程度の力の発揮感覚を推奨しています。

猫のシリーズは、多裂筋の固有受容器感覚の洗練を目指してやるものだと考えています。

少しでも無駄な力が入ると、感じることができなくなります。


多裂筋による姿勢制御システム

詳細は、お盆集中講座で解説します。


腹横筋との関連も。

腹横筋

楽しみに、お待ちください。