■トリガーポイントとは
Janet Travellによって「筋肉内の緊張部位で痛みのある塊(かたまり)あるいは硬結(こうけつ)と定義されている。
①痛み、ときに激しい痛みが散在している。
②硬結は筋肉の索状(さくじょう)部位にある。
③圧迫することで、特有の部位に再現性のある痛み(関連痛)が起こる。
④痛みの原因は、神経学的検査の結果からは説明することができない。
重要な特徴のひとつは「痛みを感じる場所から離れた筋肉にトリガーポイントがある」ということ。トリガーポイントがある筋肉は機能低下を起こし、長さが短くなる。
目的として、
①トリガーポイントを正確に見つける
②トリガーポイントの発生原因を見つける
③トリガーポイントを不活性化するための適切な処置をおこなう
④トリガーポイントを再発させない方法をとつ
トリガーポイントを圧迫すると、
①圧迫部位と痛みを感じている部位の痛みが減少・消失
②痛みのフィードバック経路が減少
③痛みの悪循環を断つ
④緊張をゆるめることで、他の組織に間接的な効果を生む
⑤圧迫している周囲の筋膜をゆるめる
⑥血流を改善する
⑦鎮痛物質を放出
⑧自律神経系に影響
トリガーポイントを5~6秒間圧迫すると、関連通部位の一部やすべてが活性化する。これが症状の再現(圧迫した場所と離れた場所に症状が出る場合が多い)。
痛みのある組織を、「ゆっくり」「慎重に」「均等に」「深く」圧迫する。
すぐに痛みを止めたいのであれば、圧迫によりトリガーポイントがやわらかくなるか、消失するまで圧迫する。
痛みが変わらないようなら、さらに15秒圧迫する。
必要に応じて3回繰り返す。
3回繰り返してもトリガーポイントが非活性化しないのであれば、2次的トリガーポイントか衛星トリガーポイントの可能性がある。
ビジュアルでわかる トリガーポイント治療 緑書房 より