2014年10月7日火曜日

筋緊張を抑制したい~美しい姿勢なくして使える手技なし

愛娘からこんなのがきました。

娘より


LINEでやりとりしていたら、ややこしくなったので記事にすることに。


そもそもマッサージに何を期待しているのかと小一時間w



安部塾的には、『人体は多層構造』だと考えます。

表皮~真皮~皮下組織~筋肉・・・・・・

各層が滑らかに動いていてれば、筋肉が異常緊張したまま固まることはありません。

安部塾の姿勢調整術が、『押す』ではなく『皮膚をたるませる』である理由です。


<<基本原理>>

1)組織をゆるめる(弛緩させる)目的で、他動的に筋肉の起始と停止を近づけます。

2)可動制限に対して軽く圧迫しながら伸張させて、ポイントに伸張刺激をいれます。

3)組織をさらに伸張させるために、筋肉の起始と停止を他動的に遠ざけます。

※筋肉の起始は、筋肉の付着部位のうち、基本的に筋肉が運動しても動かない方(支点)を指します。また、筋肉の停止は、筋肉の付着部位のうち、基本的に筋肉が運動する時に動く方(作用点)を指します。


はい。まんま、塾でやっているテクニックです。


起始と停止の一例


ここで大切なのは、筋肉の起始と停止を他動で近づけると弛緩するということです。

自動で近づけると収縮してしまいます。

※「他動~他者の力で」「自動~自分の力で」の意味です。


さて、もうひとつ大切なことです。

筋が急激に伸ばされると、破壊されないように反射的に防衛的な収縮をする

筋が持続的に伸ばされると、それ以上伸ばされて緊張するのを防ぐ

ヨガのアーサナは、この原理の応用ですね。

なので、急激な動作をしないのが基本です。

脊髄反射弧

同じ理由で、急激な圧迫をすると、筋肉が防衛的な収縮をしてしまいます。

ソフトな安定持続圧を加えると、筋肉緊張がゆるみます。

力まかせに揉むのは、百害あって一利なしだと考えています。

身体をあずける=もたれかかるのが、手技の王道なのです。


下手なマッサージは、交感神経を興奮させてしまいます。

その結果、筋肉の緊張が余計に高まってしまうことになります。

安定持続圧は、副交感神経を優位にさせます。

結果、脳や内臓の働きまで改善させれる可能性があります。


ここまで書けばわかると思いますが、施術者には『高い精度の中心軸』が必要です。

自分の身体すら支えることができない能力で、他者に対して支え圧を発動することはできないからです。

中心軸がつくれるようにならなければ、中心軸から生まれる力は使えません。

美しい姿勢なしに使える手技などありはしないのです。


つづく・・・・・・かも。