2016年2月29日月曜日

骨盤底筋群メモ~睾丸の引き上げ・膣の引き締め上げ


安部塾の身体操作では、骨盤底筋群をしっかり意識します。

お腹の引き込み(腹横筋の収縮)と軸進展(多裂筋の作用)と合わせて。

骨盤底筋群は、膀胱・子宮・直腸などの骨盤内臓器を支えています。

こんな感じの、ハンモック状です。

骨盤底筋群


恥骨尾骨筋・腸骨尾骨筋は膣と直腸下端を締めます。

直腸の下端を挙上・反転することで排便を補助します。


坐骨尾骨筋は、尾骨を前方に牽引します。

尾骨の根元は仙骨につながっているので、仙骨はのけ反ります。


骨盤底は腹横筋と共に収縮します。

内骨盤筋膜は、内臓を持ち上げます。

骨盤隔膜は、骨盤内臓器を支持します。

会陰膜・会陰浅層筋肉は、左右から骨盤隔膜を引き締めます。

内臓を下から支えることで、腹圧を調整する機能があります。


骨盤底筋群には、尿道・膣・肛門を締める機能があります。

腹部の引き込みをしたとき、骨盤底筋群が同時収縮しているのが観察されます。

同時に。多裂筋も作用して、体幹を安定させてくれているのがわかるはずです。


横隔膜とは相反する関係にあります。

骨盤底筋群と横隔膜



で、どのように意識をするか?

①排尿中に、おしっこを止める感じ

②睾丸を引き上げる感じ

③膣を引き締め上げる感じ


さすがに、誘導で②③を使うのはどうかとも思いますが(笑)。

あ、僕は、しれっと使います。


最後に、塾生向けの課題。


■骨盤底筋群前部

会陰横筋、生殖隔膜・坐骨海綿体筋・会陰横筋・球海綿体筋

■骨盤底筋群後部

肛門挙筋(骨盤隔膜)・肛尾靭帯

お腹を凹ませる~腹筋群の正常な機能によって、横隔膜は正常に作用できるのです。

息を吐いたときに、美しくお腹が凹むのは、腹筋群の力です。

腹筋群
こんな感じの積層構造です。

腹筋群

表層から、外腹斜筋・内腹斜筋・腹直筋・腹横筋の順です。


外腹斜筋

■起始

第5~第12肋骨外面

■停止

腹直筋鞘前葉・そけい靭帯・腸骨稜外唇前半

■作用

体幹を屈曲(胸郭の引き下げ)・側屈する・反対側に回旋


内腹斜筋

■起始

胸腰筋膜深葉・腸骨稜中間線・そけい靭帯

■停止

腹直筋鞘・第10~第12肋骨の下縁

■作用

体幹を屈曲(胸郭の引き下げ)・側屈・同側に回旋


※外腹斜筋と内腹斜筋の体幹回旋作用は逆方向

外腹斜筋・内腹斜筋と体幹の回旋方向

トリガーポイントは、こんな感じ。

腹斜筋とトリガーポイント


いろいろ大切な場所です。

股関節の機能異常と内腹斜筋の機能低下のお話は、よく知られていますよね。

股関節とそけい部
で、呼吸のお話です。

自然に息を吸うときは、横隔膜の弛緩による胸郭の縮小・肺の弾性・拡大した胸郭の復元力が働くので筋収縮の必要はない。

しかし、吐き切る=強制呼気では筋活動が必要。

呼気筋で胸郭を引き下げることで、強制的に息を吐くことができる)


■強制呼気筋(息を吐くときに使う筋肉)

・内肋間筋(横・後部)
・内腹斜筋
・外腹斜筋
・腹直筋
・腹横筋(補助筋)
・肋下筋(補助筋)
・胸横筋(補助筋)
・腰方形筋(補助筋)
・広背筋(補助筋)


■吸気筋(息を吸うときに使う筋肉)

・横隔膜
・外肋間筋
・内肋間筋前部
・胸鎖乳突筋(強制吸気)
・斜角筋群(強制吸気)
・大胸筋(強制吸気)
・小胸筋(強制吸気)
・僧帽筋(強制吸気)
・肩甲挙筋(強制吸気)
・脊柱起立筋群(強制吸気)
・上後鋸筋(強制吸気)
・肋骨挙筋(強制吸気)


カパンジー機能解剖学3(脊椎・体幹・頭部)より、ざっくりとまとめ。


腹筋群(吐く)と横隔膜(吸う)には拮抗作用があるが、共同作用もある。

筋群が機能的に働かないと、横隔膜は効果的に作用することができない


息を吸うとき、横隔膜は下方へ動きつつ元に戻りながら、下位肋骨を挙上させる。

腹筋群が機能していないと、腹腔内臓器が前下方に押し出されてしまう。

そうなると、横隔膜は下位肋骨を挙上させることができない。

お腹を出して息を吸って生きている人が、下位肋骨を動かせなく理由である。

息を吸うときに、腹筋群は横隔膜の共同筋となっている。


息を吐くとき、横隔膜は弛緩して、腹筋群の働きで胸郭底を上げる。

同時に、胸郭の左右径と前後径を減少させる。

腹腔内圧の増加により内臓は上方に押し上げられる。

胸郭の上下系も減少し、肋骨横隔膜陥凹は閉じる。

腹筋群が胸郭の3方向の直径を同時に減少させるのだ。

このとき、腹筋群は横隔膜の拮抗筋となっている。


面白いでしょ?


お腹を出して腕をあげると肩関節が壊れるのも、お腹を出して動くと腰が壊れるのも、呼気と吸気の機能を学ぶと、その理由が理解出ます。

安定した穏やかな呼吸を支えてくれる腹筋群の機能改善を最優先するのも、同じ理由です。

まずは、背臥位(あおむけ)・側臥位(よこむき)・腹臥位(うつぶせ)から始めましょう。

安部塾のIBUKIで、美しく凹んだお腹を身にまといましょう。

お腹を凹ませると姿勢が改善する理由~腹横筋・多裂筋・横隔膜・骨盤底筋群の制御

身体を壊す動きとは、脳と筋肉の神経伝達機能障害の結果だと考えています。

なので安部塾では、脳と筋肉の神経伝達機能の改善に尽力します。

姿勢が崩壊している人には、腹横筋・多裂筋の機能低下が観察されます。

腹横筋・多裂筋・横隔膜・骨盤底筋群を制御すると、姿勢が改善します。


これらの筋肉群が、全身が動作するより先に優先的に働くことが大切です。

安全な全身の動作は、これらの筋群の予備動作なくしてはありえません。


横隔膜・腹横筋・多裂筋・骨盤底筋群


まずは、腹横筋から説明します。

腹横筋

■起始  

 腰筋膜・そけい靭帯・腸骨稜・第7~第12肋軟骨

■停止  

白線・剣状突起・恥骨

■作用  

腹腔内圧を高める・下位肋骨の下制(呼気=吐く息の補助)

※内腹斜筋の内側に付着する最内層の作用筋。筋繊維の走行は横方向。

※腰のくびれをつくる(お腹凹む・下腹が平らになる)。

※胸腰筋膜と前方の筋膜に張力を与え、首~背中~腰~骨盤を安定させる。

※息を吐くときは、腹横筋→内腹斜筋→外腹斜筋の順で収縮させる。


で、多裂筋です。

多裂筋
■起始 

頸椎4~7の関節突起・胸椎横突起・全腰椎乳様突起及び副突起・仙骨後面

■停止

隣接する2~4椎骨上の棘突起

■作用

脊椎の伸展・側屈・回旋

※多裂筋は、力を均等に分散し脊柱を安定させ、保護をする。代償できる筋肉はない。

2016年2月28日日曜日

身体を動かす基本筋~横隔膜・腹横筋・骨盤底筋群(骨盤隔膜)・多裂筋

2月後半は、『お腹を凹ませる=引き込む』にこだわっております。

何のために?

これです。

横隔膜・腹横筋・骨盤底筋群(骨盤隔膜)・多裂筋

明日、説明を書く予定ですが、この4つの筋肉は、身体操作の基本筋です。

お腹の引き込みができなければ、四肢(上肢・下肢)の操作はできません。

肩や膝や足首や腰やなんやが痛いのは、この4つの基本筋が使えていないから。

よくあることです。


お腹を凹ませることができない人の、腕や脚の動きは残念です。

残念な動きは、関節の機能を壊します。

関節が悪いのではありません。

凹まないお腹が問題なのです。


美しいお腹と美しい動きは不即不離の関係にあるのです。

2016年2月23日火曜日

正しい身体の使い方を説明できる機能解剖学のスペシャリストでありたい

昨日より、機能解剖学を学び直しています。

解剖

書店に行くとわかりますが、沢山の先生が新刊を出されてあります。

解剖

先日の東京集中講座のとき、こう感じました。

「誰よりもわかりやすく、正しい身体の使い方を説明したい!」


対等の立場で、相手を縛りつけることなく、楽しく指導できる講師。

自分の身体と動きを見せるだけで、充分過ぎる説得力をもつ講師。


そんな講師でいたいのです。


間違っても、自分の生徒を操作・支配するようなことがないように。

そんな講師になるくらいなら、僕はこの仕事をやめてしまいます。


淡々と身体の研究を重ね、合理的に美しく動ける講師。

僕は、そんな講師でありたいのです。


これから続く、各地での集中講座に向け、誰よりもわかりやすく身体の動きを説明したい。

そして、何を聞かれても即答で精密なアドバイスができる講師でいたい。

そして、僕と同じように、そうできる塾生を育てたい。

心からそう思います。


といっても、そのためには、気の遠くなるような基礎知識の積み上げが必要です。

ついてきてくれる塾生たちと、本気の勉強を積み重ねたいと思います。

2016年2月16日火曜日

錯覚としての痛み・幻覚としての痛み~恐怖や期待などの心理状態が知覚に影響を与える

錯視

錯視(さくし、英: optical illusion)とは、視覚に関する錯覚のことである。俗に「目の錯覚」ともよばれる。生理的錯覚に属するもの、特に幾何学的錯視については多くの種類が知られている。だまし絵とは異なる原理による。

多くの錯視は原因が分かっておらず、仮説が立てられているというものがほとんどである

引用ここまで


■錯視サイト→北岡明佳の錯視のページ

■錯視・錯聴サイト→錯視と錯聴を体験!Illusion Forum イリュージョンフォーラム


錯視


ときどきいますよね。

『自分が目で見ているものを信じている人』

視えてないし、聴けてないんですよね。

実際のところは。


例えば、ことさらに世の中の批判をする人。

単に、世の中のそういうところを抽出して見ているだけです。

『アンチはファンの一種』というやつです。

そこを見てしまう自分の心のありよう=脳の機能の問題なのです。


しあわせな人は、世の中の矛盾に気がつけません。

ふしあわせなひとは、世の中の素晴らしさに気がつけません。


そういうものです。

人は、自分の見たいように、世の中を視ているのです。


医学的な原因のない痛みもそう。

『錯痛』なんですよ。

錯覚としての痛みです。

脳機能の問題なのです。


本人にとっては、現実に存在する痛み。

実際は、錯覚・幻覚でしかない痛み。


錯覚

錯覚(さっかく、英: illusion)とは、感覚器に異常がないのにもかかわらず、実際とは異なる知覚を得てしまう現象のことである。対象物に対して誤った感覚や認識を得るのが錯覚であり、存在しない対象物を存在すると見なしてしまう幻覚とは区別される。

錯覚はその原因により大きく4つに分けることができる。

・不注意性錯覚

対象物への注意が不十分のために起こる錯覚。見間違い、聞き違い、人違いなど、われわれが日常経験する多くの間違いを含んでいる。

・感動錯覚

暗くて怖い場所を歩いていると、物の影が人影に見えたり、何でもない物音を人の気配に感じることがある。恐怖や期待などの心理状態が知覚に影響を与えるものである。

・パレイドリア

雲の形が顔に見えたり、しみの形が動物や虫に見えたりと、不定形の対象物が違ったものに見える現象に代表される。対象物が雲やしみであることは理解しており、顔や動物ではないという批判力も保っているが、一度そう感じるとなかなかその知覚から逃れられない。熱性疾患の時にも現れやすい。変像とも言う。(例:人面魚、火星の人面岩、トリノの聖骸布など)

・生理的錯覚

数多く知られている幾何学的錯視や、音階が無限に上昇・下降を続けるように聞こえるシェパード・トーンなどのように、対象がある一定の配置や状態にあると起こる錯覚。誰にでもほぼ等しく起こる。

引用ここまで


痛みの原因の多くは『不安』なのだと思います。

生きていることに安心できない。

だから身体の痛みを感じる。

実際に痛んでいるのは心なのだと思います。


健康不安が強い人が、運動で身体を壊すのも同じ理由でしょう。

健康不安を煽られて、なんのエビデンス(証拠)もないことを信じ込んでしまう。

物理的に身体に悪い運動を、「効いてる」と勘違いしてしまう。

身体に良い運動は、「やってる気がしない」ものなのに。


今日の塾生講座は、こんな話もしてみたいと思います。

2016年2月14日日曜日

中心軸の伸展で姿勢を制御する~重心移動で動く

北見さん風に、

「重心低下、姿勢の安定……

 中心軸伸展で制御した姿勢は、

 構造上、関節や関節に負担がかからない。

 その負担の低減で、数パーセント出力が上がる。

 いまの自分にとって、それは僅(わず)かなことかもしれない。

 だが……

 それを僅かと笑う者に、身体操作を語る資格はない」


と、脳内再生してみる。


重心点

歩いたり、走ったりという動きは、重心移動そのものです。

重心を移動することで動くのは効率的です。

脳内の思考パターンが力づくの人は、故障やケガが絶えません。

脳内の思考が中心軸にある人は、故障やケガと縁がありません。


身体が強いというよりは、身体を壊すような使い方をしていないということです。


身体は、乗り手(脳)を選ぶのかもしれませんね。

2016年2月13日土曜日

足底のアーチと身体の揺れの制御~足と眼の機能不全


最近、ブーム再燃中の『足裏(底)のアーチ』。


足裏のアーチ
 横から見たイメージ。


足裏のアーチ

■足底のアーチの作用

・横アーチ=体の前後揺れの制御

・内側縦アーチ=身体の左右(横)揺れの制御

・外側縦アーチ=体のねじれ揺れの制御


■足底のアーチの構造

・横アーチ(遠位)
第1-5中足骨で構成。母趾内転筋により支持。

・横アーチ(近位)
楔状骨と立方骨で構成。長腓骨筋により支持。

・内側縦アーチ
第1中足骨、楔状骨、舟状骨、踵骨、距骨、で構成。
母趾外転筋、長趾屈筋、長母趾屈筋、後脛骨筋、前脛骨筋により支持。

・外側縦アーチ
第5中足骨、立方骨、踵骨で構成。長腓骨筋、短腓骨筋により支持。


■立ち方と足裏の接地面。

立ち方と足裏の接地面
立ち方と靴の減り方。

靴底の減り方1

靴底の減り方2

こんな感じですね。


で、外側縦アーチといえば、安部塾名物腓骨筋です。

腓骨筋

長腓骨筋の走行は、腓骨上方~足のかかとの外側~足裏~親指の付け根。

かかとの外側から斜めに内側の親指の付け根に腱がつながっています。

小指側にある立方骨から回り込む構造ですね。

ベクトルをイメージできれば、なぜ外側縦アーチができるか理解できると思います。


足底面を斜めに走行しているので、横アーチの保持もやってます。


腓骨が落ちると、身体の安定性がなくなります。

足関節が不安定になりますからね。

なので、安部塾では鬼のように腓骨筋の機能改善をやります。

膝下の機能不全は、視機能の機能不全につながります。


元々視機能に問題がある場合、詰みます。

眼の機能改善と足の機能改善を同時にやることが大切な理由です。

2016年2月9日火曜日

ふくらはぎほぐしと自律神経系・内分泌系・免疫系の機能改善~間脳とふくらはぎ

ふくらはぎのポイント

ふくらはぎには、間脳の状態が反映されます。

間脳の機能が低下すると、自律神経系・内分泌(ホルモン)系・免疫系が乱れます。

そんな人の、ふくらはぎは硬く引き攣(つ)った状態になっています。

体調が悪い人のふくらはぎは、終わっているのです。


そんなふくらはぎの機能を改善すると、連動して間脳の機能も改善できます。

ふくらはぎと間脳のリンクの説明は省きますが、効果絶大です。


腓腹筋

腓腹筋(ひふくきん、Gastrocnemius muscle)は人間の下肢の筋肉で足関節の底屈、膝関節の屈曲を行う。該当部位をふくらはぎという。

腓腹筋は両足それぞれが左右2つの筋肉で構成されており、内側(股関節側)の筋肉を内側腓腹筋といい、外側の筋肉を外側腓腹筋という。大腿骨の内側顆の上方で内側頭をつくり、また外側顆の上方では外側頭をつくって起こり、一部の線維は関節包から起始し、下行し、膝窩を下方で境し、ヒラメ筋の腱と合流して、ともに踵骨隆起で停止する。

引用ココマデ


ふくらはぎには、下半身の血液を心臓に押し戻すポンプ作用=ミルキングアクションがあります。

このミルキングアクションには、間脳の機能を改善する効果があります。

安部塾塾生講座でおなじみの、セロトニンネタです(笑)。

リズミカルな基本運動の中でも、最も基本なのがミルキングアクションということです。


2月20・21日の安部塾東京集中講座で、テニスボールやフォームローラーを使った『ふくらはぎほぐし』のテクニックを紹介いたします。

お楽しみに!!

2016年2月6日土曜日

なめらかで美しい動きができるのは、中脳の機能のおかげなのですよ。他人の話を聴く・他人を視るためには、中脳の機能が高くないといけないと思います。

昨日の塾生講座では、「強い不安と痛み」について、間脳の機能とからめて説明させていただきました。

間脳の機能が低下した結果として、痛みが生じるメカニズムなどなど。

どうしたら、間脳の機能の改善ができるのか?

日常やれる3つの方法を、お伝えしました。


で、来週は、中脳のお話をします。
中脳 視覚・聴覚・体の平衡・姿勢反射に関する中枢

中脳

中脳は、脳の一部。狭義の脳幹(下位脳幹)のうち、もっとも上の部分であって、さらに上には第三脳室、下には橋、両外側には間脳がある。なめらかな動きを可能にする錐体外路性運動系の重要な中継所を含むほか、対光反射、視聴覚の中継所、眼球運動反射、姿勢反射(立ち直り反射)、γ運動ニューロン活動抑制、歩行リズムの中枢をも含む。

機能

上丘は、鳥類などでは視覚に重要な役割を果たしているが、ヒトでは視覚反射の中継所でしかない。視覚と関係するので視蓋とも呼ばれる。目に光が入ったときに瞳孔を収縮させる対光反射、見ている物が近づいたときにレンズを厚くしてピントを合わせる調節反射、それと同時に視線を内側に寄せる輻輳反射に関わる。

下丘は、聴覚の重要な中継所である。耳から入った音の信号は蝸牛神経を通って蝸牛神経核で中継され、交叉した後外側毛帯となって下丘に入る。下丘から出た線維は下丘腕を通って内側膝状体へ送られ、中継された後聴放線を作って大脳皮質に送られる。

引用ココマデ


中脳には視覚・聴覚・体の平衡・姿勢反射に関する中枢があります。

安部塾では、体の平衡や姿勢反射の練習をやっています。

日々、中脳の機能改善に取り組んでおります。


『模型や解剖図を視ながら、僕の説明を聴く』

それが、安部塾における中脳の機能改善です。


断言できますが、なめらかで美しい動きができない人は、他人の動きを視ることができません。

おそらく、他人の話を聴くこともできないと思います。

動きを見たり、話を聞いたりはできると思います。

脳の機能を上回る情報処理はできないので、視たり聴いたりはできないはずです。


錐体外路性運動系の機能に問題がある人は、なめらかな動きができません。

がさつで杜撰(ずさん)で乱暴な動きしかできません。

結果として、身体のあちこちが壊れます。

悪いのは筋肉や関節ではありません。


悪いのは頭です。


もう一度言います。


悪いのは頭です。


大切なことなので、2回言いました。

何度言ってもいいのですが、いい加減ウザイのでやめておきます(笑)。


これも断言できますが、まずは座学で体の仕組みを徹底的に学んだ方がいいです。

わけがわかっていない状態で身体を動かして大丈夫なのは、20%の天才たちだけです。

60%の普通の人たちは、それなりの知識が必要です。

20%の困難な人たちは、猛烈な知識が必要です。


センスだけの生き残りゲーム=選抜で残れるのは、20%の天才たちだけです。

知識があれば、生き残れる確率はグンと上がります。

もし、知識がなかったとしたら、そこで試合終了です。

下手すると、スタートラインにすら立てないまま終わりを迎えます。


残念すぎますよね?


脳の機能について学ぶと、自分の生き辛さ(いきづらさ)が生じている原因がわかるかもしれません。

人生における問題の多くは、他人のことが視えない・他人の話が聴こえないことで起こります。

悩みは、人間関係で起こります。

姿勢と動きと呼吸の改善が人生を変える理由はここにあります。


面白いと思いませんか(笑)?

2016年2月5日金曜日

リズミカルな運動と自律神経系(交感神経・副交感神経)・内分泌系(ホルモン)・免疫系と間脳のお話

昨日、塾生講座で『間脳』の説明をしました。

感情や情動と、自律神経系・内分泌系・免疫系のお話をしました。

間脳の機能を改善する運動のやり方とかいろいろ。

間脳の機能が低下すると、人生の質も低下します。


大脳を覚醒させるのは間脳です。

視床下部は人が生きていくうえで最重要自律神経中枢です。

間脳


間脳

間脳は、大脳半球と中脳の間にある自律神経の中枢。

間脳は大脳半球のほぼ全ての入力と出力を下位中枢と中継する信号の交差点となっている。特に視床下部は本能的な活動を制御している。ヒトは大脳が最も発達していることから、間脳も最大である。

■入力
視床は嗅覚を除く全感覚の中継にあたる。視覚と関係があると考えられていた のでこの名称がついている。

■出力
中脳が頭頚部の筋肉を直接制御するのに対し、間脳は自律神経やホルモン等を介して内臓全体を制御する。

■自律神経
間脳は視床下部にある自律神経核によって自律神経である交感神経と副交感神経を制御している。交感神経は獲物を捕らえる闘争反応や敵から逃れる逃走反応等を制御し、副交感神経は消化や睡眠等のリラクゼーション反応等を制御する。

■ホルモン
間脳は視床下部によって脳下垂体(下垂体)を支配して食欲、性欲、睡眠欲等を制御している。また、免疫等も制御する。間脳の体温調節機能に働きかけ熱発させるサイトカインにIL-1やTNFがある。これらは炎症時に直接間脳に働きかけることにより生体の体温を上昇させ、感染から身を守る。

引用ココマデ


今日の塾生講座では、以下の内容も説明したいと思います。

■セロトニン(覚醒ホルモン)とメラトニン(睡眠ホルモン)
昼間~セロトニンの分泌が増え、メラトニンの分泌が減る=活動に適応。
夜間~セロトニンの分泌が減り、メラトニンの分泌が増える=就寝に適応
※太陽光(強い光)を浴びると、メラトニンの分泌が減り、セロトニンの分泌が増える。
  朝陽を浴びることで夜のメラトニンの分泌が促進される。
  部屋の中に閉じこもり、昼夜逆転の生活をするとバランスが狂い、不眠や鬱に。
 
■.リズミカルな運動
一定のリズムを刻む運動の反復が間脳の機能を改善。
正確なフォームでの歩行や走行やマイペース登山も有効。
IBUKIは、この効果に特化している。


■触れ合い
親子・恋人との触れ合い、家族や友人とのおしゃべりなど。
オキシトシン(愛情ホルモン)の分泌を促進。
ストレス耐性を向上させ、間脳の機能を改善する。
IBUKIのペアワークは、この効果に特化している。

これ、知らないと大損だと思います(笑)。

2016年2月4日木曜日

ひとりで練習を積み重ねて身につけた動きは誇りとなる

「正しい動きを身につけるには、どうしたらいいですか?」

「座学と練習を積み重ねるしかありません」


僕が、日々交わしている言葉です。


『特別な方法』なんて、存在しません。

人間の身体の機能に対する理解を深めるための知識の習得。

習得した知識を、実際の動きに反映させるための身体操作の修得。

気が遠くなるほどの、基本と基礎の繰り返しによってのみ到達できる世界です。


何より、ひとりで練習を積み重ねて身につけた動きは誇りとなります。

その誇りは、人生を根底から改善してくれます。


やった人にしか、わからないことですが。


言い訳と責任転嫁の先に何があるかなんて、考えなくてもわかります。

そうやって生きている人たちを、ちょっと観察してみれば一目瞭然です。

練習する時間をつくらない。

練習する資金をつくらない。

練習する仲間をつくらない。

全部、自分で選択していることなのです。

誰のせいにもできません。


練習する時間・資金・仲間はどうしたらできるのでしょうか?

『本気になる!』

ただ、それだけです。


本気で練習を積み重ねていれば、支援が得られます。

逆に言えば、支援が得られないような練習は、本気ではないということです。

周りの人たちに、本気かどうかだけは、すぐに伝わるものです。

本気の練習を積み重ねている人には、誇りがありますから。


同じ時間を生きるなら、本気で練習をしている人たちと一緒がいいですよね。

だったら、自分も本気になってみましょう。

決して、後悔はしないと思います。

身についた動きと誇りが、生きることをより楽しくしてくれます!!

2016年2月3日水曜日

2月14日(日)ヨガ・アナトミー勉強会の告知と、塾長集中講座のスケジュールについて。

問い合わせがあったので、告知します(笑)。


塾長集中講座スケジュール

■2月14日(日)ヨガ・アナトミー勉強会 → 詳細

■3月19・20日(土・日) ヨガ・アナトミー解説 → 詳細調整中

■4月29日(金・土)~5月1日(日)GW集中講座前期 → 詳細調整中

■5月3~5日(火・水・木)GW集中講座後期 → 詳細調整中


ヨガ」・アナトミー

3月は、思うところあって、レスリー・カミノフ先生のヨガ・アナトミーの解説をします。

2月14日は、3月のヨガ・アナトミーの解説に向けた勉強会をひらきます。

普段の僕が、どのように勉強して練習しているか、はじめて一般公開します。

一緒に勉強したい方は、お申込みください → 詳細

2016年2月2日火曜日

ゴルフボールで足裏ほぐし

今日の大手門で、ひさしぶりに『足裏ほぐし』をやりました。

即効性ありますね。

毎回のことながら、基本だなって思います。

足裏のアーチなくして、美しい立位姿勢はありませんね。

足裏とゴルフボール

近いうちに、これもやります。


索状硬結点

お楽しみに!


2016年2月1日月曜日

テニスボール・ゴルフボールで筋ほぐし~2月20・21日東京/2月27日神戸

昨年のこの時期、テニスボールやゴルフボールを使って筋ほぐししてましたね。

とてつもなく大好評でした。

索状硬結


今年も、そろそろ始めようと思います。

■2月20・21日 安部塾東京集中講座 → 詳細

■2月27日 安部塾神戸集中講座 → 詳細

筋ほぐしは楽しいので、参加率高いんですよね(笑)。

ボールを当てる場所


今年のテーマは、『正確な場所に、正確な圧を加える』です。

危ない場所に、危ない圧を加えると逆効果ですから。

安全安心なテクニックを、覚えて欲しいと思います。

今回は、索状硬結の解消について説明します。

索状硬結

昨年より、機能解剖学の理解が進んだことで、内容が深くなりました。

お楽しみに(^^♪