2018年11月29日木曜日

膝窩筋と膝関節の安定

今日の薬院校グループレッスンは、明後日からの安部塾薬院校開校4周年記念講座(ウズハウス)に備えて、膝窩筋の筋ほぐしを解説しております。

足部が地面に固定されているとき、大腿骨を外旋します。

下肢に体重が乗っているときに、脛骨を内旋します。

膝関節の屈曲を補助します。膝関節完全伸展位のロックを外し、下腿を屈曲させます。

膝関節後方にある靭帯を補強します。

しゃがむ動作、かがむ動作、歩行、走行、階段昇降時の膝裏の痛み。膝のこわばり、足底筋膜炎。慢性的なふくらはぎの短縮。腰の痛み。脚の痙攣。

……が、適応です。

膝蓋靭帯と付着部と合わせて、スーパートリガーポイントです❤️

2018年11月27日火曜日

舞うように生きるということ~自分と向き合い、自分から逃げないということ。

11月23日に水俣で奉納させていただいた龍舞の舞人たちの写真です。

なみこ 蛟(みずち)

けいこT 蛟(みずち)

けいこF 蛟(みずち)

ひふみ 水龍
ともみ 風龍

Miki 火龍

Miki 火龍

Miki 火龍

いい表情です。

今回の龍舞のテーマは、『依存心の克服』でした。

安部塾憲章である「自ら考え、自ら行動する」を体現してもらうおうと考えました。

舞の完成度は、『どれだけ自分で何とかしようとしたか?』で決まります。

技術の巧さ・稚拙さというより、『覚悟』の問題です。


自分以外の誰かのせいにするという依存心が強いと、身体操作が崩れます。

そしてそれは、『軸の美しさ』を喪失してしまうという結果につながります。

腹を括った=覚悟を決めた舞人の軸はブレません。

自分自身に軸があるからです。


そして、腹を括った舞人を、陰から支える楽人がいます。

せいこ 楽人

ミラーニューロンを駆使して舞人の動きを脳内で再生し、舞人と想いを共有します。

舞人全員とシンクロするので、まるで自分一人ですべての舞を舞ったように感じます。

陰で支えてくれる人がいるからこそ、舞人は自分自身に集中できます。

ありがたいことです。


実は、「今回は、途中で脱落する人がいるよな」って考えていました。

いつ誰が逃げ出してもいいように、準備をしていました。

結果、逃げ出す人はいなくて、予想をはるかに超えた動きを見せてくれました。

自分自身の改善に向き合う人にだけ起きる『当たり前の現象』です。


人はそれを『奇跡』と呼びますが(笑)。

奇跡なんてありません。

積み重ねてきたものと覚悟が、観る者の心を打つのです。

『愚人は、寓話と奇跡を信じる』わけですが、賢者は『やるべきことを淡々とやる』のです。


自分と向き合うのは、劣等感(=優越感)が強い人にはつらいことです。

しかし、自分以外の誰かのせいにしている限り、この世に自分の居場所はできません。

腹を括ったとき、自分の居場所=舞台がこの世に顕現します。

自分の動きを制御できたとき、私たちは舞うように生きることができます。


他人の動きをミラーニューロンでコピーできない人は、相手と気持ちを共有できません。

他人の気持ちがわかるということは、相手の動きを真似ることができるということです。

動きの質が悪い人は、動きの質がいい人の気持ちを理解することができません。

この理由で、私たちは、動きの質を向上させ続ける必要があるのです。


今後の安部塾における私のテーマは、『舞うように生きる』です。

これまで以上に動きの質を高めていきたいと思います。

地龍 塾長

自分と向き合うと同時に、目の前にいる人と向き合うのも大切です(笑)。

水龍と地龍~龍珠の舞 ひふみ・塾長

12月1日19:00~ ウズハウスにて龍舞(下関豊浦伝説)を舞います(観覧無料)。

①蛟(みずち)の舞 なみこ~龍になる前の姿を舞います
②青龍・赤龍の舞 ひふみ・塾長~干珠・満珠を手に舞います。
③女龍王の舞 なみこ~龍となり女龍王となるまでを舞います。

観に来てくださいね♡

2018年11月26日月曜日

前腕の機能的ストレッチングで、上半身を整える。

昨日は、下関集中講座でした。

前腕の重要性を、熱く解説しました。

前腕 手関節背屈・回外

参加者のみなさんに、上体が軽く動きようになるという体験をしてもらいました。

アームラインの図を見てもらい、いろんな動きをしてもらいました。

アームライン

12月1・2日の安部塾薬院校開校4周年記念講座で、詳しく解説します。

明日、内容の詳細をまとめたいと思います。


そして、12月1日の19:00から、余興で龍舞をやります。

龍舞だけ観に来るのもOKにする予定です。

水俣の感動を再び。

水龍 地龍

あ、なみさんが「みずち」から「龍」になります。

みずち なみこ

これから余興の龍舞のプロットをつくります。

お楽しみにw

2018年11月24日土曜日

地龍之舞を舞いました~積み重ねてきた動きしか、土壇場では出てこない。

11月23日(金・満月)水俣の浜八幡宮で、龍舞を奉納させていただきました。




今回も、即興舞です。

水龍(ひふみ)から龍珠を受け継ぐ場面が、カポエラっぽくなりました(笑)。

風龍(ともみ)に翼を受け継ぐ手前までを舞いました。

帰宅して動画を観ながら、ほぼ記憶に残っていない動きばかりなのがいつも通りだなって思います。

そして、積み重ねてきた動きしか、土壇場では出てこないんだなって実感しています。


12月1日の下関ウズハウスでの、安部塾薬院校開校4周年記念講座で舞います。

夕食の時の余興で。


明日の下関集中講座の休み時間に、水俣の舞の動画を鑑賞します。

お楽しみに。

2018年11月22日木曜日

上体反らしは、腰ではなく背中を反らせる~胸をひらく。

上体反らしのとき、腰だけを反らせている人をたまに見かけます。

胸をひらいて背中で反るという基本の動きをしない代償は、意外と高くつきます。

背中の反らせ方

今月の安部塾では、股関節の操作で胸をひらくコツを解説しています。

グレイ解剖学 股関節の進展と屈曲
こんな感じでごにょごにょ(笑)。

股関節の操作

上体反らしは、やり方を間違えると、よい結果につながりません。

メンタルをやられているときは、判断を間違うので注意が必要です。


股関節を正しく操作する練習をして、胸をひらいてみましょう。

気分が明るくなります。

2018年11月21日水曜日

集中講座の御案内(11/25・12/1・2・6)

筋肉の機能改善を目的に、各地で集中講座を開催します。

11月25日(日) → 下関集中講座


12月6日(木) → 大阪集中講座

ストレッチング

御参加、お待ちしております。

2018年11月20日火曜日

美しき水龍の舞(舞人:ひふみ)を観て

成長したなって思います。




地道な練習の積み重ねは、裏切りませんね。

5年前のような動きのきたなさは、もうありません。

ほぼ、僕がイメージした通りの水龍の動きになりつつあります。

スマホで撮った映像の加工が楽しいレベルです。


11月23日(金)の夕刻(満月)に、水俣の濱八幡宮で龍舞を奉納させてもらう予定です。

奇しくも、「ひふみの日」だったりします。


他の舞人たちも、それぞれが自分自身で考え抜いた動きで蛟(みずち)・龍となります。

①蛟 なみ
②蛟 けいこT
③蛟 けいこF
④水龍 ひふみ
⑤地龍 僕
⑥空龍 ともみ
⑦火龍 みき
※特殊効果・音響 せいこ

龍へと進化するべく苦悩する蛟たち。

ようやく、水龍へと進化し、螺旋の力を得る。

螺旋の力を得た地龍が、翼の力を得る。

翼の力を得た空龍が、天翔ける。

天翔ける空龍は火の力を得て、すべての元素を統合して舞い降りる。

そんな龍舞となります。


宮司さんや地元の人たちに喜んでもらえるよう、全力を尽くします。

2018年11月19日月曜日

明日の大手門(KANON)レッスンは、股関節の機能改善やります。

リクエストがあったので、明日の大手門(KANON)レッスンは、股関節の機能改善やります。

股関節外転筋群と内転筋群が中心になります。

内旋筋群と外旋筋群、屈曲筋群と伸展筋群も。

機能改善ストレッチングの解説をするつもりです。

基本実技を丁寧に反復練習しましょう。

「へ」の字口~優越感という醜悪な感情と認知機能低下~口角下制筋をほぐすということ

口角下制筋

佐々木正美先生の言葉より

くつろぎや安らぎは、欠点や弱点を安心してさらけ出すことができなければ、あるいはありのままの個性を承認されなければ、十分には味わえない。

根拠のない自信とは、エリクソンのいう「基本的信頼」と同じことです。母親が赤ちゃんを「そのままでいいよ」と認める力。その母親との関係から生まれる「わたしはいい」と思える力です。
根拠のない自信はすてきですよ。
優れた点のある友だちと過ごす時間が喜びになるんです。

向上心は自信から生まれる。自信は他者への信頼感から生まれる。他者への信頼感は愛されることによって生まれる。

優越感はだれの気持ちなかにも、程度の差はあれ、存在するものだろうが、人間の最も醜悪な感情にはちがいない。


口角下制筋が固まると、いつも口角が下がった不機嫌そうな顔になります。

優越感・劣等感にとらわれている人の口角下制筋に触れてみると、その硬さに驚きます。


Facebookのお友達が、こんなコメントをくれました。

FBコメントより


意識的につくった顔の表情は、その人自身の感情に変化を与えてしまいます。

フェイシャル・フィードバック仮説というものです。

つくり笑いの練習をしている人たちの認知機能を精査してみればすぐにわかります。

本来の笑顔でないと、ダメなのです。


優越感が強すぎるときは、脳の線条体のドーパミン受容体密度が高くなっています。

線条体と前頭葉の機能的結合の著しく強化されているということになります。


あまりにも劣等感が強くなると、自分の欠点を補償することができなくなります。

そうすると、過剰に優越を求めるようになります。

認知機能が低下し、落ち着きを失い、うつになります。

激情に陥りやすくなり、他人のことを顧慮することができなくなるのです。


口角下制筋をほぐすと、フェイシャルフィードバックシステムが安定することがあります。

醜悪な優越感に浸るのをやめ、自然な笑顔を取り戻しましょう。

2018年11月16日金曜日

筋伸ばし(ストレッチング)の教科書

今日から、東京集中講座です。

ネッター解剖学で有名な南江堂の「ブラッド・ウオーカー  ストレッチングと筋の解剖 原書第2版」を、筋伸ばしの参考資料で用意しました。

薬院校開校の1年前に出版された本です。

当時、熟読しました。

改めて読み直してみると、ほんとに良本だなって思います。

トリガーポイントセラピーを理解するのにも、とても役立ちます。

何より、イメージしやすいメリットがあります。

年末年始の薬院校集中講座で、「ストレッチングと筋の解剖」の解説を予定しています。

私が高校生のときに夢中になったストレッチングが、33年も経って役に立っているのも楽しいものです。

顔は老いてきましたが、身体を当時以上のレベルで維持向上できているのは、ひとえに筋肉について学んできたお陰だと感じています。

今日からの東京は、筋締めメインです。

みっちり鍛えます。

適切な負荷について(固有受容性神経筋促通法みたいな)

機能的な筋力トレーニング・ストレッチングでは、適切な負荷が大切になります。

適切な負荷 固有受容性神経筋促通法

収縮後弛緩テクニック~最大伸張位で6秒間40%の筋力でアイソメトリック収縮後、脱力して24秒間伸張させます。

「相反抑制」「Ib抑制」を利用できます。

たとえば、太ももの裏(ハムストリングス)を求心性収縮か等尺性収縮させた後は、筋緊張が低下(+収縮強度が強ければ筋腱移行部の伸長)します。

この結果、ハムストリングスの柔軟性が改善します。


運動すると共同筋が促通され、運動を終えると拮抗筋が促通されます。

経時誘導です。

相反神経支配が作用して、逆方向の交互運動が容易くなります。

相反抑制です。


一般的に、

①最大60~80%くらいの力で3~5秒間くらい持続的に等尺性収縮させます。

②拮抗筋を収縮させ、収縮に合わせてストレッチされる方向に4~6秒間関節を動かして持続的に等張性収縮させます。

とういうやり方が多いようです。


安部塾では、上の写真のような負荷を適正と考えています(笑)。

2018年11月15日木曜日

11月16・17・18日(筋・土・日)は、東京集中講座です。『筋締め・筋ゆるめ・筋ほぐし講座』~機能的筋トレ&ストレッチングやります。

明日から、東京集中講座です。 → 詳細

■11月16日(金)
19:00~21:00 塾長レッスン

■11月17日(土)
『筋締め・筋ゆるめ・筋ほぐし講座』~機能的筋トレ&ストレッチング~
10:00~13:00 腕・肩
14:00~17:00 体幹
17:15~19:15 脚・お尻

■11月18日(日)
『筋締め・筋ゆるめ・筋ほぐし講座』~機能的筋トレ&ストレッチング~
10:00~13:00 腕・肩
14:00~17:00 体幹
17:15~19:15 脚・お尻


で、リクエストがあったので、これやります。

口内からの、ほっぺたほぐし(大阪)。

口内からの、ほっぺたほぐし。

トリガーポイントの安部塾的解消法も、大詰めにはいってまいりました。

トリガーポイント~筋硬結

今回は、筋トレとストレッチングで、トリガーポイントにアプローチしてまいります。

お待ちしております。

2018年11月14日水曜日

やわらかさと強さの両立~秘すれば花・初心忘るべからず

ヨガブームは、下火になりました。

期待したほど効果が出ないのと、ケガ・故障が絶えないことが主原因かと思います。

促成指導者の量産による指導内容の低迷化や、スタジオの乱立なども。

しかし、ヨガが巷に溢れるようになったことで、よくなった面もあります。


『やわらかさと強さの両立』という概念が一般化しつつあるということです。


少し前までのヨガは、クネクネと奇妙なポーズをとるというイメージでした。

その後、難易度が高いポーズをドヤ顔で見せびらかすという流れになりました。

下火になってきたのは、この系統のヨガです。

同じように、奇妙な呼吸を伴う系統も下火になってきました。


一方で、セラピューティックでリハビリテーション的なヨガがジワジワと広まりました。

機能解剖学に基づき、当たり前の動きを当たり前にやる流れのヨガです。

特殊なことを一切しないのが特徴です。

現代用語を駆使した徹底的な座学を中心に、安全に心身を磨けます。


また、ヨガの本来の目的である『ナルシシズムの克服』に取り組む人たちも増えました。

いい傾向だと思います。

ポーズ自慢や、奇妙なポーズができるようになった自慢は、わかりやすい自己愛性パーソナリティです。

へんてこりんなポーズで、まともな人たちの心を打つことはできないので、下火になるのは当然の帰結ということになります。

現代語訳 風姿花伝 世阿弥(著)水野聡 (翻訳)


世阿弥の『風姿花伝』より。

秘する花を知ること。秘すれば花なり、秘せずば花なるべからず、という。この違いを知ることが、花を知る重要点である。そもそも一切、諸道、諸芸において、その家々で秘事とされるものは、秘することによって大きな効用があるゆえである。つまり秘事は露見すれば、秘密にしておく程のものではないのだ。これをそれほどのものではないという 者もいるが、それは未だ秘事の大きな効果を悟らぬゆえである。まずこの花の口伝、「ただ珍しさが花なのだ」ということをすべての人が知ってしまえば、さあ、珍しいものが見られるはずだと思い期待する観客の前では、いくら珍しい芸を披露してみたところで見ている人の心に珍しいという感覚が生まれるはずもない。見ている人にとってそれが花だということがわからないからこそ、シテの花ともなるものなのだ。されば見る人が思いのほか面白く演じる上手だ、とのみ感じ、これが花だとわかっていないことがシテにとって花となる。つまりは人の心に思いも寄らない感動を呼び起こす手立て。これこそが花なのである。
 たとえれば弓矢の道の手立てにも、名将の案と計らいにて思いも寄らぬやり方で、強敵にも打ち勝つ例がある。これは負けた側から見れば、珍しさの理に惑わされて、敗れてしまったのではなかろうか。これが一切、諸道諸芸において勝負に勝つ理である。こうした手立ても事決して、こういう謀だったと知れてしまえば、後で批判することはたやすい。が、前もって知らなかったからこそ負けてしまったのである。
さて、これを秘事のひとつとして当家に伝承する。これにてわきまえよ。たとえ秘事を明かさないにしろ、かような秘事を持つらしいと人に感づかれることさえあってはならない。人に感づかれる時、敵であれば油断せずに用心し始めるので、かえって注意をひきつけることになってしまう。敵方に用心させなければ、勝つのはいともたやすい。人に油断させ勝利を得ることは、珍しさの理の大きな効果ではないか。すなわち当家の秘事として、人に悟られぬことにより生涯咲き続ける花を持つ主となることを授ける秘すれば花、秘せずば花なるべからず


他人に隠しているものは、本当は大したものではありません。

相伝・継承される道の秘伝というものは、秘して他人に知られないことにより、最大の効果を発揮するものなのです。

秘伝されたものそれ自体は、種明かしをしてしまうと必ずしも深遠なものではありません。

誰も気付いていないという、珍しさ、意外性により、感動を生む芸となるのです。

秘することそのものが芸に最大の花を生む秘伝なのです。


ほとんどすべての身体操作の秘伝が公開されている現在、本当はたいしたことではないということがバレてしまったということになります。

逆に、地道に本道を突き進んだ方が、好結果につながるということも、よく知られるようになりました。


 さらに、十体より大事なことは、年々去来の花を忘れぬことだ。たとえば十体とは物真似の品々のことだが、年々去来とは幼ない頃の容姿、初心の時の技、油の乗った時分の演技、壮年期のたたずまいなど、その時代時代に自然と身についた芸をすべて今、一度に持つことである。ある時は少年や若者の能に見え、ある時は全盛のシテかと思い、またある時には、いかにも〓たけて年季の入ったように、同じ役者とは思えないような能をすべきである。これすなわち幼少時より老後までの芸を一度にもつ理である。それで毎年毎年、去ってはまた来る花とはいったのだ
 ただし、この位に至ったシテは、今にも昔にも見聞きしたことがない。亡父観阿弥、若い盛りの能では、〓たけた芸がことのほか得意であったなどと聞いているのだが。四十過ぎの能は見慣れているので間違いない。自然居士の物真似に、舞台の演技をご覧になった時の将軍より十六、七の役者に見えたとお褒めいただいたものだ。これはまさしく人もいっていたし、自身の目でも見たことなので、この位に相応している達人だと思ったことである。
 このように若い時分には行く末の年々去来の芸を得、年とってからは過ぎしかたの芸を身に残すシテ。これまで二人と見たことも聞いたこともないものだ。
 されば初心よりこのかた芸能の品々を忘れず、その時々、用々に従って取り出だすべし。若くして年寄りの風情、年とってなお盛りの芸を残すこと。珍しくないはずがあろうか。されば芸の位が上がったといって、過ぎし芸風をやり捨てやり捨てしては忘れてしまうこと。ひたすら花の種を失い続けることとなる。その時々に咲く花ばかりで種がなければ、手折られた枝の花のようなもの。種があり、毎年毎年季節が廻りさえすれば、なぜまたその花に逢えないことなどあろうか。ただかえすがえすも、初心忘るべからず。されば常の批評にも、若いシテに「はや完成した」「年季が入っている」などと褒め、老シテには「若やいでいた」などというのである。これぞ珍しさの理ではあるまいか。十体をそれぞれ彩れば百色にも及ぶ。さらにその上、年々去来の品々を今一身に持てたとしたら、どれほどの花になることであろうか。


最近、何もかもうまくいかなかった16~42歳の頃を回顧しています。

同時に、「初心のころの未熟な考えやわざをいつまでも捨てない」ことの大切さを実感しています。

年齢による、その時々のもっとも旬の演技を常に忘れず、芸の種類、幅として保持し、いつでも披露できるようにしてきたことが、現在の私を支えています。

年齢と芸の進歩に従って、以前の芸を恥じては捨て、捨てては忘れしてしまうことを世阿弥は戒めてくれています。

私は、あの時代に積み重ねてきた芸を、生涯忘れることはありません。


「花はこころ、種はわざ」

初心の芸を捨て去ることは、芸に何百種類もの花を咲かせるための大切な種を捨ててしまうことです。

これらの芸は年々に来たっては去る花、すなわち「年々去来の花」です。

そのことをくれぐれも忘れてはならないと思います。

2018年11月13日火曜日

『うまくいかない認知』を継続するのは大変です。そしてその認知を変えたくない人に対して、周りの人たちは何もできません。

認知(にんち)とは、人間などが外界にある対象を知覚した上で、それが何であるかを判断したり解釈したりする過程のこと。


『うまくいかない結果につながる認知』でいると、うまくいきません。

それでもなお、その認知を継続するのは、けっこう大変なことだと思います。

そして私には、「いまの認知を変えたくない」という人には、私は何もできません。

壊れていく姿を、見続けることになります。


アドラー先生

だいぶ下火になりましたが、アドラー先生の言葉を、もう一度読んでみましょう。

「ライフスタイルは、幼少期に経験した困難から生まれ、その人独自の目標を目指す努力によって形成されている、環境によって機械的に決まっているわけではない」

「人は誰もが等しく同じ事を経験しているのではない」

「ライフスタイルは一人一人違うもので、例え同じ経験をしたとしても、同じライフスタイルになる事はない。ライフスタイルは自分が決めているので、いつでも変えることができる」

「人はライフスタイルを10歳くらいまでに自分で決めて完成させる、そしてそれを一生使い続ける」

「現実を変えたいならば、あなたのライフスタイルを再選択しなければならない!」

使い続けたライフスタイルが支障をきたしても、人はそれを変えようとはしない。現実をねじ曲げてでも、自分は正しいと思い込むのである


人には、自分に都合のいい情報だけを取り入れる傾向があります。

一方で、都合の悪い情報は例外として排除しがちです。

情報を、自分にとって都合のいいようにねじ曲げます。

「自分の考え方は正しいいのだ」と、現実を曲解しながら正当化します。


いわゆる『認知バイアス』というやつです。

認知バイアス(にんちバイアス、英: cognitive bias)とは、認知心理学や社会心理学での様々な観察者効果の一種であり、非常に基本的な統計学的な誤り、社会的帰属の誤り、記憶の誤り(虚偽記憶)など人間が犯しやすい問題である。また、これが動因となって虚偽に係る様々なパーソナリティ障害に付随するため、謬想ないし妄想などを内包する外延的概念に該当する。転じて認知バイアスは、事例証拠や法的証拠の信頼性を大きく歪める。

引用ここまで


認知バイアスでググると、いろいろわかって面白いです。


過去の自分の考え方を否定すると、不安になります。

なので、記憶を改変してまでも、認知を変えないことが自分にとって楽なのです。

どんなに現実生活がみじめになっていったとしても、現実をねじ曲げて解釈して、自分は間違っていないと思い込みます。

おかしな人たちに引っかかって、のめり込みます。


いちばん最初の段階での認知が歪んでいるので、何もかもがうまくいきません。

それでもなお、その認知を変えようとはしません。


アドラー先生は言います。

まずは「これは誰の課題なのか?」を考えなさい。

そして、課題の分離をしなさい。

どこまでが自分の課題で、どこからが他者の課題なのか、冷静に線引きしなさい。

他者の課題には介入しなようにしつつ、自分の課題には誰ひとりとして介入させないようにしなさい。

自分の人生をどう生きるか、どう行動を起こすかは「自分の課題」です。

それを他の人がどう思うか、どう評価するかは「他者の課題」です。

承認欲求を捨てて、嫌われることを恐れないことで、人は自由になれるのです。


有名な、ラインホルド・ニーバーの言葉。

神よ。
変えられるものは変える勇気を。
変えられぬものは受け入れる冷静さを。
そして、それを見分ける知恵を、授けたまえ。



自分の課題に向き合えば、人間関係の大半の問題は解消します。

積極的に自分の認知を変えるのです。

自分の人生に集中すること。

そこから、怒涛の改善が始まります。
11月16日(金)~18日(日)は、安部塾@東京 集中講座です。

→ 詳細

今回は、機能的な筋トレとストレッチングをやります。

最近は『下腿ネタ』で盛り上がっております。

前脛骨筋と長腓骨筋のつながり

基本通りに「どこの筋肉とどこの筋肉がつながっているのか?」を理解してから動く。

ゆっくりと慎重に解説・練習しましょう。


昨日、薬院校で来週末に水俣で奉納する龍舞の衣装合わせをしました。

龍舞衣装

今回はこんな感じで、シンプルにいきます。

この身体は、機能的な身体運動だけでできています。

無駄な筋肉も贅肉も、まとっていません。

50歳の身体にしては、いい感じだと自負しております。


東京で、良質な筋肉の育て方について解説します。

お待ちしております。

2018年11月12日月曜日

筋ほぐしにおける索状硬結探しのイメージ

筋ほぐしにおける索状硬結探しのイメージ

筋ほぐし 索状硬結探し

筋ほぐし 索状硬結探し

筋繊維を直角に横断する感じになります、

筋繊維

この断面イメージ好きなんですよね(やわらかいクリスタル構造的な)。


話を戻して、筋繊維に直交。

筋ほぐし 索状硬結探しのイメージ

良質な筋肉と、硬結まみれの筋肉のイメージ。

良質な筋肉とトリガーポイントまみれの筋肉


筋ほぐしができるようになった塾生たちが人気を博しております(笑)。

筋ほぐしの基本は、精密な索状硬結探しです。

日々、指頭感覚の鍛錬に励んでくださいね。

ゆっくりと慎重に深く……そして、やさしく。

2018年11月11日日曜日

『すごい自分』なんて、最初からいないんですよ。しょぼい自分のままで愛されていればいいのです。

安部鹿吉(曽祖父)

「ほんとうのあなたは、すごいんですよ。ほんとうの自分を取り戻しましょう」

そんなうまい話に乗せられて、ずるい人たちの養分になってしまう人たち。

搾取されているだけだということに気づかない人たち。


このTweetが好きです。



自分のことを「ほんとうはすごい」と勘違いしている人たちは、よくこう言います。

「ほんとうの自分は、こんなものじゃない」

いやいや、そんなことありません。

そんなものです。


ガチですごい人は、『すごい自分』を取り戻そうなんて躍起になったりしません。

すごいからです。

「ほんとうの自分は~」なんて考えている時点で、もう充分しょぼいです。

周りのしょぼい人がそんなこと言ってたら、滑稽ですよね?


当たり前の現実として、 『いま、この瞬間』に『しょぼい自分』がいるだけです。

『すごい自分』なんて、最初っからいないのです。

生まれついての遺伝子レベルで。

遺伝子のことを学べば、分不相応な夢は見なくて済みます。


なんてことを、曽祖父(ひいおじいちゃん)の写真を前に思いました。

最近、鹿吉の遺伝子の発動が著しい(鹿吉好きだからいいけど)。


『いま、この瞬間に、ここに存在している自分』と『理想(幻想)の自分』とのギャップ。

しょぼい自分に失望してイライラして、周囲の人たちにやつあたりする日々。

そんな理想など、自分の一族の興亡を振り返れば、ほんの一瞬で打ち砕かれます。

『すごい自分』なんて、ただの幻想でしかなくて、そこにいるのはしょぼい自分だけなのです。


それを認めないから、『ほんとうの自分を取り戻そう』なんて考えてしまうのです。

相手の劣等感につけこむ人たちの養分になるのです。


「しょぼいままでいいから、勉強しなさいw」

「自分以外の何かになんて絶対なれないんだから、自分以外の何かになろうとするのはやめなさいw」


そんな残酷な言葉をかけてくる人たちこそ、愛してくれる人たちなのですよ。

しょぼいのに受けいれてくれ、可愛がってくれる人たちは搾取しません。


『すごい自分』なんてどこにもいないのだから、現実の自分を見つめるのが合理的です。

自己正当化させてくれる理屈を血眼になって探し、それを説く人を信奉するのは愚かです。

ただ、「ほんとうの自分はすごい」という幻想を見せてくれる人にすがっているだけです。

幻想を見せてくれる人の養分になっていれば、現実の自分に向き合わずに済むからです。


騙す人と騙される人は、共依存関係なのです。


当たり前のしょぼい自分で、しょぼい身体操作やって、笑っていればいいのではないかと。

20181110 神戸集中講座

眼をギラギラさせて、黒目を大きくして、すごい自分をアピールするより、ずっといいと思います。

身体が思い通りに動かないとか、慢性痛があるとか、ノイズまみれの自分から脱出する。

とてつもなくしょぼくても、そんな自分を受けいれて、前向きに精進する。

そうしていれば、口角下制筋と広頚筋がゆるみます。

口角下制筋

そして生まれる、しぜんな笑顔。

しょぼいままで愛されることを認めた人だけがつくり出せる口元。


すごい自分なんて、そもそも存在していないのです。

当たり前の自分を認めることが大切なのです。

2018年11月9日金曜日

ヨガストラップの使い方

11月10日(土)の神戸集中講座で、ヨガストラップの使い方の解説をします。

ヨガストラップ 舟
お楽しみに♪

腰痛と中臀筋の関係

「中臀筋は、腰痛のスーパートリガーポイント」と言われています。

慢性痛のサイエンス的には、「腰痛は脳の炎症」です。

安部塾的には、「中臀筋の筋力低下がもたらすノイズ」に問題があると考えます。

どう考えればいいのでしょうか?


一般的には、以下のように考えられています。

中臀筋は、骨盤と大腿骨を固定する筋肉であり、脚をあげたときに股関節を固定し、骨盤の水平を保つ機能がある。

中臀筋の筋力が低下すると、歩行時に骨盤が傾くような歩き方になりやすくなる。

中臀筋の筋力低下

肋骨・骨盤・腰椎をつないでいる腰方形筋が、骨盤の位置を安定させようとして硬直する。


というような流れです。


中臀筋と腰方形筋のトリガーポイントを見てみましょう。

中臀筋と腰方形筋のトリガーポイント

実際、図のような関連痛があることが多いものです。

骨連鎖で、こんな感じになります。

骨連鎖

中臀筋が弱っている側と逆側の骨盤は前傾してます。

足の土踏まずがつぶれ、腰方形筋が硬くなっています。


と、ここまで書けばおわかりかと思いいますが、姿勢制御の予測の誤差が修正できなくなるのです。

予測誤差の修正ができないことで、脳の炎症がすすみます。


結果として、腰の慢性痛へという流れです。

脳の機能が高性能な人は、慢性痛が出ません。


詳細は、講座でw

2018年11月7日水曜日

しあわせは伝染します♡


幸福は伝染する
→ 『幸福の資本論』は何を追わなくていいかを教えてくれる

幸福の「資本」論 あなたの未来を決める「3つの資本」と「8つの人生パターン」 橘玲 著 定価:本体1,500円+税


感情は伝染します。

しあわせな人はしあわせな隣人と、ふしあわせな人はふしあわせな隣人とつき合う傾向があります。

しあわせもふしあわせも、伝染してしまうのです。

これは、自分に似た人たちを真似しようとする、ミラーリングによるものです。


ヒトの脳には、ミラーニューロン(運動神経)があります。

周囲の人たちの感情を真似し、吸収するシステムです。


自分の家族がしあわせであれば、自分もしあわせになりやすくなります。

一緒に過ごすことが多い親友がしあわせであれば、自分もしあわせになりやすくなります。


ご機嫌な人=しあわせな人と一緒にいると、自分もしあわせになるのです。

不機嫌な人=ふしあわせな人と一緒にいると、自分もふしあわせになるのです。


うまくいっている人たちはみな、しあわせです。

周りにいる人たちがみな、しあわせだからです。


この事実から導き出せる結論は、

一緒にいる人のしあわせを願うことが、自分がしあわせになる黄金律だということです。


現在、各地でおこなっている『筋ほぐし』は、他者をしあわせにする技術です。

明日の大阪集中講座と、土曜日の神戸集中講座で解説します。

いま、この瞬間だけに意識を集中する~心をさまよわせない(マインドワンダリングしない)

私たちが、心をさまよわせている時間は、1日の約50%以上。

集中すべきタスク(課題)に目を向けることができない状態です。

「いま、この瞬間」に起きていることに注意を向けず、まったく関係ないことを考えてしまう。

心がさまよっている状態を、マインドワンダリング(Mind Wandering)と言います。


心の迷走です。

目の前の課題とまったく関係のないことを考えているのですから、うまくはいきません。


思い出し笑い~良き思い出に浸るのは、まだマシです。

適切に物事を振り返ることは、むしろ必要です。

しかし、嫌な気分になってしまうような出来事を繰り返し思い出すのはストレスフルです。

調子が悪い人ほど、負の出来事や感情を思い出してしまいます。


過去の感情に呑み込まれ、現在の感情が乱れるのは、適切な振り返りではありません。

過去に囚われるようになると、未来にも意識が向くため、まだ起こってないことで、あれこれ心配をするようになります。

「心ここにあらず」

負の感情に囚われた状態から抜け出せなくなります。


自分の雑念に気づき、評価も判断もせずに受け入れることが大切です。

「いま、この瞬間」に意識を戻し、雑念を手放すのです。


過去の出来事を消すことはできません。

未来の出来事は、まだ実際に起きていません。

自分の感情に気づき、良し悪しを評価せずに、「いま、この瞬間」に意識を戻すのです。

自分で引き起こした脳の暴走は、自分で止めるしかありません。


そして、具体的な行動の対策をとりましょう。


「いま、この瞬間」に集中できるようになることで何が変わるのか?

ストレス反応の鎮静化と、創造性の向上です。


心がさまよっている人には、独特の眼球運動特性があります。

眼についての解説は省略します。


マインドワンダリングには、積極的な機能もあります。

建設的で適応的な側面もあるのです。

社会的理解や共感なども。

ただし、脳が暴走していないときのお話です。


12月は、いま、この瞬間に集中することをテーマに解説をしていきます。  

自宅のリフレッシュ開始

明日から、自宅の一部撤去工事が始まります。

撤去後、2台ぶんの駐車スペースを確保します。

外壁の塗装は来年の予定。

きちんとメンテナンスしていきます。

とりあえず、車が停めれるようになったら、ミニ講座を始めます。

薬院校は、5年目のステージに入ります。

どんな方法論も、5年目が大きな峠となります。

「初心」を大切に、前進していきます。

そして、私自身も、腹を括ってまいります。

共に進んでいきましょう。

2018年11月6日火曜日

逃げたい人へ


A 「私は弱い人」「やることなすことうまくいかず、もう逃げたいです」「逃げてもいいですか?」

B 「お前が本当に自分のことをどうしようもない人間と考えているなら、逃げるな」「強い人間は、いくら逃げてもどうにかなるが、弱い人間は逃げきれねぇ……強くなるまで耐えて待て」

引用ここまで


「人生の90%は逃げていい」とされていますが、弱い人間が逃げても逃げきれません。

辛い現実から逃げたいという時点で、弱すぎて逃げ切れません。


強い人=頑張らずに楽に生きている人は、そもそも現実が辛くありません。

ここのところをよく理解しておく必要があります。


逃げずにやるべきことは、人間関係の整理と清算です。

自分にとって負の影響しかない人間関係からは逃げていいのです。


負の人間関係を断ったら、「逃げたい」と感じた理由・要因について考えましょう。

強さとは、根本的な理由・要因を自分で認識して受け入れるということです。

根本的な理由・要因から目を逸らしていると、嫌なことが繰り返し目の前にあらわれます。

原因・要因は、まわりにではなく自分自身にあるのです。


そしてなにより大切なことがあります。

「逃げきれたら、自分は何をしたいのか?」ということです。

人が逃げきれないのは『自分自身の本心』です。

『本当は~したい』という気持ちから、人は逃げきることができません。


感じたくないことを感じましょう。

見たくないものを見ましょう。

自分の本心を選ぶということは、そういうことです。

感じれない・見えないという状態から解放されるのです。


自分の本心から逃げている自分を認め=強くなればいいのです。

そうすると、傷つきながらも、辛い現実が消失していきます。

傷つきたくないという逃げ=弱さを超克するのです。

自分の本心を認めた瞬間、運命の銅鑼が鳴ります。

銅鑼

2018年11月5日月曜日

『ほっぺたほぐし』で顔が引き締まり、美女美男化が!!(遺伝的能力の範囲内でw)

先日の薬院校集中講座で大好評だった『ほっぺたほぐし』の復習用画像。

ほっぺたほぐし

ほっぺたほぐし

触れてみて驚いたのですが、みんな、ほっぺたカタすぎです(笑)。

ほぐした後は、美女美男化しておりました。

そりゃ、足裏と舌トレやっても、効果が持続しないわけですね。

注意事項を厳守して、ほっぺたほぐにに励んでください。