2016年3月30日水曜日

呼吸と動きのつながり~外脛(すね)の使い方で呼吸と動きが改善します。

呼吸って、とっても大切です。

なので安部塾では、横隔膜や骨盤隔膜についての解説に力を入れています。

横隔膜・骨盤隔膜・胸膜

最近よくやっている、外脛(すね)~外ももの使い方の練習の意味は……

横隔膜と腸腰筋と大腿筋膜張筋と腸脛靭帯と腓骨筋
……ということです。


劇的に呼吸も動きも改善するんですよね。

ゴールデンウイークまで、この流れの解説が続くと思います。


新しいIBUKIも、かなりできてきました。

認定講座的な展開にしてもいいかなと考え中です。

2016年3月29日火曜日

手首の使い方~手関節・足関節

今週は、手関節の動きを指導しています。

手関節・足関節

関節構造はこんな感じです。

手関節の動き

手首の動かし方はこんな感じです。

手首の動き

ラグビーボールを投げるときのスパイラルリリースの動きもおすすめです。

スパイラルリリース

これ、足関節の螺旋(らせん)の動きからつなげてくるのが基本です。

こういうことですね。

スパイラルリリースと弾丸

手首が使えているかどうかは、ボールを投げさせてみればすぐにわかるのです。

今日の大手門で、詳しく説明しますね。

2016年3月26日土曜日

胸鎖乳突筋イメージ動画~ラテラルラインと足と首と感情と

この動画の0:08~の胸鎖乳突筋の使い方はいいですね。




動画の後半で、上腕外旋・前腕回内の動作が連続しています。

ここ最近の、講座内容につながっていて、ちょっと楽しくなりました。


昨日の塾生講座で、趾(足ゆび)がくっついて動かなくなると、胸鎖乳突筋が使えなくなるお話をしました。

第5中足骨を操作すると、小趾(足の小ゆび)がひらくようになります。

足の内返しと外返しのときに第1中足骨を操作すると、母趾(足の親ゆび)がひらきます。

それから立ち上がって首の状態を確認すると、改善しているのがわかります。


足首が捻挫状態になると胸鎖乳突筋が過緊張状態になることは、よく知られています。

逆に、感情ストレスで横隔膜と胸鎖乳突筋が緊張しすぎると、足首が不安定になります。


まあ、アナトミートレインの読者なら常識ですね。


ラテラルライン(アナトミートレインより)

ラテラルラインは足の内側と外側から始まり、

くるぶしの後ろを通って、腓骨に沿って足を上がり、

大腿部の外側の腸脛靱帯を通って、

ウェスト部分では腹筋が交差し、

肋骨のところでは肋間筋、

首では板状筋と胸鎖乳突筋が交差して、

全体が身体の外側を覆うカゴのようになっています。

(アナトミートレインより)

ラテラルライン(アナトミートレインより)

言うまでもありませんが、腓骨筋は『捻挫防止筋』ですからね。


ついでに、もう少し、画像を紹介します。

スパイラルライン(アナトミートレインより)

アナトミートレインより
ほんと、親切な本だと思います。

2016年3月25日金曜日

足裏アーチ(足弓)の大切さを力説してます

昨日・今日と、足関節について熱く語りました。

長腓骨筋なんか、特に熱が入りました。

運動療法のための機能解剖学的触診技術下肢・体幹  より引用

足裏のアーチを改善してもらうと、その大切さを再認識させられます。

骨盤の動きにつながっていることもね。


出産といえば、骨盤のこの動きです。
カパンジー機能解剖学Ⅲ より引用

これ、足関節の内返し・外返しから誘導できるんですよね。

昨日・今日の塾生講座で説明した通りです。

動きが3次元的になるので、混乱するかもしれませんね。

これに呼吸を合わせると、骨盤底筋群が目覚めます。

当然、横隔膜も、声帯隔膜も目覚めます。

下関→東京神戸とつないで、ゴールデンウイーク集中講座まで燃えます。

お楽しみに!!

2016年3月20日日曜日

関節をゆるめて身体を動かしてはいけません~関節の靭帯を伸張してはいけません

Beyond Manipulation <第3回>筋のストレッチを考える2011.10.28 カイロジャーナル72号 (2011.19.28発行)より


 筋による可動域の制限がない場合、関節の靭帯などを伸張することになってしまう。過緊張の筋による可動域制限は、他動的な伸長に対して弛緩しないために起こる。

 可動域を制限している硬い筋をストレッチすることは、その場では可動域改善や症状の軽減に有効であるとしても、後に機能低下を招く可能性があるとするならば、われわれ治療を生業とする者として、これから徒手医学を学ぼうとする人たちに対しても、他の方法を試みるよう務めていくべきではなかろうか?

引用ココマデ

筋紡錘・ゴルジ腱器官・軸索間シナプス

昨日、集中講座で、こんな発言をしました。

「関節をゆるめて身体を動かしてはいけません」

安部塾には、関節の靭帯を伸張させ過ぎて身体を壊した人がやってきます。

多くの場合、関節をゆるめて身体を動かす指導を受けておられます。


人体は、構造的に「関節を締めて動かす」ようにできています。

圧縮材としての骨と、張力材としての筋膜によってできているのです。

参考→テンセグリティ

テンセグリティ人体・脚

テンセグリティ脊柱・骨盤



普通に考えて、関節の靭帯を伸張するということは、張力材の機能を破壊してしまうということです。

張力材の機能が壊れれば、圧縮材としての骨の機能も壊れます。

関節をゆるめるエクササイズの実践者の、体型崩壊の理由だと思います。

関節の靭帯を伸張しない=関節を締めて身体を動かすのが正解だと考えています。


僕は、結果論者です。

関節を締めて動かすテクニック実践者の、細く締まったお腹と足首。

安定して高速で動ける運動連鎖による、美しく力強い動き。

それが実現しないようなエクササイズは、身体を壊しているだけだと思います。


今日も、関節を締めて動かすことの大切さについて語りたいと思います。

2016年3月19日土曜日

足の動きを良くすれば、全身の動きも良くなります。

今日から2日間、薬院校でヨガアナトミー集中講座を開講いたします。

で、おそらく、参加者のみなさまを悩ますであろう動き……

前足部の回内・回外

これ、こんがらがるんですよね。

外返し・内返しと。

足の外返し・内返し

こういうことなんですが。

足の動き

フォースカップルって、イメージできない人には、イメージできないのですよね。

で、この筋肉が大切です。

長腓骨筋・短腓骨筋

前脛骨筋


後脛骨筋

こんがらがるだろうなぁ(笑)。


では、薬院校でお会いしましょう。

2016年3月18日金曜日

皮膚は脳の外側である

17日の塾生講座で、発生についてお話ししました。


脳・網膜・脊髄・皮膚は、外肺葉から形成されます。

外肺葉・中胚葉・内胚葉

僕が網膜にこだわっている理由は、これです。

そして、トーマス・マイヤース先生の言葉。

「皮膚は脳の外側である」

その通りだと思います。


僕がいつも口にするセリフ。

「皮膚の状態は、脳の状態そのものですよ」の、僕なりの根拠です。


お肌の状態が良いということは、心の状態が良いということ。

心と身体はひとつなのです。



脳と皮膚は、外胚葉から形成された組織です。

怒り、悲しみ、不安、喜びなどの感情は、脊髄~神経を通じて、皮膚に影響を与えます。

つまり、皮膚表面の状態を見れば、心の状態がわかるということです。

そして、皮膚に触れるということは、脳に触れるということなのです。


そう考えると、熟練したセラピストのタッチの効果の秘密がわかります。

「触れることで、脳の書き換えができる」

それが、ボディタッチャーの能力なのです。

本物のプラクティショナーに触れてもらうと、肌が瞬時に美しくなります。


フィットネス・インストラクターを選ぶときは、足裏の肌の状態を観察しましょう。

足裏の肌の美しさで選べば、そうそうハズレには当たらないと思います。

イントラが何を言っているかではなく、肌の状態を見ましょう。

それが、安心安全なイントラに出会うコツです。


そして、網膜です。

網膜に、きちんとした像を結ばせてあげること。

視機能を完全矯正してあげること。

これ、とても大切なことだと思います。


長くなるので、続きは18日の塾生講座で説明しますね。

2016年3月15日火曜日

相反抑制による関節の機能改善集中講座(東京・神戸・下関)

縦足弓(アーチ)

4月の東京・神戸・下関の集中講座は、以下の内容をやります。

■足の関節機能改善(分節的可動性の向上)による膝・股関節の機能改善

■手の関節の機能改善(分節的可動性の向上)による、肘・関節の機能改善

■肩関節・股関節の機能改善による、体幹の機能改善(脊柱の分節的可動性の向上)

いずれも、初心者向けの内容となります。

レジメを用意し、プロジェクターを用いて説明いたします。

プロメテウス解剖学とカパンジー機能解剖学に基づいた、安心・安全な基本の動きを学びます。

危険な動き・奇抜な動きは、一切やりません。


関節を締めて、安定性を高めて動かすことで、全身の機能改善をしていきます。

てのひら・足の裏の分節的可動性を向上させることで、上肢・下肢の機能を高めます。


安部塾では、関節ゆるめをしません。

相反抑制(主動筋が収縮する際に拮抗する筋が弛緩する神経機構)を磨きます。

可動域が低下した関節の筋緊張は高まっています。

基本通りに、相反抑制によって正常な可動域に戻します。



主働筋が収縮する際に拮抗筋を収縮させない=弛緩させる(ゆるめる)。

お互いに拮抗しあう筋の活動を抑制する機能の改善。

相反性神経支配を円滑にするという基本の徹底です。

それは、「りきみのない美しい所作」そのものです。


お楽しみに!!

2016年3月13日日曜日

薄筋を意識した立位体前屈練習法(ハムストリングスを痛めない)

これ、日本では僕だけが教えてると思います。

ハムストリングス(フトモモ裏)を緩める究極テクニックかも(^o^)v

2016年3月8日火曜日

2016年3月6日日曜日

ヨガと機能解剖学~僕たちが師事すべきなのは、特定の個人ではありません。機能解剖学という知識そのものなのです。

昨日、熊本で機能解剖学の講義をしてきました。

機能解剖学 熊本
身体を壊さないように動けば、自然と身体能力が向上します。

機能解剖学を学ぶことで、それが可能になります。

別に、僕に習う必要はありません。

機能解剖学が素晴らしいのは、答えがひとつしかないこと。

誰に習っても、同じ成果が出せます。

成果が出ないのは、講師の勉強不足です。

習う回数や、講師の人数は、多い方がいいです。

そのぶんだけ、偏見がなくせますから。

これ、とても大切なことだと思います。


たとえば、コブラのポーズと上を向いた犬のポーズの違い。

コブラのポーズ・上を向いた犬のポーズ

機能解剖学を学んでいる人たちに答えを聞いたら、全員同じことを答えます。

各関節の構造や筋肉の協働・拮抗などの精密な説明を受けれます。

これに対し、ヨガマニュアルしか学んでいない人たちの答えはまちまちです。

下手すると、答えてもらえません。

マニュアルに書いていないことは、わからないからです。

機能解剖学を学んでいれば、そのポーズを見せてもらえば、すぐに答えが出ます。

この違いは大きいと思います。


僕たちが師事すべきなのは、特定の個人や団体ではありません。

機能解剖学という知識そのものなのです。


人体の設計図と仕様書。

先人たちが積み重ねてきた学問の力そのもの。


その力を元に、自分で考える。

それは、とてつもなく楽しい体験です。


いろいろな理由をつけて、自分を師事させようとする指導者。

それは、支配であり、操作でしかありません。

他者支配や操作は、身体操作に必要ありません。

自分の身体と向き合うのが、身体操作なのですから。


僕は、支配されるのも操作されるのも嫌いです。

支配されたがる人や操作されたがる人も嫌いです。

支配したがる人や操作したがる人は、さらに嫌いです。

対等な関係でいるのが、大好きなのです。


他人に支配されたり操作されたりしたいとかって、不健全だと思います。

他人を支配したり操作したいとかってのも、不健全。


僕が能解剖学を学ぶのは、対等であることの大切さを実感できるからです。

誰に学んでも同じ答えを得られるからこそ、誰に学ぶかの選択を楽しめます。

選んでもらう立場になったときに必要なのは、学問の力がどれだけあるかだけ。

相手を支配したり操作したりしなくていいのは、とっても気楽です。


特定の個人を師事しなくていい状況で、師事したい相手を選ぶ。

それが、健全な世界というものだと思います。


他人を操作することが当たり前になっている不健全な世界。

そんな世界に住んでいても、学問の力はつきません。


お互いを尊敬できる世界=ありのままの相手を、ありのままに認めれる世界。

そんな世界にいると、自然と学問の力が身につきます。


というわけで、3月12・13日の東京集中講座に向け、学びを深めたいと思います。

塾生講座で、内容の濃いヨガアナトミーリハーサルやりますよ~

2016年3月1日火曜日

ヨガスタジオ・スクールの功罪~アーサナ(座法)は、快適で安定したものであらねばならない

脇腹の筋肉

安部塾には、ヨガの指導を受けて身体を壊した人たちがやってきます。

いろいろ話を伺うと、身体を壊して当然の内容の指導を受けてあります。

僕は最初にきっぱり言います。

「難易度が高いポーズができるようになっても、人生は良くなりませんよ」

少し冷静に観察してみれば、この言葉の意味はすぐにわかると思います。

難易度が高いポーズを、競ってやっている人たちの人生の質の観察です。

劣等コンプレックス丸出しだったりしませんか?

元々人生の質が高かった人たちはともかく。


僕は、ヨガ根本経典の、この言葉が好きです。

「アーサナ(座法)は、快適で安定したものであらねばならない」

この言葉が好きな人は、練習で自分の身体を傷つけることはありません。

もちろん、他の誰かの身体も。


安部塾的には、こうなります。

「身体操作は、快適で安心できるものだけやればいい」

だから、誰も身体を壊しません。

ただ、自分の劣等コンプレックスを受けいれることができない人は継続ができません。


いちばん大切なのは、メディテーション(瞑想)なのです。

エゴの迷妄の囚われ(無)からの解放。

ヨガスタジオ・スクールがやるべきことは、瞑想の指導です。

身体を壊すことではありません。


安部塾では、『認知のゆがみの修正』に、時間を割きます。

参考サイト→認知の歪みの定義10パターン ~ 思考のマチガイを見つけるツール


・全か無か思考

・一般化のしすぎ

・心のフィルター

・マイナス化思考(プラスの否定)

・結論への飛躍

・心の読みすぎ(読心術)

・先読みの誤り

・拡大解釈(破滅化)と過小評価

・感情的決め付け

・すべき思考

・レッテル貼り

・個人化(責任転嫁)


引用ココマデ


認知のゆがみは、可及的速やかに修正しないと、人生詰みます。

お互いに遠慮なく指摘し合えるのが、安部塾の魅力です(笑)。 


よく、「どのヨガスタジオ・スクールがおすすめですか?」と聞かれます。

「認知がゆがんでいないオーナーのスタジオがいいと思いますよ」

いつも、そう返事をしています。

認知がゆがんでいるオーナーの元で学ぶと、身体どころか人生が壊れますから。


あと、いちばんいいのは、故障者を1人も出していないスタジオ・スクールですね。

指導者が具合悪そうにしているスタジオ・スクールは、避けた方がいいかもです。

機能解剖学に精通した、何を聞いても瞬時に説明できる指導者はおすすめです。

機能解剖学的な説明ができずに、適当にお茶を濁すような指導者は敬遠した方がいいかも。


もうひとつ、ヨガの言葉の意味を考えると、『和合の心』の持ち主がいいでしょうね。

自分以外の優秀な指導者と仲良くできる指導者なら、安心ですよね。


今月は、ヨガの機能解剖学を学び直しております。

先人たちの研究成果を目の当たりにして、ただただ感謝をしております。


ゆがみなく伝えれるよう、しっかりまとめたいと思います。