2019年3月27日水曜日

「指先」の大切さ~筋連動を意識して投げる(先端に力がいく)

昨年、Facebookのadidasで公開された投球動画。



「投げる」ときの指先の大切さがよく伝わってきます。

4月7日(日)の下関集中講座で解説します。

内転筋の使い方と合わせて解説いたします。

内転筋のごにょごにょ(呼吸大切w)

先日の神戸集中講座でも、投球やりました。

投球



投球する姿は美しいのです。


そして、

楽しい!!


こんな記事があります。

ヒトは投げるために肩を進化させてきた(前編)

ほとんどの期間を投げることによる狩猟活動によって生活していたことがわかります。長い狩猟活動の期間、ヒトは生き延びるために、正確に、速く、強く投げる能力を進化させてきたのです。

知識社会である現代では、知的能力の高いものが金銭的利益を得ます。同じように、石器時代では、投げる能力の高いものが狩猟活動の主役になっていました。投げる能力は進化の自然選択によって、優位に遺伝的に引き継がれていったのです(投げる能力の高いものが繁殖にも有利だった)。

引用ここまで

中編後編も面白いので、ぜひお読みください。


これだけ球技が普及しているのは、投げれる人たちが生き残ってきた進化の歴史の反映なのだと思います。

先日、某コーチが「他人のせいにする人は球技が苦手」という話をしていました。

「一発逆転!」を狙う人も投球動作がダメらしいです。

投げるための肩の進化の記事を読んでいると、意味がつながります。


そう。

狩猟生活の場合、他人のせいにするより、投げて狩りをした方が話が早いですから。

つまり、他人のせいにしない能力が、優位に遺伝的に引き継がれていったのではないかと。


まあ、そんなこんなで、投げるのは楽しいのです。

御参加、お待ちしております。

2019年3月14日木曜日

美しく立つということ(The Art of Stand beautifully)

3月15・16・17日(金・土・日)、東京集中講座で、『美しく立つということ(The Art of Stand beautifully)』の解説をします。

→ 詳細

立ち方には、自分が何を考え、どう生きてきたのかが正確にあらわれる。

立ち方とは、自分が生きてきた歴史(証し)なのだ。

オータムクラシックSPで音を待つ羽生結弦選手。この立ち姿、半端ない(撮影・小海途良幹)


何をやらせても美しい人がいる。

本質的な意味で美しい。

適正な身体構造で動いている。

そんな人の立ち姿は、息を吞むほどに美しい。


美しく立つためには、骨・筋肉を正確に連動させる必要がある。

人体は、重力に抗いながら素直に直立する構造になっている。

体重が関節の中心にかかる構造なのだ。

この構造のお陰で、各運動器に負担がかからない。

体に痛みを感じる人たちは、美しく立てていない。

美しく立てていなければ、うまく動けない。


羽生さんの立ち姿写真を見ていたら、植芝盛平翁の立ち姿がオーバーラップ。

植芝盛平翁
歳をとられてからの翁の立ち姿が好きだ。





近いものがある気がしませんか?




動きがいい人の立ち姿は美しい。


構造学的に正しい姿勢は、美学的に美しいのだ。


東京集中講座、ご参加お待ちしております。

2019年3月12日火曜日

足首が締まる・ゆるむ~足首の動きを考える

昨日の塾生講座の復習用記事です。

底屈と背屈 腓骨の動き
■底屈
腓骨は、下制(降下)・外旋・内転 → 骨頭を締める
脛骨は、下腿骨間膜短縮

■背屈
腓骨は、挙上(上昇)・内旋・外転 → 骨頭前方部が滑りこむ(ゆるむ)。
脛骨は、下腿骨間膜伸張

腓骨の動きは、底屈時内旋・背屈時外旋説もあります。
外反要素が強めに入るとそうなります。

底屈・背屈

底屈時、距骨は内旋+前方滑り
背屈時、距骨は外旋+後方滑り
滑りが悪い場合、底屈時に内反・背屈時に外反が出やすくなります。

腓骨筋・腓腹筋外側・前脛骨筋などの外側筋群の過用も背屈の動きを悪くします。
腓骨筋を過剰に使った背屈や、腓骨筋の短縮や滑りの悪化。
踵の動きが悪くなっても、底屈・背屈しづらくなります。
アキレス腱周囲の滑りの悪化や腓腹筋の硬さも。

アキレス腱と足底腱膜のどちらかが固まった場合、もう一方に過剰な伸張ストレスがかかります。
この理由で、アキレス腱が伸びすぎの場合は足底を、足底が伸びすぎの場合はアキレス腱の機能を確認することになります。

今日の大手門塾生講座でも解説します。

2019年3月11日月曜日

衝撃吸収足と推進力伝達足=運動連鎖

昨日、大牟田で足の解説をしました。

衝撃吸収足 背屈

衝撃吸収足 背屈

推進力伝達足 底屈

歩行改善の基本です。

2019年3月10日日曜日

ふんわりとしたやわらかい筋肉をつくる~緊張と弛緩の振り幅をひろげる~消力

脱力 刃牙より
筋肉の性質上、緊張と弛緩の振り幅がひろいと、高い性能を発揮しやすい。

動きもつながり、衝突も起きない。

刃物さえ通じない 刃牙

りきんだまま固まってはいけない。

ゆるんだまま抜けてはいけない。


良質な筋肉の持ち主=動きが美しい人は、脱力がうまい。


脱力とは だらしなく力が抜けた状態ではない。

自らの意志の力で、力を抜いた状態だ。
力が抜けた状態と力を抜いた状態は、まったく違う状態。
自らの意思で力を抜いた状態=身体がいつでも次の動作に移行できる状態なのだ。
力が抜けた状態=休止している状態ではない。


どっしりと安定して押されても動かないような構えをとると脱力できない。

脱力すると、わずかなきっかけで身体全体がすぐに動き出せる構えとなる。


脱力とは、不必要な動作を消す(省く)ということなのである。

安部塾でよく「いらんことすな」というアレだ。

動きがきれいな人は総じて、「ふんわり」とした雰囲気が漂っている。

「べっとり」とした雰囲気の人は、動きがきたない。


「ふんわり」は「ふわり」を強めた言い方である。


そして、ふんわりした雰囲気の人の筋肉は、やはりふんわりとしていてやわらかい。

包みこまれるだけで、「生まれてきてよかった」と感じさせるレベルだ。


トラブルメーカーの筋肉は、べっとりとしてかたい。

身体をかためて自滅しながら、対人関係でも衝突を繰り返す。


昨日のオンラインサロンで、「愛は愛としか交換できない」という話をした。

ふんわりとしたやわらかい筋肉は、相手に対する尊重の念の表現でもある。

筋力トレーニングは不可欠だが、動機が大切なのだ。

「与える能力」を身につけるために鍛えるのがいい。


シルヴィ・ギエムさんの「規律」のお話が好きだ。

あの人智を超えた存在感を支えてきたのは「規律」すなわち「愛すること」なのだ。

愛する能力がある人たちはみな、規律正しい。

そして、ふんわりとしたやわらかい筋肉は、規律によってつくられる。


次回のオンラインサロンと塾生講座で、ふんわりやわらかい筋肉をつくる話をする予定。

お楽しみに。

2019年3月9日土曜日

らせんの動きでボールを投げる・ラケットを振る

4月7日(日)の下関集中講座は、「らせんの動きでボールを投げる・ラケットを振る」をやります(あくまで趣味のレベルでやります)。

①らせんの動きでカラーボールを投げる

カラーボール

カラーボール投げは、らせんの動きの楽しさを実感できる運動です。

投げる動作

投げる

②らせんの動きでバトミントンラケットを振る

バトミントンラケット

バトミントンのラケット振りは、らせんの動きを理解するのに最適だと考えています。

振る
ちなみに、バイオメカニクス。






③らせんの動きのためのストレッチング


……という感じでやろうと考えています。


これから詳細考えます。

お楽しみに!

2019年3月8日金曜日

身体と動きを見せるだけで説得力があるということ~積み重ねてきた練習と磨きあげてきた技術には誇りが持てる

2012年3月22日の写真。

20120312
2019年現在の僕が採用している理論と、ほとんど変わらない理論の身体操作です。

足趾を「指」と表記しているあたり、言葉にこだわっていないのがよくわかります。

くるぶしも、現在なら「内果」とか書きそうです。

当時は、「圧倒的な練習量を積み重ねればわかるよ」的なスタンスでした。


当然、人気はまるでなかったです。


かなさんの『お寺deヨガ(耕雲寺)』に呼んでもらうのが、ビッグイベントな感じ。

お寺deヨガ 耕雲寺
腹筋割れすぎ問題(笑)。

地味トレは、当時も変わらず。

2012

2012
ストイックさが、写真でわかります。


振り返ってみて、説得力は身体と動きで出すものだなと思います。

小難しい言葉をどれだけ並べても、身体や動きがきたなければ説得力はありません。

土壇場で自分を支えてくれるのは、『どれだけの練習を積み重ねてきたか』です。

積み重ねてきた練習と、磨きあげてきた技術には、誇りが持てるのです。


『最小限の努力』という言葉に魅力を感じる人は、果たして魅力的でしょうか?

自己の向上のため一心不乱に練習する人の方が、僕には魅力的に映ります。


この方みたいに。

王丹
もうすぐ、一緒にKANONの夜を盛り上げます。

Facebook
4月以降、僕も半裸モードに戻します。

説得力は、身体と動きで出していきます。

2019年3月5日火曜日

足首の締まり・緩(ゆる)みとかかとの締まり・緩み~歩くということ

2012年3月15日(7年前)の写真。

ハンドスタンド 20120315

髪の毛がある(笑)。

じゃなくて、足首が背屈です。


大手門の塾生講座で、こんな解説をしました。



安部塾で足首まわしをしない理由のひとつが、この法則です。

足首まわしをしない代わりに、壁を使ったエクササイズをします。


で、これがわかると、ちゃんと歩けます(ロッキングできるので)。

で、ハンドスタンドにも応用できます。


詳細は、塾生講座・集中講座・オンライン講座で解説しています。

東京集中講座薬院校集中講座大阪集中講座神戸集中講座など。

2019年3月3日日曜日

抗重力筋と慢性痛の抑制

昨夜のオンライン講座で、抗重力筋の解説をした。

抗重力筋を使うと、疼痛を制御しているセロトニンの放出バランスがよくなるという説を紹介した。

延髄の大縫線核からの下行性疼痛制御系での伝達物質として働く。縫線核の細胞体に存在する5-HT1A受容体(オートレセプター)にセロトニンが作用すると、終末からセロトニン放出が抑制される。この受容体の機能が低下(脱感作)すると、神経終末からセロトニン放出が促進する。

と、文章にするとアレだが、要するに「充分に愛されてると、慢性痛なんて出ませんよ」ということだ。

首や肩に余計な力みがある時点で、深刻な愛情不足である。

首肩を固めて、「俺は愛されてる」とか痛々しいことを言っている場合ではない。

愛されて育った人間に力みはないし、重力に対して素直に抗っている(馴染んでいる)。

潰れて丸まった抑うつ姿勢をとり、動かない関節をきしませ、転倒や衝突を繰り返している時点で気づこう。

「やばい。深刻な愛情不足だ」と。

ここで必要なのは、強がりではない。

「愛して」という素直さだ。

もっとも、それができるくらい可愛ければ、そもそも慢性痛になんてならない。

「為す」ではなく「成る」なのだ。

素直な人は愛される。

2019年3月1日金曜日

身体操作の基本「おんぶ」と、引き締め系筋力トレーニング~3/23神戸、おんぶは、3/15・16・17東京でやります。

3月23日(土)の神戸集中講座は、引き締め系筋力トレーニングの解説をします。

昨日の薬院校塾生講座の様子。

かかとの中心を意識した「おんぶ」 
「おんぶ」には、身体操作技法の基礎がたくさん含まれています。

検索したら、意外とよく知られている模様。

→ 知育効果も期待できるおんぶ。脳科学の視点から分析しました。

→ 抱っこだけじゃもったいない!”おんぶ”が秘める数々のメリット

おんぶをするとお母さんやお父さんが行っていることをあたかも赤ちゃん自身が行っているかのように感じさせることができます。

親が人と挨拶をしたり、買い物をしたり、料理を作ったりしているのを疑似体験できるのです。

脳科学ではこの現象をミラーニューロンと呼ぶそうです。

ミラーニューロンとは、”他人がおこなっていることを見ることで、まるで自分が同じことを行っているかのように感じれる力

巡り会った人たちの表情や、かけてもらう言葉や、お店に並んでいる品物…たくさんのことを見ればみるほど赤ちゃんの脳は活性化

他人の心と共感する”という、社会性を養うことにもつながっています。

引用ここまで。


部活なんかでも、おんぶし合うことでコミュニケーションが深まった経験がある方は多いと思います。

仲良くなる基本です。

→ 「カップルか!!」「理由が究極にかわいい」 広瀬すず、姉・アリスにおぶられるイチャイチャ動画がなごみしかないと話題に


そんなわけで、神戸で「おんぶ」について熱く解説いたします。


そして、引き締め系筋力トレーニングの解説もします。

こんな感じです。





これから、神戸での他の種目を考えます。

東京集中講座でも、おんぶをやる予定です。