脱力 刃牙より |
動きもつながり、衝突も起きない。
刃物さえ通じない 刃牙 |
りきんだまま固まってはいけない。
ゆるんだまま抜けてはいけない。
良質な筋肉の持ち主=動きが美しい人は、脱力がうまい。
脱力とは だらしなく力が抜けた状態ではない。
自らの意志の力で、力を抜いた状態だ。
力が抜けた状態と力を抜いた状態は、まったく違う状態。
自らの意思で力を抜いた状態=身体がいつでも次の動作に移行できる状態なのだ。
力が抜けた状態=休止している状態ではない。
どっしりと安定して押されても動かないような構えをとると脱力できない。
脱力すると、わずかなきっかけで身体全体がすぐに動き出せる構えとなる。
脱力とは、不必要な動作を消す(省く)ということなのである。
安部塾でよく「いらんことすな」というアレだ。
動きがきれいな人は総じて、「ふんわり」とした雰囲気が漂っている。
「べっとり」とした雰囲気の人は、動きがきたない。
「ふんわり」は「ふわり」を強めた言い方である。
そして、ふんわりした雰囲気の人の筋肉は、やはりふんわりとしていてやわらかい。
包みこまれるだけで、「生まれてきてよかった」と感じさせるレベルだ。
トラブルメーカーの筋肉は、べっとりとしてかたい。
身体をかためて自滅しながら、対人関係でも衝突を繰り返す。
昨日のオンラインサロンで、「愛は愛としか交換できない」という話をした。
ふんわりとしたやわらかい筋肉は、相手に対する尊重の念の表現でもある。
筋力トレーニングは不可欠だが、動機が大切なのだ。
「与える能力」を身につけるために鍛えるのがいい。
シルヴィ・ギエムさんの「規律」のお話が好きだ。
あの人智を超えた存在感を支えてきたのは「規律」すなわち「愛すること」なのだ。
愛する能力がある人たちはみな、規律正しい。
そして、ふんわりとしたやわらかい筋肉は、規律によってつくられる。
次回のオンラインサロンと塾生講座で、ふんわりやわらかい筋肉をつくる話をする予定。
お楽しみに。