2017年4月28日金曜日

感覚受容器と脳機能の改善に舵をきる人たちが増えてきました


安部塾が脳機能改善ネタに飽きてきた昨今、

世の中の人たちが脳機能改善に注目し、舵を切るようになりました。

感覚受容器ネタもです。

喜ばしいことです。


まだ、舵をきっていない人たちもいますが、淘汰されていくでしょう。

自己顕示欲求や競争心を煽るようなやり方は、もう流行らないと思います。


こんな記事も

厚労省よ、痛みやしびれに対する椎間板ヘルニアと脊柱管狭窄症の手術を保険診療からはずせ

そう。

過敏な脳をなんとかするのが基本の時代の到来です。


こんなページも

ギックリ腰は、恐くない=ギックリ腰の正しい対処法 詳細ページ


問題は、賢くないと理解できないということだけですね。


そんなこんなで、痛みと脳の問題は、安部塾でやらなくてもよい時代になりました。

今後は、常識化していくでしょうから。


視機能の問題は、パーソナルグラスのアイックスに丸投げしています。

眼と脳の問題は、小松先生のところで学んでください。


私は、私が本来やりたいことに、原点回帰しています。

荒ぶる鷲のポーズw

「生体力学的に正しい姿勢や動きは、美学的に美しい」


そのことを実感してもらうことが、私がやりたいことです。

日常生活の動きのすべてを舞うように。


すっかり毒が抜けてしまい、「あれも、これも」という気持ちが消えました。

今後の安部塾は、生体力学のマニアックな世界にようこそ状態になります。

私のことを、ほんとに好きな人たちに、私が知っていることのすべてを伝えます。

力学的に正しい動きは、息を吞むほどに美しいということを。


明日からのゴールデンウイーク薬院校集中講座は、そのはじまりとなります。

お楽しみに。

2017年4月24日月曜日

歯根膜(しこんまく)と歯根膜受容器と姿勢制御~歯と舌のシンクロ

4月30日のGW薬院校集中講座で「舌」について解説します。

歯根膜の話もした方がいいかなと、思案中です。

歯根膜

歯と歯肉のしくみとはたらきより

●歯根膜(しこんまく)
 歯根膜は、歯の表面にあるセメント質と歯槽骨を結ぶ組織で、幅は0.15~0.38mmと非常に薄いのですが、支持、栄養、恒常性、再生というたいへん重要なはたらきをもっています。
 歯根膜は骨膜(こつまく)と同様、骨やセメント質などの硬い組織をつくります。また、歯根膜組織の中には、非常にたくさんのコラーゲン線維があります。これによって、歯に加わった力を受け止め、まわりの歯槽骨に伝えて力を分散させるわけです。歯根膜のコラーゲン線維は、つくられてから消えてなくなるまでの時間が非常に短いのが特徴です。
 矯正治療(きょうせいちりょう)によって歯が動くのは、歯根膜のコラーゲン線維の代謝が活発であることと関係があります。歯が生えてくるときにも、歯根膜は重要なはたらきをしています。歯周病(ししゅうびょう)(「歯周病(歯槽膿漏)」)の治療によって歯周組織が元にもどるかどうかも、歯根膜の組織にかかっています。最近は、歯の移植・再植なども行なわれるようになってきましたが、この場合も重要なのは歯根膜です。
 歯根膜は、セメント質と同様、哺乳類(ほにゅうるい)にしかみられない組織です。例外的に爬虫類(はちゅうるい)のワニにみられますが、ワニ以外の爬虫類や、さらに下等な動物では歯の象牙質が直接、骨についています。このように歯根膜は、進化した哺乳類にしかみられない組織なのです。
 歯と歯根膜の関係は、歯根膜のコラーゲン線維が歯槽(歯がおさまっている骨の穴)の中で、歯をつっているような状態にあります。食物をかむことによって歯に力が加わると、歯根膜線維は引っ張られ、また多量の水分を含んだ歯根膜中の基質や血管内の血液がクッションの役目をして、歯を歯槽の中に支持することができるのです。
 歯根膜には、直径1~14μm(マイクロメートル)(1μmは1000分の1mm)の神経線維が分布しています。神経のはしには歯根膜受容器があり、歯根膜線維と結合したり直接接触したりしています。歯を動揺させると、歯根膜が圧迫されたり引っ張られたりして、歯根膜受容器を刺激します。歯根膜には、このような固有の感覚機能が備わっているため、比較的大きな力が歯に加わっても対応でき、逆に非常に微細な力が加わっても、これを探知できるのです。これが歯根膜の知覚のはたらきをつかさどっているのです。
 歯根膜中の細胞や骨の表層にある骨芽細胞にとって必要な栄養分は、歯根膜に分布する血管によって供給されています。歯根膜をとってしまうと、その下にある骨芽細胞やセメント芽細胞は死んでしまいます。また、強い矯正力を歯に加えると、歯根膜の血管が圧迫されてふさがり、その血管から栄養分を補給されていた部分の組織が死ぬことになります。
 歯根膜は常に一定の幅を維持するはたらきがあり、これを歯根膜の恒常性といいます。このようなはたらきをするためには、歯根膜に幅センサーが存在し、歯根膜の細胞に、骨やセメント質や歯根膜をつくる能力が備わっていなければなりません。
引用ココまで

歯根膜より

機能
・歯の植立作用および緩圧作用:歯根膜の緩圧作用には血液、リンパ液、組織液の流体系も関与する。
・歯の感覚の発現:触・圧・痛覚受容器、固有受容器が存在することにより、歯の触・圧覚、歯根膜痛、固有感覚を発現させるという説もあるが、これにはエビデンスがない。因みに、多数のインプラントと天然歯の混合歯列弓となった患者にその差異を聞くと、ほとんどの場合、インプラントと天然歯の区別が自覚的には分からないと答える。
引用ココまで


歯科領域の話なのですが、体感的に姿勢制御に関与していると思われます。

格闘技の世界ではマウスピースを嚙むのですが、噛まない場合と比較するとよくわかります。

エビデンスはありませんが(笑)。

なので、当日は体験談としてお話したいと思います。


歯の機能と脳機能の連動についての研究はたくさんあります。

歯と舌がシンクロすることで、自然と姿勢が正しくなります。


続きは4月30日の集中講座で。

2017年4月18日火曜日

足のらせんの動き~前足部と後足部を同方向に動かす足首まわしをやめた方がいいと考える理由

格闘技の足関節~膝関節の破壊の仕方は、「前足部と後足部を同方向に極める」である。

http://www.bjjee.com/videos/video-gruesome-injury-from-inverted-heel-hook-during-mma-match/

http://www.bloodyelbow.com/2012/11/19/3666894/bellator-81-judo-chop-marcin-held-and-the-lost-art-of-the-toe-hold

格闘技ばかりやっていた頃、足関節と膝関節の破壊は得意な技だった。

足を壊せば、全身の螺旋(らせん)の動きを破壊できる。

効率的に戦うためには、必須の知識。

私の中では、前足部と後足部を同方向に動かすのは、破壊行為なのである。

前足部・中足部・後足部
足首の捻挫の状態を見てみよう。

足首の捻挫
前足部と後足部が同方向に動いたことがわかると思う。


このため、各地のフットクリニックでは、足首のらせんの動きの指導が行われている。

足のらせんの動き
よく、解説に使われている図。

足の骨の動き(らせんの動き)

一方で、足首をまわすように推奨する方も多いらしい。


簡単な実験。

片方の足だけ足首を丁寧にまわしてから、走ってみて欲しい。

繊細な感覚の持ち主なら、私が言いたいことがすぐにわかるはずだ.


私が学んだやり方はシンプルだ。

らせんの動きのつくり方

詳しい解説は、ゴールデンウイークの薬院校集中講座で。

2017年4月14日金曜日

美しい足は、らせんの動きでつくられる。

昨夜の塾生講座で、GW集中講座の内容を、一部やった。

復習用画像。

足のらせんの動き(イメージ)

足のらせんの動き(骨)

足のらせん軸

足と下腿の回内・回外


足の状態と心の状態は同じと考えていいと思う。


心の状態が良好な人は、足の状態も良好。

足の状態が良好な人は、心の状態も良好。

どちらが原因でも、結果でもない。

ともに原因であり、ともに結果である。


だから、足の状態と心の状態は、同時に良くなる。

足が美しい人は、礼節をわきまえている。

だから、運がいい。

文字通り、足は人生の土台なのだ。


GW集中講座に参加すると、心の状態ごと、世界が変わる。

2017年4月13日木曜日

「躾(しつけ)」~自滅と敬語と礼儀と礼節

力積
Twitterより、名古屋。


福岡の都市高速でも、ときどき分岐で同じことをしている車がいる。

アイックスでパーソナルグラスをつくるべきだと思う。


さて、本題。



「たしかに」と、思った。


昔の僕は、形式的な挨拶をしなかった。

いまもしない。

するのは、抱擁と御礼のお辞儀。

小さい頃から、「頭は自然と下がるもの」だと考えてきた。

相手の人格の素晴らしさが、頭を下げさせる。

そういうものだと、ずっと考えてきた。


「君は、どうして私に挨拶をしないんだ!」

そう激高する方もおられた。

意味がわからなくて、ポカンとした覚えがある。

僕は、挨拶されることを必要としたことがなかったから。


そんなに、他人に頭を下げさせたい人が存在することに驚いた。

翌日、その人の皮膚がズタボロになっているのを見て、皮脳同根だと笑った。

僕が学んだ礼においては、相手の非礼を許すことこそ礼節だったから。

自分の礼儀を相手に押し付け、許す心が持てない人間に礼節はない。


行き着く先は自滅だ。


礼節とは、愛する心でもって、相手を包み込むということなのだ。

自分の礼儀を押し付ける人間は、愛せないし、愛されない。


一方で、所作の美しさにはこだわってきた。

他人を正すのではなく、自らの所作を美しく磨きあげること。

文字通りの「躾(しつけ)」。

所作の美しさで、まわりに良い影響を与えていくことが肝要だと思う。


躾を意識して生きていたら、自然と愛されて、愛に満たされる。

そう。

機能解剖学を理解できているかどうかは、愛されているかどうかでわかるのだ。

所作の美しさと、人間関係の良好さには相関関係があると、安部塾では考えている。


今日の塾生講座で、詳しく解説する。

2017年4月11日火曜日

股関節のお話(私見)~力積で動きを考える

先日の集中講座参加者から質問が。

参加者からの質問1

参加者からの質問2

返答を書いてみる。

■縄跳び(スキッピングロープ)が必要ない理由。

 「骨の成熟」とは、「骨端線の消失(閉鎖)」。成長期の骨端線に刺激を与えることは、成長ホルモンとの絡みでメリットが多い。ただし、その場合も、損傷させない程度の刺激で充分。だと言える。
 骨が成熟した後は、関節に刺激を与える際、速度を落として持続時間を増やした方がいいと考える。物理法則の基本である、「運動量の変化は力積に等しい」を適用する。
力積
※力積=力の大きさと力が働く時間を掛けあわせたもの。他の物体の運動量をどれだけ変化させるかをあらわす。
 必要なのは、ぴったりとはまり合った関節に低速度の圧力(小さな最大の力)を、じっくりと加えること。はまっていない状態の関節に高速度の衝撃(大きな最大の力)を与える必要はない(デメリットがメリットを上回る)。もっとも、筋肉や靭帯の受容器の性能・脳機能の性能が良い関節を完全にはめて動ける者は、いくらでも飛び跳ねても問題ない。
 健全な関節を維持するためには、毎日しっかりと負荷を加える必要がある。安部塾では、低速度の重い負荷をじっくりかけていくことが大切だと考えている。

健全な股関節・損傷した股関節

■股関節のおさまり

 この場合も、靭帯や筋肉の受容器と神経の機能を磨きあげるのが基本だと考える。関節における骨の位置を決めているのは、靭帯や筋肉の受容器だからだ。ただし、医師以外の人間が、診断や治療をするのは法的に許されないので、あくまで私見である。


細かな話は、次回お会いした時にしたいと思う。




背中を絞る~肩甲骨の挙上と後退(内転)

今日の大手門塾生講座復習用画像。

肩甲骨の挙上イメージ。

肩甲骨挙上 筋骨格のキネシオロジーより
肩甲挙筋イメージ

肩甲挙筋

肩甲挙筋
小菱形筋イメージ

小菱形筋
肩甲骨の前方突出と後退イメージ。

肩甲骨の前方突出と後退
今日、意識してもらった筋肉。

前鋸筋と大・小菱形筋
肩甲骨の後退(内転)イメージ。

肩甲骨の後退(内転) 筋骨格のキネシオロジーより
木・金の塾生講座でも解説する。

パキパキ音がする肩関節・股関節~正しい肩関節・股関節の位置感覚

腕や脚を動かすと、肩関節・股関節からパキパキ音がする。

そんなとき、肩関節・股関節の位置感覚が狂っていることがある。

関節がない位置に関節があると思いこんで動かそうとする。

動くはずがないので壊れる。


昨日の20:00~レッスンで解説した図。

正しい肩関節・股関節の位置感覚

よく知られた鉄板ネタなので、いまさら感満載。

知らない人は知らないので、上図をつくってみた。


今日の大手門塾生講座で解説する。

2017年4月10日月曜日

前鋸筋~知られていないけれど、とてつもなく重要な筋肉。

昨日の下関で、前鋸筋について熱く語った。

前鋸筋

前鋸筋


前鋸筋は、肩甲骨が前方スライドする。

斜め下向きのベクトル。

安部塾では、腕を挙げるときに肩を降ろすように意識する。

こうすると、僧帽筋の干渉を減らせる。

また、大胸筋の干渉も減らすように操作する。

大胸筋を過剰に使うと、腕の動きが悪くなる。

腕の動きが悪い人ほど、発達した大胸筋を良いと感じる。

認知の歪みである。


今日の塾生講座でも、前鋸筋の解説をする。

2017年4月9日日曜日

私たちの鎖骨は「愛する者を抱きしめるため」に存在している。

昨日の薬院校集中講座で、鎖骨の作用の解説をした。

鎖骨の動きが理解できないと、肩甲骨の動きも理解できない。

私たちの腕は、鎖骨を介して胸骨に連結されているからだ。

そして、胸郭と肩甲骨は関節を形成していない。

筋骨格のキネシオロジーより 鎖骨
鎖骨がクランク形状をしている理由を考えるといい。

鎖骨

腕を体側から耳の横まで挙げてくる動き(外転動作)を見てみよう。

その可動範囲は、肩関節(肩甲上腕関節)のみでは得られない。

肩甲上腕リズムの法則で、可動範囲の1/3は、胸郭表面を肩甲骨がすべることで得られる。

肩甲骨の上方回旋と呼ばれる動きだ。

そして、肩甲骨の動きの最初の30°は胸鎖関節における鎖骨挙上で得られるのだ。

肩甲上腕リズム

それはそうと、私たちの鎖骨は「愛する者を抱きしめるため」に存在している。

人間の鎖骨は、誰かのことをやさしく抱きしめるために進化した(安部塾説w)。


鎖骨より

ヒトの鎖骨は、胸骨と肩甲骨を連結する事で肩構造を支持し、また各種筋肉の起始基盤として機能する。ウマ、イヌ、ウシ、ゾウの様な走行性の哺乳類等では退化している場合も多い。
鎖骨がないといわゆる抱きつく所作(前脚を内側に曲げ保持すること)が困難で鎖骨のない動物は木登りができないことから、早期に草原に進出した動物は長距離移動に適応して鎖骨が退化し、長期間森林に生息した動物には鎖骨が残っているのではないかと考えられている。鳥類では左右の鎖骨が癒合し、暢思骨または叉骨(en:Furcula)と呼ばれる。

引用ココまで

生きていられる時間は、悲しいほどに短い。

たくさん抱き締め合って生きていこう。

2017年4月7日金曜日

恥骨と大腿骨後面内側後方を結ぶ筋肉が、世界を変える。恥骨が落ちた出尻反り腰の女性は特に。

8日(土)の薬院校集中講座予習用記事(7日の講座の復習用記事)。

長内転筋(緑)
■長内転筋

起始は、恥骨の前面〜恥骨結合(恥骨結節の下方)。
停止は、大腿骨後面粗線内側唇の中部1/3。
※恥骨結合から大腿骨の内側後方に扇状に付着。

作用は、股関節の内転と屈曲(または伸展)。
※60°未満までは屈曲に作用し、60°以上になると伸展に作用する。
→股関節の屈曲の角度によって、役割が変化する(起始・停止の位置関係上)。
また、股関節外転位での内旋作用がある(ふとももを軸とする)。

長内転筋の伸展作用と屈曲作用

7日の講座でもサラッと解説したが、長内転筋は超重要な筋肉。

足の付け根の不調の原因として、この筋肉の機能低下があげられることが多い。

股関節が伸展しない=脚が後方にあがらないのは、内転筋の機能崩壊が原因かもしれない。

脚の付け根の痛みも。


よく、恥骨が下方向に落ちた、骨盤前傾・腰椎前彎・出っ尻姿勢の女子を見かける。

脚を組んで座ったり、クロスさせて立ったりしている。

長内転筋が短縮硬化してしまうため、恥骨が落ちる。

恥骨が落ちてしまうほどに機能低下した長内転筋に、身体を支える性能は期待できない。


恥骨筋とのカラミが理解できると、身体の動きが格段に良くなる。

文字通り、世界が変わる。


8日の薬院校集中講座は、そんな話をしたい。

肩甲骨の解放~外転(前方突出)と内転(後退)

昨夜、4月8日(土)の薬院校集中講座の内容の一部を、プレ公開した。

テーマは、「肩甲骨の外転(前方突出)と内転(後退)」。

効果の絶大さに、参加者がウケていた。

参加者用復習画像。
肩甲骨の外転(前方突出)と内転(後退) グレイ解剖学より
こんな感じで、動きを確認。

肩甲骨の外転(前方突出)と内転(後退)
意識する筋肉は、外転時=前鋸筋/内転時=僧帽筋+大・小菱形筋。

肩甲骨周りの筋肉
外転時の意識。

外転時の筋肉の意識 前鋸筋 筋のキネシオロジーより

腕を動かすときに肩がパキパキ鳴ってしまう者は、運動軸を理解するといい。

肩甲骨の動き 筋のキネシオロジーより

外転・内転時に、図示された縦軸を意識していれば、肩甲上腕関節は外れない。

肩鎖関節を意識して肩甲骨を動かせるようになると、世界が変わる。


今日の塾生講座とグループレッスンでも、引き続き解説する。 


そういえば、仲里依紗さんの背中が話題だ。


肩甲骨上部を寄せるイメトレにいい。