2023年4月28日金曜日

「心」が充実していると、精神状態が穏やかになり、思考できる状態になる。目に輝きがあり、顔色や声に元気がある状態になる。

 怒・喜・思・憂・恐を五志と称します(臓象学説)。五志は、それぞれ特定の臓と関係が深いとされ、外界の事物事象から受ける印象よりおこる情緒の変化です。中医学では、五臓の生理機能により情緒の変化が生じると考えられています。怒・喜・思・憂・恐の5つの感情が、長期間の精神的なストレスにより気機が停滞しその結果、内熱が起きる病的な変化を起こすことを五志化火といいます。

 五臓のうちの「心」が充実していると、精神状態が穏やかになり、思考できる状態になります。心に異常があると、不安感、不眠、精神異常など、さまざまな精神症状が現れます。舌や顔には血管が豊富に分布しているので、心の状態をよくあらわします。 

中医用語辞典 辰巳洋 源草社

中医用語辞典 辰巳洋 源草社より引用します。

心(しん)

 五臓の1つ。血脈をつかさどり、血流の調節、精神・意識・判断・思考の支配などを行う。

神(しん)

 生命現象の表現と精神活動の反応。主に目に現れる。神の観察から精神状態や、五臓六腑・気血陰陽の盛衰と疾病の予後を判断する。

神明(しんめい)

 精神・意識・思惟活動を指す。①心の働きと関わる。②脳の働きと関わる。

心主神明(しんしゅしんめい)

 〈心は神明を主(つかさど)る。〉心の働き。神明とは精神・意識・思惟活動をコントロールする機能がある。

心蔵神(しんぞうしん)

 心の働き。心は神を蔵す。心は精神活動・意識・思考能力・記憶力などの中枢神経の機能と密接な関係がある。

得神(とくしん)

 有神(ゆうしん)ともいう。精気が充実しているために目に輝きがあり、顔色や声に元気がある状態になること。

小腸(しょうちょう)

 六腑の1つ。生理機能は受盛(じゅせい)・化物(かぶつ)・泌清別濁(ひせいべつだく)。心と経脈で表裏関係にある。

引用ここまで

心者君主之官 神明出焉(素問霊蘭秘典論)

 心臓はすべての臓器器官の大本、上に立つものであって、いろいろの精神作用というものは、心の働きによってあらわれるものである。

心臓神(素問宣明五気篇)

 心というものは、その中に精神作用の根源となるものをしまいこんでいる。

心者五臓六腑之大主也 精神之所舎也(霊枢邪客篇)

 心臓というものは、五臓六腑を主宰する地位にあって、精神の宿っているところである。すなわち一切の精神意識思惟活動はすべて心の作用の表現である。

手の少陰心経

 40歳以降、いろんな辞典の説明を丸暗記するスタイルで生きてきました。「心(神)は言舌(会話・言葉)をつかさどる」とされます。心経は、手首のところに霊道・通里・陰郄・神門の4つが密集しています(ストレス性の慢性疼痛や鬱で使われます)。安部塾では、手の4・5指(薬指・小指)を意識したエクササイズをおすすめしておりますが、間接的に心経にアプローチしているといえるかもしれません。 

 ワークショップで解説しています。

☆新宮校ワークショップ(ゴールデンウイーク)

4月29日(土・祝) → 詳細

 

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5月6日(土)→ 詳細

 

 機能運動学大牟田サークル

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5月12・13・14 日(金・土・日)→ 詳細  

 

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月日(月) → 調整中

  

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2023年4月27日木曜日

リフレッシュスティックなどで赤白肉際のライン上の凹部をタップすると、体のバランスが整いやすい。

赤白肉際(せきはくにくさい)

赤白肉際(せきはくにくさい)

 手の表裏の境目。日焼けしない掌(てのひら)側は白、日焼けする手の甲側は赤。境目が赤白肉際。足は足底(裏)が白、足背(甲)が赤。

 赤白肉際にとる経穴(ツボ)がいくつかあります。例えば、前谷→後渓→腕骨など。

赤白肉際 手

赤白肉際 足

 安部塾では、赤白肉際のライン上の凹部をリフレッシュスティックなどでタップ(軽くリズムを刻む)します。ダイソーの製品はほんとによくできていて、感心させられます。

リフレッシュスティック

 シンプルなセルフケア手技でありながら、自然と全身のバランスが整ってくるため、とても好評です。陰陽の経脈は手指、足趾でつながるとされています。

 体調が悪い人のタップの様子を観察すると、リズムが良くないのがすぐにわかると思います。興味深いことに、体のバランスがとれてくると、自然とリズムがよくなってきます。脈動とリズムが相関関係にあるのかもしれません。

 ワークショップで解説しています。

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2023年4月19日水曜日

「自分の能力は努力次第で成長させることができる」というマインドセットで、成長し続ける楽しい人生を生きる。

  2016年頃に、『マインドセット』という言葉が流行しました。「無意識の思考のクセ・思い込み」という感じの意味になるかと思います。これまで自分が生きて生きた人生における経験や受けてきた教育、先入観からつくられている思考パターンや固定化された考え方ということになります。

マインドセット「やればできる! 」の研究 キャロル・S・ドゥエック (著)

 キャロル・S・ドゥエック教授(スタンフォード大学)によると、マインドセットは「グロースマインドセット(成長型)」と「フィックストマインドセット(固定型)」の2種類に大別できるとされています。成長型は「自分の能力は努力次第で成長させることができる」という考え方、固定型は「能力はもともと決められており変わらない」という考え方です。

 成長型は、失敗をしたときに失敗したという事実をストレートに受け止め、問題解決に取り組みます。これに対して、固定型は自分の失敗から目をそらし、自己防衛する傾で向があります(他者のせいにしたり、そもそも失敗しないようなことしかしなかったり)。

 人間は行動の95%を無意識に行っていると考えられていて、マインドセットが個人の行動に与える影響は大きいとされています。

 成長型は、「努力によって成長をしていける」と無意識レベルで感じています。能力は努力次第で成長させることができるというマインドセットが、挑戦する行動を生み出し、粘り強く努力する姿勢をつくります。

固定型は、停滞型ともいわれる硬直思考で、努力を重ねたとしても能力は変わらないと無意識レベルで感じています。失敗することを恐れるため、新しいことに挑戦しようとしません。

 さて、マインドセットを成長型に変えていくための手順ですが、

①目標の言語化

 自分の目標・ビジョン(将来の「ありたい姿)を言語化してイメージを明確にします。達成期限を決めて、それなりに具体化しておきます。

②言語化したことをノートに書く

 毎日の振り返りをするために、日記的な記録を残します。SNSに「今日の努力メモ」的に残すと、自分を推してくれる人たちが喜んでくれます。その日に何をやったかの記録をのこすことで、後々、改善すべき点を考える資料になります。

③行動化

 実際に行動に移します。妄想ばかりしていてもマインドセットは変わりにくいので、実体験を積み重ねる必要があります。

④フィードバック(振り返り)

 行動化したら、必ずフィードバックを行います。周りの人に協力を得て、他者目線・第三者目線での意見をもらうようにします。ありがちなのですが、失敗を恐れるが故に「失敗を指摘してくる人」を避けて、自分をヨイショしてくれる人たち(イエスマン)で自分のまわりを固めてしまうことがあります。文字通り、固定・停滞してしまいます。下手をすると、おかしな方向に突っ走ることになったりもします。

⑤軌道修正

 フィードバックを元に軌道修正をします。

 こんな感じで①~⑤を繰り返していると、思考が成長型に変換されていき、隠された能力が発揮できるようになります。


 厄介だなあって何時も思うのですが、フィードバックなしに行動化を繰り返すうちに、本人の中で認知の歪みが強化され、「やりたいけど、やらない方がいいこと」をループするようになりがちです。本人的には「自分の思い通りに展開している」と感じているので、軌道修正ができません。

 本当の意味で楽しく生きていくためには、失敗を積み重ねながら軌道修正を繰り返すことが重要だと思います。

2023年4月18日火曜日

すべての存在は相反する二つの性質を持つものの調和から成っている。宇宙のあらゆる現象は生まれては消え、そして循環する。

 

陰陽

 吉野裕子全集 第9巻 人文書院 224-225P より引用します。

 森羅万象という言葉の通り、この宇宙間は無数の自然現象でみたされている。それらの大自然の現象には、天地、上下、寒暑、男女など、相対性原理が内在している。これらの相対は、相対するが故に、互いに深く影響し合い、交感して、交合し、新たなものを生じるのである。

 易はこの象を数に還元して思考し、それによって宇宙における統一的原理を求めていくが、この象・数・理の方法の発見者が、原始の聖王、伏義とされているわけである。

 易はこの相対的な象を、陽と陰の二元として捉え、陽をー、陰を--の記号で表現する。そうしてこの陰陽二元以前に存する原初唯一絶対の存在、「混沌」を、易は「太極」とするのである。

 この太極から発生した陰陽二元は、相対的存在であって、そのもの自体に万物を発生させる力はない。ただ、陰陽が合するとき、はじめて生成が可能となる。

 つまり万物発生の端緒は、陰陽二元の交合にあり、また宇宙間の万物は一瞬の間もその活動を停止せず、千変万化する。その変化は多岐にわたっても、そのなかに一定の秩序があって、それをはみ出すものではない。この原理は、陰陽二個の記号を用いて作図することにより、容易に説明することができる。

引用ここまで

五行

 「陰陽五行」は「陰陽思想」と「五行思想」の二つが合わさってできた思想で、根本には「宇宙のあらゆる現象は生まれては消え、そして循環する」という考えがあります。

 陰陽思想の元は古代中国の易学の考え方で、陰陽論・陰陽説ともいわれています。「すべての存在は相反する二つの性質を持つものの調和から成っている」とされます。その性質の積極的なものを「陽」とし、消極的なものを「陰」とします。

 陰陽は善悪の概念とは全く違うものであり、陰陽のバランスの概念だということが重要です。

五行思想は中国古代の自然哲学の思想で、五行説ともいわれます。万物は五種類の元素からなり、その元素は一定の法則で互いに影響を与えあいながら、変化し、また循環しているという思想です。「五」は五つの元素、「行」は動く、めぐる、という意味となりますす。

 五種類の元素は人間の生活に不可欠な「木・火・土・金・水」です。相手を強める影響を与える関係を「五行相性(ごぎょうそうしょう)」、相手を弱める影響を与える関係を「五行相剋(ごぎょうそうこく)」といいます。

 強めるから良い、弱めるから悪いということではなく、バランスを問題とします。


 身体操作は陰陽のバランスをとることが大切です。

2023年4月17日月曜日

『陰が主体となり陽がそれに従う』という基本を守ることで陰陽を整える

図解 経絡と解剖学 吉田啓 中外医学社

 図解 経絡と解剖学 吉田啓 中外医学社 74Pより引用します。

 『陰陽論』によれば本来、陰と陽に主従優劣の区別はない。しかしこと中医学にあっては、『陰主陽従』という言葉が存在する。飲食物(陰)があってはじめてエネルギー(陽)がつくられるように、生命活動の中では《陰》を主体として《陽》が生み出されるからだ。この陰主陽従は臓腑の関係にもあてはまり、『表裏関係』にある臓(陰)と腑(陽)では臓が主体となる

 すでに述べた肺と大腸の関係でいえば、主体は肺(陰)であり、大腸(陽)は肺の機能を全身に行きわたらせる役割を持つ。だからこそ《手の陽明大腸経》は呼吸や脈拍など、肺の機能の治療穴となり得るのだ。

引用ここまで

 安部塾に限らず身体操作の世界で活動されてある方々は、人体《陰>陽》というバランスを理想的な状態だと考えていると思います。『陰が主体となり陽がそれに従う』という基本を守ることで陰陽を整えることに注力しているはずです。

「陰」とは「静」、「陽」は「動」。「静」あってこその「動」。きちんとした休息(休憩や睡眠など)がとれていてこその活動という発想です。

 当然ですが、「陰<陽」の状態で活動を続けると過活動状態に陥り、疲労困憊します。困ったことに、過活動状態では「陽」エネルギーを前借りして凌いでいるため、自分が疲労しているという自覚がありません。いわゆる「陽実」という状態です。「疲れてるけど全然平気!!」という感じで、基礎体力の旺盛さを過信しすぎて暴走状態になっています。

 『実』とは陰陽の気の異常亢進状態であり、有余・大過・盛などとも表現されます。形質が旺盛になった状態、あるいは物や気が停滞・充満した状態です。ここで適切に養生する(適切な休息をとる)ことで陰陽のバランスを整えることができ、本来の『陰が主体となり陽がそれに従う』という基本に還ることができます。

 ここで、休息の質が悪かったり、休息時間が不足したりすると、陰を補えません。いわゆる「陰虚」という状態に陥ります。うまく休息をとらないと、いつまでも疲労が抜けてくれないという事態です。多忙を理由に休息をとらなかったり、疾患で基礎体力が低下したときは危険な状態となります。

 『虚』とは正気の不足した状態であり、不足・不及・損小などとも表現されます。これは陰陽の気(働き)の弱りであり、形質や血・津液の不及した状態です。何よりも休息を優先して『陰を補う』ことで、『陰が主体となり陽がそれに従う』という基本を守ることができ、陰陽を整えることができます。

 老子先生いわく

「万物負陰而抱陽、沖気以為和(万物は陰を負いて陽を抱き、沖気以て和を為す)」

現代語訳~すべてのものは陰と陽を背中合わせに抱えていて、二つを中和させる《気》によって調和を保っている。」


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天柱は下頭斜筋の下縁にあり、環軸関節を緩めるキーポイントであり、現代人には不可欠のツボ。

後頭下筋群

図解 経絡と解剖学 吉田啓 中外医学社 119-120Pより引用します。

 《天柱》の名は、おそらくは第2頸椎=「軸椎」の形状に由来するものだろう。「天」は頭を指すことが多いので、頭部の回旋軸となる軸椎歯突起はまさに”頭の柱”だ。この軸椎と環椎(第1頸椎)からなる環軸関節は、うなじの深部にある4つの「後頭下筋群」によって常に微妙な調整がなされている。大半の筋にはその伸び具合を感知する「筋紡錘」というセンサーが内蔵されていて、反射性の出力調整がなされているのだが、後頭下筋群(特に下斜筋」は人体の中でも最も筋紡錘密度が高い部位といわれている。つまりこの部位は、頭部のバランスを敏感に感知し調整する”高性能調整器”の役割を果たしているのだ。

 人の頭の重さは体重の約10%。その重い頭を一番高い位置に置いて、私たちは日々生活している。これだけでも相当バランスが悪いのだが、加えて頭部は感覚器が集中するため情報収集のために微妙な動きをしなければならない。眼球が動くだけでもバランスは常に揺らぎ、これに食事で噛む力(通常40~60kg)までかかるとなれば、これらすべてに対応するこの”チューナー”がどれほど高性能かわかるはずだ。しかし高性能であるがゆえに、ここは常に「緩めない場所」にもなってしまった。

 天柱は下頭斜筋の下縁、ちょうど大後頭神経の表出点にあり、筋緊張性頭痛の特攻穴であると同時に環軸関節を緩めるキーポイントにある。本穴への刺鍼後、後頭下筋群の緊張が劇的に緩むことは多々あり、歯ぎしりや喰いしばり、猫背や座りっぱなしなど、チューナーがフリーズしがちな現代人には不可欠のツボだと思っている。

引用ここまで

足 太陽膀胱経之図

 安部塾でも、天柱を意識したボディローラーテクニックを用いております。

後頭下筋群・プロメテウス解剖学(運動器)より

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2023年4月14日金曜日

音と陰陽五行について

 5月より経絡のお話をするので、いろいろまとめています。音にも陰陽があり、五行を配する考えがあります。

■陰陽五行説(いんようごぎょうせつ)

 中国の戦国時代に別々に成立した陰陽説と五行説が、漢代に合したもの。五行の木火は陽金水は陰土はその中間にあるとして、これらの消長交替によって万象を解釈、説明する思想。天文学、医学から経書の解釈にまで適用され、特に暦法と結合して干支の組合せによる多くの迷信を生み、中国、日本の日常生活に大きな影響を与えた。

出典 精選版 日本国語大辞典

■宮商角徴羽(きゅう‐しょう‐かく‐ち‐う)

 中国古来の音楽における五つの基本音階の各名称。のち日本に移入された。五音(ごいん)。

 ※古今著聞集(1254)六「宮・商・角・徴・羽の五音あり。或は五行に配し、或は五常に配す」 

〔孟子集注‐離婁上〕出典 精選版 日本国語大辞典

■五音(ごいん)

 中国や日本の音律のこと。宮(きゅう)・商(しょう)・角(かく)・緻(ち)・羽(う)の五つの音を指し、宮は土、商は金、角は木、緻は火、羽は水に五行が配される。

 出典 占い学校 アカデメイア・カレッジ

■五声(ごせい)

 音階理論用語。中国に始まり、朝鮮、日本、ベトナムに伝わった。五音(ごおん/ごいん)ともいい、五音音階を意味する。各音は宮(きゅう)・商(しょう)・角(かく)・徴(ち)・羽(う)とよばれ、徴と宮の半音下に変徴・変宮の2音を加えたものを七声という。おもに雅楽や声明(しょうみょう)で用いられる。

 中国音階の基調をなす五声は、宮を出発点とし、三分損益法(さんぶんそんえきほう)で5度上、4度下と音を交互にとることによって得られる。これを音高順に配列すると宮・商・角・徴・羽となり、西洋音階のド・レ・ミ・ソ・ラに相当する。五声がいつごろから用いられたのかは不明であるが、周末から前漢にかけて、前述の算法が『管子(かんし)』『呂氏春秋(りょししゅんじゅう)』『淮南子(えなんじ)』に記されている。さらに、漢代には方位や五行説と深く結び付いた

 日本へは奈良時代にこの中国の五声が移入されたが、平安時代になると日本式の五声が生まれた。それは、中国の五声の第五度(徴)を宮に読み替えた音階で、西洋音階のド・レ・ファ・ソ・ラに相当するものである。前者を呂(りょ)、後者を律(りつ)と区別した。その後、律の五声に新たなものも加わったが、中国の五声を呂、日本式の五声を律とよぶのが習わしとなった。

[山口 修]出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)

呂律

 宮・商・角・徴(ち)・羽の五つの音階。五音。〔周礼、春官、大師〕六律・六同を掌り、以て陰陽の聲を合す。~皆之れを(かざ)るに五聲、宮角を以てし、皆之れを播(し)くに、金石土革絲木匏竹を以てす。

 出典 平凡社「普及版 字通」

 引用ここまで

 グルーヴボックスに打ち込んで聴いてみていますが、なかなかに深い世界です。


2023年4月13日木曜日

4月17日(月)新宮校にて平日ワークショップ『経絡と解剖学』を開催いたします。

告知するのを忘れておりました。4月17日(月)新宮校にて平日ワークショップを開催いたします。内容は、『図解 経絡と解剖学 吉田啓 中外医学社』の解説です。

『図解 経絡と解剖学 吉田啓 中外医学社』

新宮校ワークショップ(平日) → 詳細

【日時】

4月17日(月) 10:00~12:30 / 13:30~16:30

【会場】

 安部塾新宮校

 【内容】

■『図解 経絡と解剖学 吉田啓 中外医学社』の解説 

 ご参加お待ちしております。

以下の予定で、ゴールデンウイークにも「経絡と解剖学」解説いたします。(ゴールデンウイーク5月の日程は調整中)

☆新宮校ワークショップ(ゴールデンウイーク)

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わずかなことでも、続けて行えば成果となってあらわれる。継続することはそれ自体、力の証である。

 好ましくない習慣を好ましい習慣に修正するとき、いきなり変えようとすると、高確率で失敗に終わります。人間には恒常性(ホメオスタシス=生体の内部や外部の環境因子の変化に関わらず生理機能が一定に保たれる性質)があり、急激な変化を嫌うためです。

 こころの情報サイト 国立精神・神経医療研究センター(NCNP) より

 ストレスとはなんでしょうか? ストレスと聞くと、嫌なことやつらいことを連想される方が多いかもしれません。しかし、実はうれしいことも楽しいこともストレスの原因になります。毎日を快適に過ごすために、まずはストレスを正しく理解しましょう。

ストレスの原因

 そもそもストレスとは、外部から刺激を受けたときに生じる緊張状態のことです。

 外部からの刺激には、天候や騒音などの環境的要因、病気や睡眠不足などの身体的要因、不安や悩みなど心理的な要因、そして人間関係がうまくいかない、仕事が忙しいなどの社会的要因があります。

 つまり、日常の中で起こる様々な変化が、ストレスの原因になるのです。

 たとえば、進学や就職、結婚、出産といった喜ばしい出来事でも、変化であり刺激ですから、ストレスの原因になることもあるのです。

引用ここまで

 好ましくない習慣を好ましい習慣に修正することは変化そのものなので、ストレスになります。ストレスを回避しようとするため、好ましくない習慣を継続するという選択をします。

 これが、好ましくない習慣を好ましい習慣に修正できないシンプルな理由です。

「継続は力なり」という言葉があります。「わずかなことでも、続けて行えば成果となってあらわれる。小さな努力も、続けてやれば成功する」というような意味です。「継続することはやがて力となる」というのは実感としてよく理解できます。

 実用日本語表現辞典に、「物事を成し遂げるまで諦めずに取り組み続けるということは、それ自体、優れた能力のひとつである」と書いてあります。「継続することはそれ自体、力の証である」という意味です。

アルフレッド・アドラー(Alfred Adler)

 アドラー先生ブームも、すっかり下火になってしまいましたが、私なりに先生の説をまとめてみます。

「目的論」 では、「現在の自分が、なぜこうなったのか?」 という問いに対して、過去の出来事は関ないと考えます。過去の出来事は単なる事実に過ぎず、その出来事に 「どんな意味づけをしたのかによる」のす。 同じ出来事を経験しても、その事実に対して 「よい意味づけ」 をするか「悪い意味づけ」をするかは本人次第ということです。

 「何があったか」ではなく「どう解釈したか」を問題にします。 「意味づけ」 は、本人が何らかの目的を果たすために行ったものなのです。その目的を果たすために、過去の出来事に対して、本人が 「悪い意味づけ」 を、行ったのだそうです。現在の自分に対して、不満があったとしても、過去や他人のせいにしないことです。現在の自分がこうなったのは、自分が選んだ結果だということを認める必要があります。

 自分がこれまでやってきた「意味づけ」に責任を持つことで、自分の人生に対する主体性を取り戻せます。それはつまり、自分の意思で自分の人生を変えられるということです。自分が原因であることを認めてしまうことで、他責による人生の拗らせから解放されます。被害者ポジションに自分を置いて、すべてを他者からの加害のせいにしていると、大切なものを次々に失ってしまうことになります。

 アドラー先生によれば、人は10歳までに自分のライフスタイル (人生のあり方) を決めるとされます。そのときの人間関係などから、自分が思う最適なキャラ設定を選ぶということです。その後の人生がうまくいっているのであれば、最初のライフスタイルの設定のままで生きていけばよいと思います。人生がうまくいかないのであれば、ライフスタイルを変更し、自分のキャラ設定を変える方が賢明です。目的論にそって、事実に対する意味づけを変えることで、ライフスタイルを変更することができます。

 少し考えればすぐにわかることですが、自分の問題の原因はすべて自分自身にあります。問題のある思考回路でどんなに考えても、そもそもの意味づけが間違っているので、好ましい結果につなげることはできません。考え方や価値観そのものを見直さなければならないのです。優れた考え方に学ぶ必要があります。

 これからの人生をどのように生きていくかについて、過去は関係ありません。これからの自分の人生を決めることができるのは、「現在、ここに存在している自分自身」だけです。この瞬間に強い決意を持って(肚を決めて)、自分を変えていくことです。肚を決めなければ、これまでの自分を、これまでのまま続けていくことになります。

 もうおわかりかと思いますが、ライフスタイルを変えない人は、「変わらない」という強い決意を持っているのです。これまでの自分のままでいる方が楽だからです。本音でやりたいと思っていることができず、本音でなりたい自分になることもできないまま、自分を誤魔化して、これまで通りの意味づけのままで生きていくのです。傷つきたくないという理由で。

 「物事を成し遂げるまで諦めずに取り組み続けるということは、それ自体、優れた能力のひとつである」「継続することはそれ自体、力の証である」という言葉の重みがよくわかります。

 好ましい習慣も、好ましくない習慣も、継続すればするほどに力を持ちます。継続するのは、好ましい習慣にすべきですし、そのための学びが不可欠だと思います。

2023年4月12日水曜日

安定した姿勢を保つことができ、スムーズな運動を維持することができている人が、夢を叶えていける理由。自分が好きなことを追求していくと、点と点から線につながる。

 脳幹網様体の機能は、「脳は、関心事に対して情報を集めるのに鋭敏になる」というものです。日々の情報の中から、自分が価値を見出しているものに関する情報を自動的に取捨選択して収集し、意識に伝達します。

 このとき、肯定的な関心事ばかりでなく、否定的な関心事も、自動的に収集してしまいます。つまり、目的もなく(最終的な目標)について考えることなく過ごしていると、「嫌なの関心事」「避けたい感心事」のほうが明確になってきます。

 自分にとって価値のある目的がはっきりしていて、「なりたい自分」のイメージが具現化され、肯定的な関心事の情報を収集し始めます。対して、自分にとって価値のある目的がはっきりしていないと、「なりたくない自分」のイメージが具現化され、不定的な情報を収集し始めます。「なりたい自分」になっていくのか、「なりたくない自分」になっていくのか、明暗がはっきりとわかれます。

 少し世の中を冷静に観察してみればすぐにわかるのですが、たいして努力していないのに
うまく結果を出せる人たちがいます。自分にとって望ましい状態(何が欲しくてどうなりたいか)が明確なので、実現につながる情報が無駄なく収集されるため、良き出会いと機会に恵まれていきます。また、相手の話に耳を傾けることができ、さらに多くのチャンスに恵まれていきます。

 脳幹網様体には、運動調節(筋の緊張・姿勢や運動に関するニューロンの連絡統合を行う)機能が、小脳には、運動する際に筋力の微妙な調節を行ったり、筋力のバランスを保持する機能があります。安定した姿勢を保つことができ、スムーズな運動を維持することができている人が夢を叶えていけるのは、自分にとって望ましい状態(何が欲しくてどうなりたいか)が明確であり、脳幹網様体と小脳が機能しているからだと考えております。

脳幹の機能|神経系の機能 | 看護roo![カンゴルー] より

脳幹網様体〔 reticular formation 〕

脳幹には、神経線維が網の目のように張り巡らされ、その間に神経細胞が豊富に分布している。この放射状に分布している神経系を脳幹網様体という。

脳幹網様体の主な役割は、①運動調節(筋の緊張・姿勢や運動に関するニューロンの連絡統合を行う)、②意識の保持(網様体には、身体全体から感覚情報、運動皮質からの運動情報などさまざまな情報が送られてくる。

これらの情報に基づいて意識下の活動が制御される)である。脳幹網様体は、種々の感覚刺激を受けるとともに、これから視床を経て大脳皮質にインパルス(活動電位)を送り、それを賦活(ふかつ)している。これを上行性網様賦活系という。

すなわち、上行性の活性化インパルスを送り出し、覚醒状態を維持している。

脳幹網様体( reticular formation )

小脳

小脳(cerebellum)は、後頭葉の尾側に位置し、脳幹と連絡している。小脳を全部取り去っても命に別状はなく、感覚も知能にも障害が起こらない。生命に不可欠な部分ではないが、平衡機能、姿勢反射、随意運動などの調節を受けもっている。

運動する際に筋力の微妙な調節を行ったり、筋力のバランスを保持するように働き、スムーズな運動や安定した姿勢を保つのは小脳の働きによる。

小脳(cerebellum)
引用ここまで 

2023年4月5日水曜日

津液代謝システムの修復に最も効果的なのは、セルフケアとしての運動。

図解 経絡と解剖学 吉田啓 中外医学社

図解 経絡と解剖学 吉田啓 中外医学社 8-9Pより引用します。

 中医学が考えたこの津液代謝のシステムは、現代医学的に見ても矛盾が少ない。2000年前にこれを”空想”したのだとしたら、驚くべきことだ。

 津液はこのシステム内を循環し続ける限り、人体の6割を担う大切な物質だ。しかしこのシステムの異変によって流れが停滞した時、津液は《痰飲(たんいん)》や《水湿(すいしつ)》、《水毒(すいどく)》などと呼ばれる病気の元に変化する。

 痰や蓄膿、水太り、皮下や手足のムクミといった、分かりやすい“水たまり”をはじめ、さまざまなシコリや化膿性の炎症、さらには「梅核気(ばいかくき)」などのつかえや胸部の異物感など、目には見えない(感覚的な)閉塞感などは痰飲によるものが多いとされ、またこれらは原因不明で難治性(ねばっこい)であることから、中医学には『怪病多痰』という言葉まである。

 こうした症状の治療では、システムの修復を根本治療とし、対処療法としては溜まった水の排出、つまり発汗や排尿排便を促すことを目的とする。

 しかし最も効果的なのはセルフケアとしての運動だ。

引用ここまで。

 現代社会では、ボディメイクのために運動しようということが多いと思いますが、そもそも「体型の美しさ」を筋肉量(バルク)の多さや体脂肪量の少なさで語るのが間違いなのかもしれません。体内のさまざまな循環システムが滞りなく機能していれば、自ずから体型は美しくなっていきます。

 図解 経絡と解剖学にわかりやすく解説してありますが、さまざまな方法で《気》《血》《津液》の補充と循環を促進させ、内外の変化に対して自己の安定を目指して常に変化し続ける働き=恒常性(陰陽のバランス)を整えていくことが大切だと思います。

 安部塾でも、「代謝と循環」をテーマに、バランスを整えていくためのセルフケアとして運動をとらえています。

4月のワークショップで解説します。

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2023年4月4日火曜日

この世のありとあらゆる手技は、腱以上に筋力を関節に伝え、全身の運動を生み出し、目の網膜以上に感覚に富んだセンサー、膜(Fascia)にアプローチしているのだ。

  ゴールデンウイーク~5月の安部塾は、この本を解説したいと思います。最近、各所で話題になっていたので購入したのですが、「この価格でこの内容!」と、驚きました。ピラティスやってる方にも、超絶おすすめです。

図解 経絡と解剖学 吉田 啓 中外医学社

 現代の知見では、筋肉は単に運動器というだけでなく、体液循環の動力、代謝と体熱の産生、さらには免疫機能にも関与していると考えられている。これを中医学的に捉えれば、経筋は『気機』を整え、さらには温煦作用や防衛作用の盛衰にも影響を与えるということだ。

 また近年、特に徒手療法の世界では筋膜を包む膜、Fascia(ファシア/膜)に注目が集まっている。Fasciaとは筋膜のみならず腱、関節包、靱帯、さらには骨膜、硬膜、神経終膜、心膜や胸膜などの「人体のあらゆるものを包み、分け、連続する結合組織系の軟部組織成分の総称」だが、この膜は単なる包みではなく、腱以上に筋力を関節に伝え、全身の運動を生み出し、目の網膜以上に感覚に富んだセンサーであることが明らかになってきた。

 鍼灸はもちろん、この世のありとあらゆる手技は、Fasciaにアプローチしているのだ。

 図解 経絡と解剖学 吉田 啓 中外医学社 15Pより 引用ここまで

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2023年4月3日月曜日

環椎後頭関節では、屈曲ー伸展運動のみが可能。うなずきテストで、首の最上部にある環椎後頭関節の自由度がわかります。

前記事 → 姿勢が悪いと首がまわらなくなります。環軸関節は、頸椎の回旋運動を完全にし、補正します。

   図解 関節・運動器の機能解剖 上肢脊柱編 共同医書出版社 より引用します。

4-6 環椎後頭関節

4-6 環椎後頭関節では、屈曲ー伸展運動のみが可能である。

 環椎後頭関節は、後頭顆と環椎(C1)の外側塊を結合している。

 後頭顆は全方向に凸であり、その長軸は前内方に傾いている。前額断面では下外方を向く。

 後頭顆の凸面は、環椎外側塊の上関節面(《関節窩》)の凹面に正確に対応していて、あたかも地球を手のひらで支えている巨大神アトラスのように頭蓋と脊椎を結合している。

《Sappeyによれば;環椎後頭関節の表面は球の一部であり、近接した後頭顆は頭部を形成し、関節窩は凹面をなす。また人間のこの関節は大きな可動性を有する鳥の頭のような独特な球関節を想像させる。》

 しかしながら、ヒトにおいては、関節面の形態と方向性(と補助的制動組織であるそれらの靱帯)が運動を制限し、屈曲ー伸展のみを可能ならしめている。つまり、後頭骨という球の運動は、環椎関節面と、非常に強力な翼状靱帯により、スキー板のように誘導され制動される。

引用ここまで

 ティーチングピラティス NAP Limited より引用します。

頸椎の屈曲と伸展

 頭蓋骨の後頭顆と第1頸椎の間にある環椎後頭関節は、全範囲の約20°の運動を可能にしている。屈曲と伸展は、環椎外側塊の上の後頭顆の部分でわずかな回旋により起こる。完全な回旋は、環軸関節で生じる。

頸椎の側屈、回旋および分回し運動

 環椎後頭関節における側屈では、後頭顆が環椎に対して動き、約8°の可動性を有している。軸椎は第3頸椎に対して側屈を行うため、環軸関節は特異的に側屈には関与しない。

 頭蓋骨と第1頸椎での回旋では、可動域としては、中間位から始まり左右に約15°の動きを可能としている。頭部回転は、外側関節面と軸椎のわずかな凸面上で生じている。頭部回転運動中には、わずかに後方へ傾斜され、回旋運動も含まれる動きとなる。

 分回し運動は、屈曲、伸展、側屈、回旋の複合運動であり、深層部と表層部の複数の頸部筋群が関与している。

引用ここまで


「うなずきテストです。このテストでいくつかのことが確認できます。首の最上部にある環椎後頭関節(A/O)で、何が起きているか(自由度)がわかります。また、頚部の後面コンパートメントで何が起きているか(伸長能力)もわかり、頚部前面の椎前筋の関与の程度も推測できます。

 これぐらいの小さいうなずきで、頭部を上下に少し動かします。できているか少し遠目で見ます。

 環椎後頭関節で屈曲と伸展の開始を探します。小さい運動のうなずき開始で、他の椎間関節の相対的な関与について確認します。頸部のどこでうなずいているか? ヒンジ(蝶番)をどこに置いているか?

 構造的に何が起きていて、それぞれ異なるパターンになっているのか? 特に後頭下で何が起きているのか? うなずいたとき、下位後頭骨部が伸びているのはどちらでしょうか? 

 大きいうなずきをさせることで、後部コンパートメントが伸びているか確認します。

 たくさんうなずきテストをしてください。小さく、大きくうなずいてください。感覚をつかみましょう。

 後頭下が広がっていますか? 小さいうなずきです。

 後部コンパートメント全体で伸長していますか? 大きなうなずきです。」

……以上、おおまかな訳です(合っているかわかりませんが)。

 安部塾でも、この動画とよく似たうなずきテストをします。うなずきテストの目的も同じような感じです。日常生活で素直に首を縦に振れない人を観察してみると、後頭下がガチガチに固まってしまっているのが確認できるかと思います。頭部前方位姿勢の人が素直じゃない理由のひとつだと考えています。

 環椎(第1頸椎)には、椎体を欠いているという特徴があります。文字通り、環=リングのような形をしていて、上関節突起は後頭骨と関節を形成するため肥厚しています。その関節面の上関節窩はとても大きくなっており、棘突起は消失して後結節となっています。椎間板はありません。

 上部頸椎は、重い頭を支えながら、うなずき(屈曲ー伸展)運動や、頭を傾ける側屈運動、左右を向く回旋運動という三次元方向に動きます。

 頭頂部を前に倒し顎を引く動き(屈曲)と、頭頂部を後ろに倒し顎を前に突き出す動き(伸展)において、環椎後頭関節での屈曲ー伸展の可動域はおのおの10~15°程度であり、屈曲ー伸展の動きの約50%は後頭骨と環椎の間でおこなわれ、残りの50%は残りの頸椎部で分担しておこなわれます(頸椎5番ー6番の関与が大きい)。

 動きの流れとしては、環椎後頭関節での屈曲ー伸展時に、おのおの10~15°程度動いてから、それ以上に大きく動くときに、中・下位頸椎の動きが誘導されるイメージです。  安部塾でのうなずき運動は、
  1. 準備段階 環椎後頭関節中間位(ほんの少し顎を引いたイメージ)。
  2. 吐く 頸椎部中間位(首を少し後ろに引くイメージ)。頸椎の生理的弯曲を保ち、過緊張させない。
  3. 吸う 環椎後頭関節屈曲の動き(うなずくように、さらに顎を引き、顔面をやや下向きにする)。このとき、首を前に倒さないように気をつける。10°程度のわずかな動き。
  4. 吐く 中間位に戻る(元の位置まで顎を上げる)。
  5. 吸う 環椎後頭関節伸展の動き(ほんの少し顎を上げて、顔を少し上に向ける)。10°程度のわずかな動き。
  6. 吐く 中間位に戻る(元の位置まで顎を下げる)。
  7. 繰り返す
 他の記事でもしつこく書いていますが、環椎後頭関節における屈曲ー進展の運動中心軸は耳の穴 のすぐ下付近です。うなずきの中心となっている箇所をイメージしながら動かすことで、効果をあげることができます。

環椎後頭関節

 うなずき運動は、簡単そうに見えて、かなり難易度の高い動きです。滑らかな動きができるように、コツコツ練習を継続することが大切です。環椎後頭関節が整うと、首に
無駄な力が入らないようになり、全身のバランスがよくなります。

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姿勢が悪いと首がまわらなくなります。環軸関節は、頸椎の回旋運動を完全にし、補正します。

    図解 関節・運動器の機能解剖 上肢脊柱編 共同医書出版社 より引用します。

4-5 環軸関節は、頸椎の回旋運動を完全にし、補正する。

4-5-1 解剖学的構築は、回旋運動を保持できるように構成されている。

 環軸関節は、地ならし用のローラーを連想させる。これは、密接に連結された2つの関節によって構成されている。

 正中環軸関節は、歯突起と環椎前弓を結合している。

 軸椎(C2)の歯突起は、環椎(C1)の前弓後面と、環椎外側塊の間に張られた横靱帯とにより形成される骨繊維の輪の中で、堅固に保持されている。

 このように、堅固で鞘に包まれた歯突起は、回旋軸の保持と、C2上でのC1の前後方向と横方向の安定性を確保する、垂直軸である。

 歯突起の固定は、2つの大きな翼状靱帯によって補強される。これらの靱帯は、その緊張により、環椎または軸椎の回旋運動を制限している。

4-5-1 環軸関節

 外側環軸関節は、環椎(C1)の外側塊を軸椎(C2)の上関節突起に結合している。

 その関節面はほぼ平面で、ごく軽度前方から後方へ凸状を呈している。

4-5-2 環軸関節は、2種類の回旋を可能にしている。

 可能なのは回旋運動だけでなく、数度(10~20°)の側屈と屈曲-伸展も可能である。しかし、環軸関節の本質的な機能的役割は、大きな回旋運動を可能にすることである。

 環椎は、軸椎上で歯突起軸のまわりを回転する。

 以下の2種類の回旋が可能であることを理解しなければならない。

  • すなわち、正中環軸関節面の滑走によって、歯突起を中心とした円を描く回旋(C1とC2は互いに逆方向へ円弧を描きながら回旋する)。たとえば、昔の穀物用ひき臼の回旋と同じである。
  • 左右の外側環軸関節の一方で滑走がおこり、他方では滑走がまったくおこらないことによる回旋、運動の中心は固定された側の関節にある。環椎横靱帯がある程度の弾力性をもち、またが外側環軸関節が(わずかな大きさの)屈曲ー伸展や側屈運動を可能にしているので、歯突起は移動可能となる。

4-5-2 環軸関節の運動

4-5-3 関節機構は、回旋運動をすべての方向にさまざまな範囲で可能にしている。

 このことは、頸椎の回旋と側屈の多種の組み合わせを可能にしている。たとえば頸椎が右に傾く運動では、右方向への回旋を伴っている。すなわち;

 環軸関節における回旋が同方向になされる場合、顎を肩につけることができる。なぜなら、回旋に側屈が加えられるからである。

環軸関節における回旋が逆方向になされる場合、

  • この《逆回旋》運動がさほど大きくないときは、(頭部を回旋させることなく)頸部を傾けて前方を直接見ることができる。
  • この《逆回旋》運動が大きいときは、頸部を右に傾けながら頭部を左の方に回して、空を見ることができる。

 このように、回旋と側屈運動の組み合わせは多数ある。

4-5-3 頸椎の側屈ー回旋運動

引用ここまで

 首が回らない原因のひとつに、姿勢が悪いことがあります。巻き肩・猫背といった不良姿勢が原因で頭の位置が前方突出すると、上部頸椎部に過剰な筋緊張が生じます。上部頸椎部の環軸関節が機能しなくなるために、首がまわらないということになります。

 ボディローラーミニで首を伸ばすとき、下図のマップが役に立つと思います。

『経穴マップ』医歯薬出版 より

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