2019年3月3日日曜日

抗重力筋と慢性痛の抑制

昨夜のオンライン講座で、抗重力筋の解説をした。

抗重力筋を使うと、疼痛を制御しているセロトニンの放出バランスがよくなるという説を紹介した。

延髄の大縫線核からの下行性疼痛制御系での伝達物質として働く。縫線核の細胞体に存在する5-HT1A受容体(オートレセプター)にセロトニンが作用すると、終末からセロトニン放出が抑制される。この受容体の機能が低下(脱感作)すると、神経終末からセロトニン放出が促進する。

と、文章にするとアレだが、要するに「充分に愛されてると、慢性痛なんて出ませんよ」ということだ。

首や肩に余計な力みがある時点で、深刻な愛情不足である。

首肩を固めて、「俺は愛されてる」とか痛々しいことを言っている場合ではない。

愛されて育った人間に力みはないし、重力に対して素直に抗っている(馴染んでいる)。

潰れて丸まった抑うつ姿勢をとり、動かない関節をきしませ、転倒や衝突を繰り返している時点で気づこう。

「やばい。深刻な愛情不足だ」と。

ここで必要なのは、強がりではない。

「愛して」という素直さだ。

もっとも、それができるくらい可愛ければ、そもそも慢性痛になんてならない。

「為す」ではなく「成る」なのだ。

素直な人は愛される。