2017年10月4日水曜日

愛着と関節~うまくいかない人間関係と、消えない関節の痛み。

私は、安定した愛着が形成されていれば体調がよくなると考えています。

安定した愛着が形成されている人の人間関係は、良好だからです。

そして、人間関係が良好な人は、関節の痛みを訴えません。

活動初期から、関節の痛みと愛着障害の関連が気になっていました。


2015年のNHKスペシャルです。

少年犯罪・加害者の心に何が ~「愛着障害」と子供たち~ より

友田さんは、愛着障害の子供たちとそうではない子供たちで脳の機能に違いがないか調べています。

http://www.nhk.or.jp/gendai/articles/3613/1.html

6年前には、激しい虐待によって前頭皮質と呼ばれる部位の体積が減少する傾向があることを突き止めました。

前頭皮質は、感情や理性をつかさどり反社会的な行動を抑制する信号を発する場所で、体積の減少はその機能を低下させることにつながります。

さらに、2年前からは線条体という別の部分にも着目しています。

線条体は、前頭皮質からの信号を受け、行動を起こしたり、逆に行動を抑止したりすることに直接関わる部位です。

これは、愛着障害の子供とそうでない子供の線条体を比べたもの。
平均的な子供は刺激を与えると、線条体が大きく反応する傾向を示します。
しかし、愛着障害の子供に同じ刺激を与えても、小さくしか反応しないことが多いというのです。

これがうまく働かないと、良い行いをして褒めても響かない
悪い行いをしたときにフリーズといいますか、行動を変えることを止めてしまう、そういうことがあり得る。
ささいな情報で逆ギレしてパニックをよく起こしてしまう。」

●愛着を形成するにはどれだけ時間が必要?

時間は関係ありません。
短くても大丈夫です。
むしろ子供の行動や気持ちに対して、必ず応えてあげてることがあるかどうか。
私どものことばでは「応答性」と呼びますけれども、応答、すなわち応えてあげてるってことがとても大事なわけです。
(子供のほうから声をかけてきたときに親がきちっと向き合うこと?)
おっしゃるとおりです。
逆にそれを無視してしまいますと、いくら長い時間つきあっていても、それは意味がなくなってきます。

●愛着形成の期間、何歳までが大事?

これはあくまで目安という意味ですけれども、大体3歳ぐらいを過ぎますと、自然にその港から外に行く時間が長くなってきます。
ですから、いくら引き止めようと思っても、自然に3歳ぐらいからは、だんだんだんだん手が離れていくっていう、それが実情だと思います。

引用ここまで


古来より、「親が愛情によって子供に好影響を与えることができるのは3歳まで」とされてきた理由。

経験的なものだったのでしょうが、脳機能の解析と一致しているように思います。


関節の痛みの根源を探し求めていくと、大体1歳くらいまでの親との関係に行き着きます。

安定しない愛着と感情と関節機能。

「脳」でつながります。

愛の不足が脳を壊してしまったというのが、私の考えです。


理不尽なことですが、成人後は「愛の技術」を学ぶことで関節機能が安定します。

「愛されたい」という方向に行くと、関節機能がますます不安定になります。


そして、これです。


自分を愛することを学ぶといいと思います。


明日の塾生講座で、愛着について解説します。

ライフスタイル(=性格)とは、人生の設計図であり、人生という舞台の脚本である。ライフスタイルが変われば、人生はガラリと変わるだろう。

Alfred Adler











Eric Berne

22歳の頃、エリック・バーン先生の影響をモロに受けました。

いまもずっと、受け続けています。


エリック・バーン先生が提唱した人生脚本理論。

「7歳くらいまでに、人は無意識のうちに自分の未来の生き方の脚本を書く」

人は誰でも、人生脚本によって人生を支配されているのです。

自分の意志で判断して生きているという感覚は幻想なのです。

気づかないうちにその方向に向かって生きているのです。


人は7歳くらいまで自分のこれからの生き方の筋書きをつくります。

生き方の脚本を幼児期に自分で書いてしまっているのです。

恐ろしいことに脚本の基盤は親からのメッセージです。

醜い親の醜いメッセージを基盤につくられた人生脚本……始まる前に終わっています。


美しくやさしい親から、やさしい言葉や触れ合いを与えてもらったら、

「私は愛される価値のある人間であり、このままずっとしあわせに生きていてもいい存在なんだ。世の中はやさしい世界なんだ」

なんて脚本をつくります。


醜く冷たい親から、無関心な態度や虐待を受けたら、

「自分はいらない人間なんだ。何をしてもダメなんだ。誰からも愛されないんだ。しあわせになってはいけないんだ。世の中には愛なんてないんだ」

なんて人生脚本をつくります。


そして、それぞれに、自分の人生脚本を証明するように生きていきます。


表面上は、ふしあわせな状況から逃れるために「対抗脚本」をつくります。

他者から認められようとか、必要とされようとか、誰からも愛されようとか。

しかし、意識してつくった「対抗脚本」でどうにかできるほど甘くはありません。

重要な局面において行動を支配するのは「人生脚本」なのです。


一瞬のしあわせの後、よりふしあわせな状態に戻ります。

人生脚本の支配する世界へ。


本人は、どうしてそのような行動を起こしてしまうのか理解できません。

人生脚本どおりの、居心地のよい状態に戻ってしまうことが理解できないのです。


自分の「人生脚本」を理解して書き換えない限り、しあわせに生きることはできません。


過去につくった脚本を捨てて、新しい脚本に書き換える必要があるのです。

『再決断』するのです。

いまの自分がなりたい自分に軌道修正して生きていくのです。

その先に、自分らしい人生が展開します。


醜い親のメッセージが満載の、過去につくった人生脚本にしがみつかないことです。


人生に変化を起こすのは簡単です。


アドラー先生の言葉通り、

「人は3日あれば変われる」

のです。


ライフスタイルは、いまこの瞬間に変えることができるのです。


『過去と他人は変えられない。
 しかし、いま・ここから始まる
 未来と自分は変えられる!』

エリック・バーン先生の言葉です。

2017年9月30日土曜日

「筋ほぐし」の心地よさ

本日は下関で「筋ほぐし」の指導をしてきました。

20170930 下関集中講座

「やわこ」や「フォームローラー」を使った基本的なテクニックです。

きちんと意味を理解してやると、驚きの効果が期待できます。

20170930 下関集中講座

参加してくれた某塾生の感想です。

安部先生の下関WSに参加してまいりました。
本日のテーマは、「アナトミートレイン(筋筋膜経線)と筋ほぐし」。
最近の安部先生のWSは座学たっぷりな印象だったのですが、今日は実技満載でございました😳
足裏から、身体の前に後ろに全身を。
道具を使った筋ほぐしは以前教わった時より、より深化していました😳大胸筋や頸部、足の甲などなど、おもしろかったです😃全身に走っている筋膜のラインを、実感しました。盛り沢山の内容に、最後はヘトヘトになりましたが、気持ちよかったです。
みんなのリクエストで、ちょっとだけ化粧筆の使い方のレッスンもあり、モデルになった自分は、お顔までほぐしていただきました。こちらも気持ちよかった!


某参加者の感想

本日は『姿勢と呼吸と動きのワークショップ』に参加しました。
内容は
・アナトミー・トレイン(筋筋膜経線)
・筋ほぐし
頭の先から足の先までつながっていることを、
頭の理解と身体の体験にて学びました。
非常勉強になったのは、
体を軟らかくすることと、柔らかくなる
は似ていて、まるで異なることです。
ただ単に関節や筋肉を軟らかくすることは安定性も筋出力の低下して危険。
結果として柔らかくなるのは、安全であり機能改善につながる。
筋ほぐしも同様で、
筋肉がほぐれるのは、ボヤーっとしたリラクゼーションでほぐれるのではなく、
正しい練習の結果、リラクゼーションがおとずれ、筋肉がほぐれる、ということを理解しました。
正しい練習の結果ほぐれた筋肉は、強くしなやか。心地よいです。
自分の体でさえ知らないことだらけ。しらないのであれば、想像はできません。
無知なまま状態を求めることに力を入れることより、
おとずれることに耳をすます、身体に聴いていくというアプローチが必要だと感じました。
再現できるように練習です!


私、守備範囲360度を目指しております(笑)。

10月8日(日)の薬院校集中講座も、御参加お待ちしております。

2017年9月24日日曜日

首が自由だと思えば、人生が楽になります。

薬院校集中講座 20170924

今日の薬院校集中講座も神回(笑)。

首が自由だと思うことの大切さを解説し倒しました。

大好評につき、10月に第2部を開催予定です。

明日、案内いたします。

2017年9月21日木曜日

筋トレ効果を得るための呼吸について~美しい身体をつくる

懐かしの1枚~アメノタヂカラオの岩戸開きのイメージです。

2012 佐賀県大和町 與止日女神社 岩戸開き 

この頃は、背筋を鍛えあげていました(体重80kg超えてました)。

実用上、腕は鍛え過ぎないのがポリシーでした。


さっきの記事に対する、みどり姐さんとのやりとり。

FBのやりとり

ってことで、筋トレの効果をあげるための呼吸の基礎知識です。


■吸う

伸張性収縮(エキセントリック)・遠心性
~ネガティブワーク(筋肉が伸びながら出力)


■吐く

短縮性収縮(コンセントリック)・求心性
~ポジティブワーク(筋肉が縮みながら出力)


対象となる筋肉の起始・停止が近づくときに息を吐き遠ざかるときに息を吸います

筋肉を伸び縮みさせない姿勢保持状態では、自然な呼吸を心がけます。


この基本原則をきちんと守ると、効率的に筋肉を発達させることができます。




ちなみに、安部塾で行われるすべての動きにおいて、この基本原則が適用されています。

応用として、伸ばしたい筋肉があるときは、拮抗筋を縮めながら吐きます(相反抑制)。


自律神経的には、

■吸う(横隔膜緊張)

交感神経が優位・活性化 → 闘争・逃走モード・りきむ

■吐く(横隔膜弛緩)

副交感神経が優位・沈静化 → 休息モード・ゆるむ


交感神経と副交感神経
交感神経亢進と副交感神経亢進


動き的には、

■吸う  伸展(反る)

■吐く  屈曲(丸まる)

ということになります。

ただし、動きの場合は、応用で逆にすることがよくあります。


呼吸が間違うとOUTです。

正しい知識を学びましょう。


9月23日(土)の神戸集中講座でも、呼吸の解説をします。

ぜひ、ご参加ください。

2017年9月18日月曜日

身体の痛みと、表現できない憎しみ~親に反発するために、子どもが自分のためにならない選択をする。

Twitterより



「悩みの正体は、表現できない憎しみ」です。

身体の痛み(関節の痛みなど)の正体も、表現できない憎しみです。

当然ですが、物理次元の治療は効きません。

姿勢や身体の動きを改善しただけでは、痛みは消えません。


自分が表現していない憎しみに気づくことで、すべてが変わります。

脳の扁桃体の異常興奮がおさまれば、自己破壊的な痛みが消えていきます。


そして、


この言葉の意味を考えてみるといいかと思います。


そして、これよくあります。


私も、やらかしていました。

私の人生がうまくいくと、親の指導が正しかったことになってしまいます。

そんなことは絶対に許せないので、わざわざうまくいかないように生きていました。

まったくの無意識にですが。


親の考え方を否定するようになって、うまくいくようになりました。

うまくいくのもいかないのも、全部自分のせいだと考えるようになってからです。

他人のせいにするのをやめてしまえば、たいがいの問題は解決してしまいます。

境界線を引けない親・課題の分離ができない親は、子どもの人生に悪影響を与えます。


ナルシシストな親は、子どもに愛を与えることができないのです。


身体の痛みの根源をたどっていけば、そこにナルシシストな親がいることがあります。

親が子どもに対して、安心感と信頼感を与えることができていないのです。


子どもが自分のためにならない選択をしてしまうのは、ナルシシストな親の影響。

そんなことがよくあるのです。


親が、自分の子どものしあわせを真に願うのであれば、

ナルシシズム(自己陶酔・うぬぼれ)の克服に、本気で取り組むべきだと思います。

2017年9月11日月曜日

見つめ合うヒト~愛するということ2

人と人は見つめ合い、お互いの顔の表情を使って心を通わせます。うまくいかない人は見つめ合わないし、表情に乏しいものです。
私たちがホモサピエンスとして生き残れたのは、見つめ合うという行為によるものだと、私は考えています。暗い人やトラブルメーカーを少し観察してみればわかります。まるで相手のことを見ていません。相手に関心がないのです。
うまくいかない人は、注目されること(ほめられること)を求めます。そして、何もかも失います。賞賛・感嘆は一時的な快楽に過ぎません。見つめ合うことによって得られる「生まれてきてよかった」「生きててよかった」という持続的な満足感は得られません。
次回の東京集中講座は、「愛するということ2・見つめ合うヒト」の解説をします。