人は、自分の能力を超えた動きを真似することはできません。理解することができないからです。当然、評価もできません。
真似することができるようになるには、同程度の能力が必要になります。そっくりに真似することができたとしたら、理解ができるかもしれませんし、評価も可能になります。
ミラー・ニューロン より引用
ミラー・ニューロンの関与する機能として、多くの提案および支持する証拠が提出されている。
例えば、サルを対象とした研究では、ミラー・ニューロンが自分と他者の行為を対応づけることから、他者の行為の意味を理解する機能を持つと提案された。
また、サルを対象とした研究において、同じ行為でも目標の違いでミラー・ニューロンの活動が異なることから、行為の背後にある意図の理解に関与すると提案された。
他者と心理状態を共有しうるポテンシャルから、ミラー・ニューロンは共感を実現すると提案された。これを支持する知見として、ヒト脳損傷研究から、下前頭回の損傷により表情からの情動認識が障害されることが報告されている。
ヒトにおける機能的脳画像研究において、意図的模倣で下前頭回の活動が高まったことから、ミラー・ニューロンは模倣に関与すると提案された。
引用ここまで
ミラーニューロン |
防衛機制のひとつに「投影」があります。自分の嫌いなものを持つ人を嫌い、好ましくないものは抑圧して投影します。
自分がもっている好きな側面を、相手も共通してもっていると感じる場合には、その人を好きになります。逆に、自分のもっている嫌いな側面を、相手も共通してもっていると、その人を嫌いになります。
意識しないうちに、自分のもっている嫌な側面や受け入れたくない側面を、人がもっていると思い込み、その人を嫌うこともあります。とくに自分の中にある感情や欲望や資質が好ましいものでない場合には、それらを無意識に抑圧して投影することがあります。
自分がムキになって相手を否定しているとき(嫌っているとき)、それは相手に投影した自分のもっている嫌いな面(それすら思い込みの可能性があります)を嫌っているに過ぎないのかもしれません。
話を戻して、他者の行為の意味を理解し、行為の背後にある意図を理解することができないと、いろいろとうまくいかなくなりがちです。他者の行為を真似るということはとても大切なことだと思います。