2020年2月26日水曜日

股関節の安定性と可動性とメンタル面の結び付き~大腿骨頭を本来納まるべき位置に戻す。

2月27日(木)の大阪集中講座と29日の神戸集中講座で、股関節の安定性と可動性とメンタル面の結び付きについて解説しようと思います。
股関節 大腿骨頭の動き
股関節は、わりと簡単に亜脱臼しがちです。亜脱臼は不完全脱臼とも呼ばれ、関節自体が、ゆるくなってしまっている状態のことです。
股関節亜脱臼
むやみやたらに関節可動域を広げようとしたときや、強い衝撃を受けたとき、必要な運動量が足りていないとき(保持筋力低下)など、さまざまな要因があります。機能解剖学に基づく身体運動が股関節の機能改善とともに、大腿骨頭を本来納まるべき位置に戻してくれます。大阪・神戸で、そのあたりの解説をしたいと思います。

さて、股関節といえば感情とリンクしていることがよく知られています。当然のことですが、メンタル面とも強く結びついています。シンプルな話ですが、股関節がゆるい人はメンタルが不安定になりますし、股関節が固まっている人はメンタルの融通が効きません。日本の伝統的な所作は、股関節の動きを制御することでメンタル面を安定化し融通無碍な状態をつくり出せる優れた動きとなっています。

歩き方には精神状態が反映されていますので、歩き方による心理分析という分野があったりします。ほとんどの人は無意識に歩いているため、メンタル面の状況が正確に反映されやすいわけです。そしてそれはつまり、股関節をどのように使っているかということそのものなのです。このため、現在の状態がよくない人が自分の思い込みで動かせば、股関節の状況は確実に悪化することになります。

厄介なことに、メンタル面がおかしくなっている人は、エビデンス(根拠)のあるきちんとした方法論を嫌う傾向があります。エビデンスのないお手軽で楽そうな魔法のような方法論を探し求めがちですが、物理法則で動いている世界にそんなものはありません。本来の動きを取り戻すためには、メンタル面を安定させる覚悟が必要なのです。

言うまでもありませんが、股関節の外旋に関わる筋肉は骨盤底筋群につながっていますので、腹部臓器の安定した機能を保つことにも貢献します。さらに言えば、体幹の安定にも関わっています。骨盤底筋群と下部腹筋群はセットで機能しているからです。最初に紹介している図の重要性の高さは、身体操作指導者なら一瞬で理解できるはずです。

濃い二日間になるかと思います(笑)。