腹筋群 |
腹筋群 |
表層から、外腹斜筋・内腹斜筋・腹直筋・腹横筋の順です。
外腹斜筋
■起始
第5~第12肋骨外面
■停止
腹直筋鞘前葉・そけい靭帯・腸骨稜外唇前半
■作用
体幹を屈曲(胸郭の引き下げ)・側屈する・反対側に回旋
内腹斜筋
■起始
胸腰筋膜深葉・腸骨稜中間線・そけい靭帯
■停止
腹直筋鞘・第10~第12肋骨の下縁
■作用
体幹を屈曲(胸郭の引き下げ)・側屈・同側に回旋
※外腹斜筋と内腹斜筋の体幹回旋作用は逆方向
外腹斜筋・内腹斜筋と体幹の回旋方向 |
トリガーポイントは、こんな感じ。
腹斜筋とトリガーポイント |
股関節の機能異常と内腹斜筋の機能低下のお話は、よく知られていますよね。
股関節とそけい部 |
自然に息を吸うときは、横隔膜の弛緩による胸郭の縮小・肺の弾性・拡大した胸郭の復元力が働くので筋収縮の必要はない。
しかし、吐き切る=強制呼気では筋活動が必要。
呼気筋で胸郭を引き下げることで、強制的に息を吐くことができる)
■強制呼気筋(息を吐くときに使う筋肉)
・内肋間筋(横・後部)
・内腹斜筋
・外腹斜筋
・腹直筋
・腹横筋(補助筋)
・肋下筋(補助筋)
・胸横筋(補助筋)
・腰方形筋(補助筋)
・広背筋(補助筋)
■吸気筋(息を吸うときに使う筋肉)
・横隔膜
・外肋間筋
・内肋間筋前部
・胸鎖乳突筋(強制吸気)
・斜角筋群(強制吸気)
・大胸筋(強制吸気)
・小胸筋(強制吸気)
・僧帽筋(強制吸気)
・肩甲挙筋(強制吸気)
・脊柱起立筋群(強制吸気)
・上後鋸筋(強制吸気)
・肋骨挙筋(強制吸気)
カパンジー機能解剖学3(脊椎・体幹・頭部)より、ざっくりとまとめ。
腹筋群(吐く)と横隔膜(吸う)には拮抗作用があるが、共同作用もある。
腹筋群が機能的に働かないと、横隔膜は効果的に作用することができない。
息を吸うとき、横隔膜は下方へ動きつつ元に戻りながら、下位肋骨を挙上させる。
腹筋群が機能していないと、腹腔内臓器が前下方に押し出されてしまう。
そうなると、横隔膜は下位肋骨を挙上させることができない。
お腹を出して息を吸って生きている人が、下位肋骨を動かせなく理由である。
息を吸うときに、腹筋群は横隔膜の共同筋となっている。
息を吐くとき、横隔膜は弛緩して、腹筋群の働きで胸郭底を上げる。
同時に、胸郭の左右径と前後径を減少させる。
腹腔内圧の増加により内臓は上方に押し上げられる。
胸郭の上下系も減少し、肋骨横隔膜陥凹は閉じる。
腹筋群が胸郭の3方向の直径を同時に減少させるのだ。
このとき、腹筋群は横隔膜の拮抗筋となっている。
面白いでしょ?
お腹を出して腕をあげると肩関節が壊れるのも、お腹を出して動くと腰が壊れるのも、呼気と吸気の機能を学ぶと、その理由が理解出ます。
安定した穏やかな呼吸を支えてくれる腹筋群の機能改善を最優先するのも、同じ理由です。
まずは、背臥位(あおむけ)・側臥位(よこむき)・腹臥位(うつぶせ)から始めましょう。
安部塾のIBUKIで、美しく凹んだお腹を身にまといましょう。