2020年10月2日金曜日

適正な枕と呼吸について

 安部塾では、枕を重要視しております。呼吸への影響が大きいためです。枕なし、適正な枕、高すぎる枕について見てみましょう(モデル:South field)。


腰椎と骨盤の中間位・腰椎の平坦化の練習時、体調が悪い人ほど枕の重要性が増します。身体能力が高い人は必要ない場合もありますが、使ったほうが呼吸が深くなります。

私たちが呼吸をするとき、下図のようなベクトル(大きさと向きをもつ量)が生じます。
呼吸のベクトル

適正な枕は、この動きをなめらかにしてくれます。そして、呼吸が楽だということは、下図の動きが自然に生じることを意味します。

呼吸と身体の動き

基本的な考え方として、吸ったまま固まっている人は「吐いた姿勢で吸う練習」を、吐いたまま固まっている人は「吸った姿勢で吐く練習」をすることになります。言葉にすると簡単そうですが、奥が深いので実際に指導を受けることをお奨めいたします。すでに姿勢が崩壊し、呼吸が乱れ、動きの制御ができていない場合、判断のほとんどが真逆になるからです。

呼吸がおかしい人は、「努力もしたくないし責任も取りたくないが、一発逆転で変身し他人を見下したい」と考えるようになるそうです。


①努力することなく、それまでの人生をリセットして、まったく違う本来の素晴らしい自分になれるのではないかという期待をしてしまう。

②「あなたは大丈夫」とか「そのままでいい」と肯定されれば、より自信を取り戻す。

③「他の人は気づいていない」という優越感を与えたり、 自分では平凡な人生だったり特別な才能がないと思っていても、自身の人生や存在に対して意味づけを与える

……というような、結果的に最悪な展開になる考え方をし、行動をしてしまうことになりがちなようです。



 少し観察してみればすぐにわかると思いますが、「努力もしたくないし責任も取りたくないが、一発逆転で変身し他人を見下したい」という人たち、呼吸も姿勢も動きもしちゃがちゃです。「自称~」を繰り返しますが、実情はまったくともなわないという展開となります。



「弱者は自らのミスでガケから落ちそうになった時、助けようと最後まで腕を差し伸べた人を一番、呪う」

施しがなくなったり、援助がなくなると救世主を怨む

自らの救世主を討ち、別の救世主を探す

……恐ろしいことです。


話を戻して、呼吸の改善の基本となる「腰椎と骨盤の中間位」「腰椎の平坦化」に注力すると、考え方も同時に改善する傾向があるようです。加えて、姿勢と動きを改善する中心軸鍛錬をおすすめいたします。明日明後日、下関と大牟田で指導予定です。

10月3日 下関集中講座

10月4日 機能運動学大牟田サークル