筋膜の図 |
筋膜は、身体を覆っている網状の線維です。
体の外側を覆っているのが皮膚。
体の内側の骨・筋肉・内臓などを覆っているのが筋膜。
体の表層(皮下筋膜)から深層(腱、骨膜)までつながっています。
筋膜は、コラーゲン線維と弾性線維が合わさって働いています。
コラーゲン線維と弾性線維は、互いの性質を補い合っています。
コラーゲン線維は強いのですが、ほとんど伸びません。
弾性線維は、収縮性があり伸びます。
収縮力のないコラーゲン線維の癒着によって、筋膜の短縮が起こります。
原因は、身体のねじれ歪みが長時間かかったことによるものです。
身体のねじれ歪みは、物理的・精神的・感情的な原因によって起きます。
筋膜の短縮は、筋膜の可動性を低下させ、関節運動が制限されます。
身体に痛みが生じ、筋緊張が増加し、身体のねじれ歪みを悪化させます。
以下、延々と負の連鎖が続いて、人生詰んでしまいます。
この負の連鎖を断ち切るのが、筋膜の解放です。
筋膜の短縮を解消と、身体・精神・感情の解放は、同時に起きます。
筋膜の短縮は、隣り合ったコラーゲン線維の癒着が引き起こします。
いわゆる交差結合と呼ばれているものです。
伸展が制限された筋膜は、その緊張を体全体に拡大します。
二次障害~三次障害~連鎖障害の痛みが拡大するのです。
短縮した筋膜を伸張して解放するためには、時間が必要です。
90~300秒の安定した持続的伸張を要します。
弾性線維は伸縮性がありますが、コラーゲン線維は伸びにくいからです。
持続的な伸張によって、コラーゲン線維の損傷が改善されます。
ヨガでポーズを90秒以上キープする理由のひとつは、筋膜の解放かもです。
手技療法で90秒以上持続圧を加えるのも。
その他、ありとあらゆるテクニックで90秒以上の時間をかけるのも。
セカセカ動いていると、筋膜の解放どころか、短縮硬化が起きてしまいます。
実技は、安部塾で習ってください(笑)。