2015年1月4日日曜日

脚の筋肉をほぐして、伸縮性能を改善する~コンプレッションストレッチング

「筋肉に軽い圧迫を加え、目的部位に弛緩状態をつくってストレッチする」

それが、コンプレッションストレッチングです。


よく勘違いされますが、マッサージではありません。


癒着・短縮硬化した筋肉に、垂直に圧をかけていきます。

ソフトな安定持続圧でタツチすることで解放(リリース)され、筋肉が緩んできます。

徐々に圧を増して、表層から深層へと、段階的に緩めていきます。

ハードで鋭い圧をかけると痛みを感じやすくなります。


安定持続圧で少しずつ圧を増していくことで、痛みが少なくなります。

毛細血管やリンパ管に、損傷を与えずに済みます。

筋肉が硬いからといって、力づくで無理をしても筋拘縮は解放されません。

神経レベルで反発が起きるので、よけいに拘縮を増すだけです。


なるべく苦痛を伴わない強さで、時間をかけてゆっくりと伸ばしひろげます。

癒着・硬直していた筋肉が解放されて、伸縮性が改善します。


今回は、『筋肉でショートポールを圧迫しながら転がす』というやり方を教えました。


コンプレッションストレッチング ハムストリングス(もも裏)

コンプレッションストレッチング ふくらはぎ

コンプレッションストレッチング ハムストリングス(もも裏) 両足


筋膜は、伸縮性に富む線維性結合組織でできています。

性質上、安定持続圧を加えると、ゲル(粘性)からゾル(液体)に変化します。

それが、筋肉がほぐれるということです。

萎縮していた筋肉や関節の柔軟性が回復する理由です。


ゲル

高い粘性を持ち流動性を失い、系全体としては固体状になったもの。

ゾル

分散系の一種で、液体を分散媒とするコロイド。

コロイド

一方が微小な液滴あるいは微粒子を形成し(分散相)、他方に分散した2組の相から構成された物質状態である。膠質(こうしつ)と呼ぶこともある。



筋肉がほぐれると、姿勢への負担が軽くなり、呼吸が楽になります。

リラックス効果とともに、血液・リンパ液の循環も促されます。


終了後の、参加者のみなさんの楽しそうな笑顔が印象的でした。


筋膜のお話の続きは、またの機会に書きたいと思います。