2014年6月15日日曜日

なあに、かえって免疫がつく。毒も喰らう。

毒も喰らう 栄養も喰らう

娘が小学生のとき、とある合宿所でレンタルふとんを借りて「お泊り会」をしたことがあります。

そのとき、喘息の子をもつ母親から猛烈なクレームを受けました。

心の中で、「潔癖すぎると、お子さんがさらに苦しむことになるんだけど・・・・・・」と思いました。

しかし、僕の衛生管理がなっていないという批判を受け入れました。


その後、その子が、アレルギー性鼻炎とアトピー性皮膚炎も併発したと聞きました。

やはり・・・・・・と思いました。


キャンプをしたときには、こんなお子さんがいました。

『野外で調理されたものなんて、不衛生だから食べたくない!!』

「免疫システムが狂ってしまうんだけど・・・・・・」と思いました。

しかし、やはり、その子の意見を受け入れました。


その子も、アレルギー症状で苦しむことになったそうです。


無菌状態に近くなると、免疫機能が異常に高まることがあります。

アレルギーは自己免疫異常なわけですから、少し考えればわかることだったと思います。



僕のアドバイスを理解できた人のアレルギー症状が抑えられることはよくあります。

まったく出なくなっている人もいます。


今朝、ネットでこんな記事を見つけました。


「なあに、かえって免疫力がつく」は本当だった?適度に不衛生な環境の方が免疫機能が高まることが実証される(米研究)より

「なあに、かえって免疫力がつく」とは、擁護するには無理な状況の中、それを理不尽なまでにポジディブかつ肯定的にとらえる言葉として使用されているが、実際に、ある程度細菌に接触していたほうが、病気になりにくいという説は昔から存在していた。

 ただその仕組みについては解明されておらず、「俗説」的な位置づけだったのだが、ハーバード大学医学部微生物学者、デニス・カスパー氏らがマウスを使った研究で、細菌への接触と免疫系の役割についてのメカニズムを特定できたという 。

実験では、無菌状態のマウスとそうでないマウスを用い、喘息および潰瘍性大腸炎 (共通する炎症性腸疾患) の進行を観察した。

 無菌状態のマウスでは、体内の免疫細胞の一つ iNKT (invariant natural killer T ) 細胞が多かった。iNKT 細胞は体から外敵を守る重要な免疫機能でもあるが、過剰に存在すると喘息および潰瘍性大腸炎を引き起こす要因ともなる。これに対し、通常状態のマウスは iNKT 細胞が少なめであった。このことから幼少期に細菌に接触する機会が増えると体内の iNKT 細胞が減少し、喘息や潰瘍性大腸炎などになりにくくなるということがわかったという。

この研究結果は、先進国で見られる過剰なまでの消毒対策や、抗生物質や抗菌剤の多用は子供の細菌への接触を減らしてしまい、正常な細胞にまで過剰に反応する「自己免疫疾患」に陥りやすいとことを意味している。

 そして、これまで俗説でしかなかった汚い場所で暮らすとアレルギーに強くなるなどといった「衛生仮説」をサポートする結果となった。

ということで、子どもの頃から自然に触れたり3秒ルールを適応したりと、ある程度の不衛生な状態に接しておくことがアレルギーなどの病気になりにくくなるということが実証された形となるわけだね。ある程度がどの程度なのかが難しいところではあるわけだけど。

日本では衛生面では先進国の中でもかなり上位に位置づけられていて、海外旅行で腹を壊すのは日本人が多いという話も聞く。アメリカなんかだと、子どもたちが土足でカーペットに座り、テレビ見ながらクッキーなんか食べて、それを落としても平気で口に入れたりしてるのを目の当たりに見てギョっとしたりするんだけど、それくらいなら平気なのかな?いずれにせよ子どものうちからだから、大人になっていまさら汚い環境に身を置いても手遅れかもしれないね。

ソース:Microbial Exposure During Early Life Has Persistent Effects on Natural Killer T Cell Function


乳幼児のうちに様々なバクテリアやアレルゲンに晒されることでアレルギー発症のリスクが抑えらえるという研究結果が報告される(米研究)

乳幼児の内からある程度のバクテリア(細菌)にさらされていた方が抵抗力がつくという説は「衛生仮説(Hygiene Hypothesis)」と呼ばれ、よく言われてきたが、米メリーランド州ボルチモアにある、ジョン・ホプキンス児童センターが、新たにこの説を裏付ける研究結果をアレルギー臨床免疫学ジャーナルに発表した。

 ホコリやチリ、ダニ、猫のフケやゴキブリの糞などの複数のアレルゲンやバクテリアにさらされていた方が、喘息やアレルギーになりずらくなるという。その効果は生後1歳未満の方が顕著に表れるそうだ。

米国では乳幼児のおよそ11人に1人は喘息に苦しんでいると言われている。

 研究者たちは、ボルチモア、ボストン、ニューヨーク、セントルイスの4都市において、喘息が発症するリスクの高い子供467人を対象に、生まれた時から3歳になるまで、定期的に牛乳や卵、ピーナッツ、ゴキブリ、チリダニ、犬、猫、ネズミのアレルギー検査などを行った。更に104世帯からチリを採取し、チリに含まれるバクテリアを分析した。

その結果、1歳になる前から、より多くのバクテリアやアレルゲンに晒された子供のほうが、3歳になった時に喘息になるリスクが低くなることが分かったそうだ。

 この研究結果は、「衛生仮説(Hygiene Hypothesis)」の信憑性を裏付けたこととなる。衛生仮説とは、ウイルスやバクテリア等の感染因子にさらされない環境で育った子供は、免疫システムの自然な発達が抑制されるため、アレルギー疾患を引き起こしやすくなるというものである。この免疫システムは、生まれる前に胎児が持っており、母親が赤ちゃんに抗体を与える際に必要となる。

研究を率いたロバート・ウッド氏は、「子供の免疫システムは生まれてすぐにアレルゲンやバクテリアに反応を見せる。効果が見られるのは、子供が1歳になる前からこういった環境にさらされている場合である。」と話す。

 更に、猫、ダニ・ゴキブリの3つのアレルゲンと特定のバクテリアが混ざり合った状態の環境にさらされた時が一番アレルギー発生のリスクが抑えられることもわかった。だが、なぜこの組み合わせなのかはわかっていないという。

研究者たちは現在、7歳になる子供たちの調査を進めている。1年以内にはこの子供たちの喘息やアレルギーになるリスクがわかるだろう。

 ここでアレルゲンとバクテリアの組み合わせが喘息のリスクを軽減しているという事が確認できれば、更に喘息のリスクを下げるための環境要因の研究が進むことになる。

via:thedailybeast・原文翻訳:Aki

引用ココマデ


引用元のコメント欄が面白いです。


上の画像の勇次郎さんのセリフが好きです。

僕の意見もまったく同じです。

健全な物だけをとることが健全であるわけではないと思います。

不健全な物をも消化できることこそが真の健全には必要なのではないかと。


そういえば、ハタヨガの孔雀のポーズの解説が面白いんですよね。


「孔雀が毒の影響を受けずに蛇を飲み込むように、孔雀のポーズは体内に残っている毒性のものを消化しきる力を与える。

孔雀のポーズは、食物を消化するための腹部に宿るアグニ(火)

そのため、孔雀のポーズに精通した達人は、何でも消化することができる。

致命的なものでさえも」


達人になって、何でも消化したいものです。


菩提山真言宗 菩提山龍華寿院 正暦寺(奈良)の孔雀明王