股関節は基本的に、①屈曲②伸展③外転④内転⑤内旋⑥外旋の六つの運動が可能。
身体の中心に位置する股関節では、以下の三つの異なる運動戦略をもって大腿骨と骨盤の運動が行われる。
1)骨盤に対する大腿骨の運動
相対的に固定された骨盤に対して大腿骨が回転する。解放運動連鎖。
2)腰椎と骨盤が同じ方向へ動く腰椎骨盤リズム
腰椎と骨盤が同じ方向に回転して股関節が屈曲する運動。この股関節の閉鎖運動連鎖は、固定された大腿骨のうえで体幹の可動域を有効に使いたいときに用いられる。例えば、体を曲げてつま先を触れたり、地面から物を拾い上げたりする際の運動である。体幹を大きく移動させるために、腰椎と骨盤は同じ方向に屈曲している。
同じ方向への腰椎と骨盤の運動 |
3)腰椎と骨盤が反対方向へ動く腰椎骨盤リズム
体幹は動かさずに直立させたままで骨盤を回転させると、固定された大腿骨のうえで骨盤が前傾する。この骨盤の回転は閉鎖運動連鎖により、体幹が直立したままで骨盤が回転する。体幹が動かないまま直立であるから、腰椎は骨盤とは反対方向へ回転(骨盤前傾の場合は腰椎は前弯する)しなければならない。
反対方向への腰椎と骨盤の運動 |
このあとの六つの運動については、2月21日(木)の大阪集中講座で解説します。
先行で、安部塾オンラインサロンで解説予定です。