赤ちゃんが、目の前にあるものに触ろうとする「リーチング(reaching)」。手のひらを使って触り、握って持つようになっていく重要な発達のステップです。「目と手の協応」といい、目で見た物体の形状や距離感などの視覚情報と、手で触ったときの触覚情報とを、脳の中で統合しています。また、口の中に入れてみたり、なめたりして、舌や唇を使って情報を統合していきます。
自動車教習所で、「車は見た方向に進むから、よそ見運転をしないように!」と教わったことがあると思います。車でやると危ないので、広場を歩きながら実験してみると、自然と見た方向に曲がってしまうのが確認できると思います。
①視線を向ける。
②顔が視線に追従して、視線を向けた方向に向く(鼻がその方向を向く)。
③上半身が追従し、さらに下半身も追従する。
車の場合は、視線が向いた方向に車が向かうようにハンドルをきってしまうというわけです。
そして、このときに向いているのは、視線というよりは意識です。
同じ間違いを何度も繰り返すのは、意識がそこに向いているからです。そうなりたくないという意識を向けているため、吸い込まれるように間違いを繰り返す状況に飛び込んでいくことになります。
他者のことばかり見て、批判や批評を繰り返していると、自分自身のことがおろそかになってしまうだけでなく、「お前もな」案件となるのです。他者の問題に口出ししてばかりの人は、自分自身の問題を棚上げしたいだけなのが本音です。
到達したい目標を意識していれば、目標に到達できるか、できなくてもその方向に進んでいくことができます。
望まない形で人生が進んでしまう人は、自分が何に意識を向けているのかをあらためてみると、ブレイクスルーにつながるかもしれません。
進みたい方向、そうなりたい未来に意識を向け続けていると、そちらに進みます。
嫌いな人やモノばかりに意識を向けて、そのことばかり言語化して言葉にしていると、嫌いな人やモノばかり吸い寄せるようになります。