2020年10月8日木曜日

首と肩を楽にする胸の解放~手指と腕を伸ばして上体をひろげる

 首に力を入れ、肩をこわばらせ、手首とひじを固めてしまう……緊張して身を縮め、無理をしてすぐに結果を出そうとする人が陥りがちな過緊張状態です。呼吸が浅くなっていたり、止まっていたりします。

手指の形を見ると、すぐに判別できます。

手指の形と緊張状態(③は過伸展)

首と肩が楽な人の指の形は、美しくそろって真っ直ぐに伸びているはずです。胸が詰まっている人の指は曲がっていますし、背中が詰まっている人の指は反りかえっていると思います。

上体をひろげるためには、指先まで伸ばす必要があります。手首を解放し、首の力をゆるめ、肩ひじに力をいれてはいけません。

呼吸の力で手首と胸を解放する

この身体操作技法は、どのクラスでも好評です。それだけ、身を縮めて生きているのだろうと思います。詳しいやり方は、参加時に解説しております。最初の姿勢づくり(セッティング)がそれなりに難しいので、楊枝で重箱の隅をほじくるような指導をしております。身体を狭くする緊張を解きほぐすことで上体がひろがり、心が開放的になります。チェストオープニングはハートオープニングなのです。

胸や背中が詰まると、「楽して結果を出そう」「すぐに結果を出そう」とするようになります。近視眼的になり、大局を見通せず、目先のことだけにとらわれるようになっていきます。達観して全体の情勢を広い視野に立って見渡すことや、俯瞰して高いところから見渡すことができません。「ゴロゴロしながら結果を出す」という行動傾向となるため、ますます近視眼的になってしまいます。身体が狭くなることで自由な動作が制限され、了見も狭くなります。

本日より、「息吹」の教本の制作にはいります。中心軸鍛錬コアプログラムよりさらに地味でかつ強力に身体を引き締めて解放する呼吸となる予定です。昨年度まで「IBUKI」と表記しておりましたが、令和になったのに合わせて本来の表記である「息吹」とします。(「伊吹(人」+音符「尹」。「尹」は、手で神杖を持った様を表わす象形文字。伊は神の意志を伝える聖職者。治める人の意を表す)」でもいいかなと思いましたが、現代に合わせることにしました。原稿ができたら、有料オンライン講座にアップいたします。