「思い込み」と考えた方がわかりやすいかもしれません。生存本能によって自らの行動を制限することによって親から愛を得ようとします。幼少時につくられた思い込みは、大人になってからもなかなか消えないとされています。親や周りの人間とのコミュニケーションを通じて描いた「自分はこう生きるのだ」という筋書きを基にして、人生のあらゆる場面で決断をくだしながら生きてきたということになります。
エリック・バーン先生は「人生早期に親の影響の下に発達し、現在も進行中のプログラムを言い、個人の人生の最も重要な局面で、どう行動すべきか指図するものである」と、人生脚本を定義しています。
ある出来事に対して、人それぞれ取る行動は違います。例えば、自分を軽視する行動とる人は、自分を軽視する脚本を基にしていると考えられます。
どうすればいいのでしょうか?
「現在の自分なら解決できる」と考えて、幼少期の決断を書き直すという選択があります。メッセージを受け取って脚本を書いたのは自分自身です。であるならば、自分自身で脚本を書き変えることができるはずです。幼少時にはどうすることもできなかったわけですが、成長した現在の自分が同じ状況にあれば余裕で対処できるはずです。それを基に決断をくだしていけば、人生脚本は描きかわっていきます。
問題行動をとってしまう人が総じて幼く見える理由は、幼少時の人生脚本を基に決断をくだして生きているからだと思います。幼少時からの自分語りを繰り返している人や同じ失敗を繰り返している人は、人生脚本を描き直してみると、道が拓けるかもしれません。