頭を後ろに引いて直立させる機能がある大切な筋肉です。
参加者復習用画像です。
後頭下筋群のトリガーポイントと関連痛 |
後頭下筋群 プロメテウス解剖学より |
■大後頭直筋
軸椎(第2頸椎)の棘突起から起始し、後頭骨の下項線中央3分の1の領域に停止。
■小後頭直筋
環椎(第1頸椎)の後結節から起始し、後頭骨の下項線内側3分の1の領域に停止。
■上頭斜筋
環椎の横突起から起始し、後頭骨の下項線中央3分の1の領域に停止。
■下頭斜筋
軸椎の棘突起から起始し、第1頸椎の横突起に停止。
それぞれ左右に2つずつ存在しています。
両側が収縮すると頭部が後屈します。
片側のみが収縮することで頭部が回旋します。
後頭下筋群が固まると、体感的には、「あごが引きづらい感じ」になります。
「うなずく」ことが難しくなるので、素直さが失われます(フィードバック効果)。
頭も重く(痛く)なります。
ここから、慢性痛の負の連鎖が始まります。
うなずくことができないのは、仰向けに寝てみるとよくわかります。
うなずけないということは、他者の話をじっくり聴くことができないということです。
うなずくは「肯く」であり、肯定・同意・承諾などの気持ちを表して首をたてに振ることです。
肯けないことで、否定・反意(不同意)・拒否(拒絶)に陥りやすくなります。
動作が思考に及ぼすフィードバック効果です。
×印を矢印の方向にごにょごにょすると、姿勢がパリッとなります。
過緊張状態だった後頭下筋群がゆるむことで、頭が上に、おでこが前に向かうからです。
後頭下筋群をごにょごにょ |
僧帽筋→胸鎖乳突筋→斜角筋→後頭下筋群→肩甲挙筋→回旋筋腱板の順でごにょごにょ。
素直で明るい愛し愛されキャラとなります♡
加えて眼球のお話
後頭下筋群が衝動性眼球運動に及ぼす影響についてより
【結果】
(眼球の動かし易さと眼球運動幅)左右へ眼球運動を行なってもらい比較した結果、9例中7例、眼球運動幅が大きい側と反対方向に眼球の動かしやすさを訴えた.
(後頭下筋群の筋収縮の左右差と眼球運動幅)9例中7例が、左右の眼球運動で眼球運動幅が大きかった目の側と反対側後頭下筋群の筋緊張が高かった.
(アプローチ前後の眼球運動幅)アプローチ後、被検者9例中8例が眼球運動幅が増大した.殆どの被検者において動かし易さが変化したと訴えた.
【考察】
スポーツでは動体視力が必要となる.その中で衝動性眼球運動に焦点を当てた.当初、眼球運動幅が大きい側の目の方向に動かし易いと考えていたが、反対の結果となった.これは眼球を動かしにくい側の眼球運動を動かし易い側で代償しているのではないかと考える.そして後頭下筋群の筋収縮の差も、努力性筋収縮を引き起こしていたのではないかと考える.また、坐位姿勢を変化させ、頭頚部の筋緊張を変化させた事で眼球運動幅の増大が起こった理由として、衝動性眼球運動及び頚部運動の両方を駆動するものが運動前野にある事、運動前野の腹側部位が刺激を受けると、衝動性眼球運動を活性化する事から、後頭下筋群の筋緊張の調整をする事で眼球運動が活性化し、眼球運動幅も増大したものと考える.
【まとめ】
衝動性眼球運動と後頭下筋群の筋緊張には関連があると考えられる.
引用ここまで
眼球運動と後頭下筋群は鉄板ネタですね。
後頭下筋群をほぐして、しあわせになりましょう。