2019年6月25日火曜日

股関節の筋群/股関節の機能~基礎の基礎をカパンジー先生の本で学ぶ

1,屈曲ー伸展

ー屈筋群
・腸腰筋は、股関節屈曲の主な動力筋。同時に外旋筋でもある。腰椎に付着し、腰椎前弯をコントロールする。
・縫工筋は、股関節屈曲作用以外に、外転ー外旋の作用もあり、膝に対しては屈曲ー内旋作用がある。
・大腿直筋は、大腿四頭筋の最も前方にある筋頭。強力な股関節屈筋であるが、膝がより屈曲しているほど有効。
・恥骨筋
・長内転筋
・薄筋
・小臀筋と中臀筋の前方繊維束

ー伸筋群
・大臀筋は、人体で最もかさがあり、最も強力な筋。中臀筋と小殿筋の後方繊維束によって補助されている。また、外旋筋でもある。大臀筋は、正常歩行にはほとんど関与していない。走行、坂や階段の登りにおいて作用する。
・ハムストリングス(大腿二頭筋、半腱様筋、半膜様筋)は股関節がより屈曲位にあるほど有効
・大内転筋

2,外転ー内転

ー外転筋群
・中臀筋は、外転の主動筋。次の筋によって外転を補助されている。
・小殿筋は、中臀筋の1/3の筋力。
・大腿筋膜張筋は、中臀筋の1/2の筋力。
・大臀筋は、最も近位の繊維のみ外転作用がある。
・梨状筋は、きわめて補助的な外転筋。

ー内転筋群
・大内転筋は、最も強力。自身に対して巻きついている。坐骨~恥骨枝の最も内側から起こった繊維が、大腿骨粗線の最も高位に付着し、外側からの繊維が逆に下位に付着しているからである。このことによって、収容される凹みの中に溝を形成している。
・内転筋の第3繊維束は、紡錘形の筋体をなし、前者とは区別できる。
・薄筋
・半膜様筋
・半腱様筋
・大臀筋の下方部分
・大腿方形筋(補助)
・恥骨筋(補助)
・内閉鎖筋(補助)
・外閉鎖筋(補助)

3,外旋ー内旋

ー外旋筋群
・梨状筋は、大腿骨切痕を通り骨盤から出ている。
・内閉鎖筋は、坐骨棘の下で骨盤から出ている。
・外閉鎖筋
・大腿方形筋
・恥骨筋
・中臀筋の最も下方の繊維束
・大臀筋
※いくつかの内転筋は外旋筋でもある。

ー内旋筋群
・大腿筋膜張筋は、内旋要素を有している。
・小殿筋は、ほとんどすべてが内旋筋である。
・中臀筋の前方繊維束のみが内旋筋である。


股関節の機能

骨頭は、ふたつの完全に嵌合した球形の共通の中心のまわりで回転しながら、臼蓋の中を滑る。これは、遊びのまったくない、球形の関節である。

ー可動域
・屈曲ー伸展:屈曲145°,伸展30°
・外転ー内転:外転45°,内転20~30°(屈曲あるいは伸展を伴う)
・外旋ー内旋:外旋60°,内旋30~40°

カパンジー生体力学の世界 142~145Pより>


安部塾では、カパンジー機能解剖学を教科書として採用している。

プロメテウス解剖学アトラス 解剖学総論/運動器系 第3版 と合わせ、解説をしている。

私は、ずっと独学でやってきた。

迷わずにやってこれたのは、カパンジー先生の本のお陰だと思っている。


「豊かさとは、満足することを知ることであり、努力を継続できること」

老子が説く『道』と、機能解剖学は相性が良いように思う。

老子道徳経と、屈曲ー伸展・外転ー内転・外旋ー内旋の解説を読み比べる度にそう感じる。

もちろん、易経の陰陽論と機能解剖学もそうだ。


3D太極図なんか、股関節の学びを深めた人には垂涎だと思う。

3D太極健身球

てか、こうなるよね。

二十四式太極拳パンダTシャツ

話を戻して、股関節は身体の使い方を学ぶときに、はじめに学ぶといい部位だと思う。

基本的な用語を、混乱なく覚えれるし、ベクトルの考え方も身につくと思う。


今日の塾生講座と、明日のレイゾーナの講座で、股関節の解説をする。

お楽しみに。