2022年5月31日火曜日

動作の不器用さと体幹。人生がうまくいかない原因のひとつは、協調運動障害だと存じます。

 ■体幹・躯幹(たいかん)

体の主要部分(体肢を除いた部分)。胴体のこと。また、その部分にある筋肉。コア。体幹はさらに頭部、頸部、胸部、腹部、骨盤部、尾部に区分される。ヒトは他の霊長類と比較して下肢に対する体幹の割合が小さい。

■コア・マッスル(core muscles)

体幹の筋肉。特に、背骨や骨盤の周囲にあるインナーマッスル(深層筋)のこと。

■インナー・マッスル(inner muscle)

身体の深部にある比較的小さな筋肉。関節を保護し安定させる役割を担う。大腰筋・腸骨筋など。深層筋。

 まずは、発達性協調運動障害についての簡単な解説。

発達性協調運動障害(DCD)

 2つ以上の動きを同時に行うことを「協調運動」と言う。発達性協調運動障害とは、2つ以上の動きを同時に行うことが困難になる障害。異なる動きを同時に行うことが難しい状態。

①筋肉の制御に対する障害(筋肉をうまく動かせない)

②神経発達過程の障害(視覚的な運動機能障害)

③運動技能の欠如(日常生活内の動きが困難)

 発達性協調運動障害の子供は年齢や知能に比べ、運動能力が著しく低かったり、日常生活の簡単な動作にも不器用さが見られる。同年齢の子供たちが難なくできることができないため、自尊心が低く、劣等感を抱いていることも多い。

☆おもな症状

①寝返りやハイハイなどの習得が遅い

②一つひとつの動作に時間がかかる

③球技などの複雑な動きができない

④何もないところで転ぶ

⑤転んだときに手をつけない

⑥歩いているときに物にぶつかりやすい

⑦ボタンを留める、靴紐を結ぶなどの日常動作が困難

⑧ラジオ体操やダンスなどで手足がついていかない

⑨文房具や箸、スプーンなどをうまく使えない

⑩姿勢を保つことが苦手で、姿勢が悪いことが多い

⑪物を掴むときの力が弱すぎる、強すぎる

⑫バランス感覚が悪く、椅子から落ちてしまう

おすすめ記事 → 極端に不器用な子どもは発達障害の可能性も!? 発達性協調運動障害とは

 

 動作が不器用な人は、自分がうまく動けていないことに気がついていないことがよくあります。「膝を伸ばしてください」→伸びてない、「ひじを伸ばしてください」、伸びてない、「脊柱を伸ばしてください」→伸びてない、「首を伸ばしてください」→伸びてない……本人は伸ばしているつもりなのですが、周囲から見れば全然伸びていないというような感じです。

 脳の機能的な問題によって、感じ方や感覚にもばらつきが生じ、自分の体がどう動くのかということや、体が動く範囲や体がどう動いているかを俯瞰してみることなどのボディーイメージに苦手が生じがちです。

 自分ができていない状態を視覚的に見えるような形にしてあげると、自分の動きが他者と違うということが理解しやすくなります。運動機能を高めていくためには、自分の苦手なところを自覚することから始める必要があります。その上で、できるようにサポートしていきます(身体操作の世界でいうアジャストを入れていきます)。サポートを受け続けるているうちに、「できている感覚」が理解できるようになってます。効果を出すためには、継続的に練習を続ける必要があります。間が空きすぎると感覚を忘れてしまうためです。

 動作が不器用な人は、この本が役に立つかもしれません。

発達障害のある高校生・大学生のための上手な体・手指の使い方

 7月以降の各地のワークショップで、身体の使い方についての解説をしたします。