2015年10月23日金曜日

腕を後ろにもっていくコツ~肩甲骨の下方回旋/腕が上にあがらないのは肩甲骨が下方回旋したまま固まっているからかも。

今月の安部塾マンスリーは『肩甲骨の下方回旋』。

肩甲骨の下方回旋

肩甲骨の上角~内側縁を首の方へ近づけながら、肩峰を下げる動きです。

こんなときに使います。

肩関節(肩甲上腕関節)伸展

■塾生向けの基礎知識

【肩甲挙筋】
肩甲骨上角に付着。短縮すると肩峰部は挙上せず、上角部だけが挙上。
僧帽筋と、回旋動作で拮抗筋・内転動作では共同筋。

【菱形筋】
僧帽筋と、回旋動作で拮抗筋・内転動作では共同筋。
僧帽筋よりも優位なため、肩甲骨上方回旋を妨げることがある。
※腕を上にあげるのがうまくいかなくなる。

【小胸筋】
烏口突起を前方/尾側に傾ける=肩甲骨前方傾斜。
短縮すると下角が内側に回旋し、肩甲骨の上方回旋を妨げる。

【解説】

肩甲骨が下方回旋したまま固まると、上腕骨との運動連鎖がうまくいきません。
肩峰と上腕骨の間で回旋筋腱板(ローテーターカフ)・滑液包・上腕二頭筋長頭腱の挟み込み……
いわゆる『インピジメント』が起きます。
肩関節の外転・屈曲時に、三角筋付着部~肩峰が痛みます。
プールスティックワークで肩甲挙筋・菱形筋・小胸筋をゆるめると、いきなり腕があがる理由です。



昨日、衝撃の事実が!

「えっ? 肩関節の伸展って、外ねじり(外旋)じゃないんですか?」

なんと、参加者全員が外旋でやっておりました。

内ねじり(内旋)です(笑)。


まだまだ、『知らずに、真逆の意識でやっていること』って、いっぱいあるんだろうなと思いました。