2022年8月13日土曜日

姿勢改善により呼吸筋の機能を高めることで、首や肩のコリやハリが消える理由について。

 肺は、自分の力でふくらんだりしぼんだりすることはできません。肺は、肋骨の籠である胸郭に囲まれおり、胸郭がひろがることで外気が入り、胸郭が狭くなることで内気が出ていきます。胸郭をひろげたり狭めたりしているのは、胸郭まわりの筋肉群です。呼吸するために胸郭を動かす筋肉を「呼吸筋」と呼びます。よく知られているのは横隔膜ですが、他にも首、胸、背中、お腹などに複数あります。

 呼吸筋の能力と柔軟性を高めていくと、胸郭がやわらかくなって可動域がひろがります。外気をしっかり吸えて、内気をしっかり吐けるようになります。呼吸筋には、吸息(息を吸う)筋と呼息(息を吐く)筋の2種類があります。

 構造的に、胸より上のほうに集中してついているのが吸息筋、お腹のほうに集中してついているのが呼息筋となります。このため、吸う=↑、吐く=↓のイメージとなります。

 猫背になると胸郭をひろげるのが難しくなります。肩甲骨を脊柱の中心に引きつける菱形筋が機能しておらず、肩甲骨が適切な位置に納まっていない状態になってしまうためです。胸郭が楽にひろがるためには、肩甲骨と肋骨をつないでいる前鋸筋を適切に作用させなくてはなりません。そのためにまず、菱形筋を機能させなくてはいけません。菱形筋が機能低下していると、肩甲骨が外転・前方突出してしまい、猫背になってしまいます。

 下を向いてスマートフォンをいじったり、間違ったセッティングでパソコン作業をしたりといったことを続けていると姿勢が崩壊してしまいます。デスクワーカーの多くが、姿勢崩壊状態にあります。この姿勢の組み合わせには、頭部前方位(前方頭位)+巻き肩の組み合わせという特徴があります。フォワードヘッド&ラウンドショルダーと呼ばれています。

上位交差症候群からの頭部前方位+巻き肩

 小胸筋の作用は、肋骨を引き上げ呼吸を補助するというものです。小胸筋が短縮して硬化してしまうと、胸の前側に肩甲骨が引っ張られ、肩が前のほうへ巻き込みやすくなります。

 重い頭を支えるために首の後ろの筋肉が引っ張られます。常に緊張した状態に陥るため、頭の重み、首のハリ、肩コリを誘発します。

 真横から見たとき、首と肩がアンバランスになっている状態が上位交差症候群です。正しい姿勢では、肩の端にある骨の先端(肩峰)と外耳(耳の穴)は地面に対して垂直に位置しています。外耳が肩峰より前に行っている人を観察してみると、猫背であることがわかると思います。。

 緊張状態に陥ることで胸郭の動きが制限され、呼吸が浅く、はやくなります。呼吸の回数が増えてしまうことになります。体内に取りこめる空気の量は、1回の呼吸で吸う息の量(換気量)×1分間の呼吸回数による「分時換気量」で算出されます。呼吸の深さや回数には個人差があり、深くゆっくりした呼吸で空気を取りこむ人もいれば、浅い呼吸をたくさんすることで空気を取りこむ人もいます。

 リラックスできていて筋肉がやわらかい人は、深くゆっくりとした呼吸回数が少なくなります。緊張レベルが高くて筋肉が硬い人は、呼吸が浅く、速くなり、呼吸回数が多くなります。

 姿勢の悪さなどから胸郭の動きが制限されて呼吸が浅くなってしまい、呼吸数を増やさざるを得ない状況に加え、緊張レベルが高くてリラックスできないことで呼吸システムがおかしくなり、フィジカル的にもメンタル的にも壊れていくことになります。

 これらの問題を解消するためには、吸う筋肉を意識しながらの首と肩の呼吸筋エクササイズと吐く筋肉を意識しながらの胸とお腹と背中のエクササイズが有効です。正しいフォームで日々続けていくことで姿勢が改善され、自然と深くゆっくりしたリズムでの呼吸ができるようになります。姿勢と呼吸が調ってくると、感情面の安定が得られます。フィジカル面でもメンタル面でも安定し、リフレッシュできます。

8月の各地のワークショップで、深く正しい呼吸について解説いたします。

☆新宮校ワークショップ(お盆)

8月14日(日)→ 詳細


☆東京ワークショップ

8月19・20・21日(金・土・日)→ 詳細


☆大阪ワークショップ

8月25日(木)→ 詳細


☆名古屋ワークショップ

8月26日(金)→ 詳細


☆神戸ワークショップ

8月27日(土)→ 詳細


☆下関ワークショップ

8月28日(日)→ 詳細