2020年12月20日日曜日

仙骨の動きと骨盤の動きなど

 仙骨のうなずき・のけぞり運動のとき、骨盤の腸骨は相対的に逆方向に動きます。

仙骨と腸骨の動き

仙腸関節は、ふたつの部位に分類できます。
①ブーツ(長靴)部:仙腸関節前方のブーツ形状の部位。呼吸する時に作動。
②ウエイトベアリング(仙腸関節体重軸受け)部:仙腸関節後方部位。体重を支持。
で、こんな感じで動きます。

仙骨のうなずき・のけ反り運動

カパンジー先生の古典的な解説では、仙骨がうなずくとこうなります。
仙骨うなずき運動時の坐骨と腸骨の動き

仙骨がのけぞったときは、この動きと逆に坐骨と腸骨が動きます。
仙骨のうなずきとのけぞり

息を吐くとき、仙骨はうなずき、靭帯性支持が強くなります。腰(コア:中心)と連動して軸ができ、筋の伝達性能があがります。
息を吸うとき、仙骨はのけぞり、筋性支持が強くなります。

■仙骨うなずく→腸骨前方閉鎖→仙腸関節しまる→腰椎前彎増強
■仙骨のけぞる→腸骨後方閉鎖→仙腸関節ゆるむ→腰椎前彎現象

そして、歩行時の骨盤の動きはこうなります。
歩行時の骨盤の動き

歩行のエネルギーは胸郭の肋軟骨・外肋間筋・内肋間筋に蓄積され、放出されます。息を吸うときに起きる肋軟骨のねじれがエネルギーを蓄積し、息を吐くときに元に戻るときにエネルギーを放出するように、歩行するときも逆方向のねじれが交互に生じて、蓄積と放出を繰り返します。仙腸関節のリズムと胸郭のリズムが合うと、楽に歩けます。

また、例えば、体幹を左に回旋すると、左仙腸関節がうなずき、仙骨が右に回旋します。仙骨は体幹の動きに合わせて回旋するのです。つまり、左右の仙腸関節に性能差があると、体幹が回旋しにくい側が生じる可能性がでてくるわけです。実際には胸郭の動きの左右差と絡んで複雑になります。

そして、仙骨がうなずくとき、締まった骨盤底筋群が尾骨を前方に引く動きをします。これにより過剰な腰椎の前彎が抑えられます。

骨盤底筋群は単独では働きません。骨盤底筋群を収縮させると腹部筋も収縮します。腹部筋の収縮により、骨盤底筋群も活性化します。腰椎を安定化させることができるということです。脚や腕の動きに先行して骨盤底筋群が働き、体幹の動的安定化の役割を果たします。呼吸の練習で動きが改善する理由です。