頭の位置を決めているのは後頭下筋群のGPS機能的な(笑)。
後頭下筋群は筋紡錘密度が高い筋肉です。
視覚や前庭覚と統合する固有受容器です。
中枢神経系との感覚運動制御に関与します。
後頭下筋群と脊柱起立筋 |
下頭斜筋の筋紡錘の数は、手の虫様筋にある筋紡錘の数を一桁多く凌駕しています。
繊細な動きに対しての感受性が高く、眼球運動・頭部位置調整に反射的に関与します。
詳細は、アナトミートレインの「3*スーパーフィシャル・バック・ライン(SBL)」の章に書いてあります。
私たちの身体は、「よく視る」ことで動きます。
視ない人・視えていない人の動きは壊れています。
恐怖反応(不安や恐れ)で頸(くび)を固めている人の動きは壊れているのです。
壊れた動きは感じ方・考え方を壊し、さらなる恐怖反応へという円環の理にはまっていきます。
膝から上は、眼筋と後頭下筋群。
膝から下は、足底。
安部塾では、そういう視点で姿勢と動きの改善の解説をしています。
聡明な人は、膝関節が例外的な関節であることを瞬時に理解します。
塾生のメガネ着用率(アイックス)・矯正靴使用率(シューズクラトミ)が高いのは当然です。
眼筋と後頭下筋群と足底が機能して、ようやくスターライン手前です。
問題は、そこで「何を見るか」「どこを見るか」ということです。
よくなった視機能と足底機能でおかしな方向を向けば、崩壊が加速してしまいます。
昨夜、某塾生2名と深夜までそんな話をしました。
身体機能だけ向上させるのは、むしろ有害な場合も多いのです。
自身の恐怖反応を自覚し、まともな方向を向かないと、崖下に向かってフルブーストです。
劣等感やナルシシズムの問題を抱えている場合は、事態が深刻化しがちです。
他人を助けたいとか応援したいとかいうのが、いちばんまずいです。
「困っている人を助けたい」というのは、優越することで安心を得ようとしているだけです。
かわいそうだから助けてあげたいというは愛ではなく、ただの劣等感なのです。
依存心が強い人ほど他人を助けたがり、応援したがるのです。
詳細は、加藤諦三先生の本を熟読してください。
他人を助けたい・応援したいというのは、実は恐怖反応そのものです。
この理由で、他人を助けたい・応援したい人たちの姿勢や動きは良くなりづらいのです。
自分の問題に向き合わないために他人の問題に首を突っ込んでいるのです。
本来は、自分の姿勢と動きの制御に使うリソースを浪費しているということです。
劣等感が強烈な状態で加藤先生の本を読むのはいろいろ大変です。
が、可及的速やかに熟読する方がいいと思います。
というような話も、明日の薬院校ミニ講座でします。