2018年4月24日火曜日

足趾(あしゆび)の感覚が鈍い理由~内くるぶし下で神経が絞扼

グレイ解剖学より


足根管

足根管(そっこんかん, tarsal tunnel)とは、足根の足底面で足根骨と屈筋支帯により形成されるトンネルである。この中を脛骨神経と下腿屈筋群の腱が通る。

足根骨を足底側からみると高低がある。母趾側の脛骨内果の下載距突起、距骨、踵骨が高く、それらの間すなわち足根の中央部分が低く、全体として溝のようになっている。この溝に蓋をするように靱帯が張っている。この靱帯を屈筋支帯と呼び、屈筋支帯と足根骨で形成されるトンネルを足根管と呼ぶ。

足根管の中を以下のものが通る。

脛骨神経
長母趾屈筋腱
長趾屈筋腱
後脛骨筋腱
後脛骨動脈・後脛骨静脈

何らかの原因で脛骨神経が足根管の中で圧迫されると、足根管より末梢の脛骨神経支配領域の障害がおこる。症状は痛み・しびれ、母趾球の萎縮などである。

引用ここまで

ここが詳しいです → 足根管症候群


この症状、足に合わないキツイ靴を履くことでも起こります。

この個所は、外部からの圧迫に弱いのです。

足に合った靴を履きましょう。

また、内反足・外反足でも、症状が出ます。


足趾の感覚が鈍い人は、案外これかもしれません。

安部塾では、踵骨の上に真っ直ぐに距骨を載せる練習をします。

足趾の感覚がマトモになります。

今日の塾生講座で解説します。

2018年4月19日木曜日

手首の機能改善法

昨日の記事のつづきです。

手首の機能を改善について、東京集中講座で解説します。


手首の機能改善

手首の機能改善(輪ゴム外転)

手首の機能改善(舟状骨に力を集める)

このあたりの基本動作を中心に解説します。

意外と、プールスティックが有効。

プールスティック手首w

解説をお楽しみに!


今日の塾生講座(15:30~・21:00~)でも解説します。

2018年4月17日火曜日

手の舟状骨に力を集める=手の握り方

今日の塾生講座の復習用画像。

舟状骨

舟状骨
手の舟状骨に力を集めてきちんと握ると、拳が安定します。

舟状骨
手が安定すると、動作も安定します。

2018年4月16日月曜日

繊細な動きを生み出す手の虫様筋~動眼筋と後頭下筋と同じような全身波及効果

虫様筋は、起始が深指屈筋腱(2~5指掌側)、停止が指伸筋腱膜(2~5指背側)です。

MCP関節(拳骨)をまたいで付着しています。

腱より起こり腱膜に付着していて、骨には直接付着していません。

なので、MCP関節を屈曲させつつ、PIP関節とDIP関節伸展させます。

手の虫様筋

ものをつまむ動作で働きます(橈屈に関わるので、橈側=母指側に位置します)。

ピアニストやクライマーの方々には、おなじみの筋肉ですね。


筋肉には、筋肉の長さをフィードバックする役割がある筋紡錘という固有受容器(センサー)があります。

虫様筋に筋紡錘の数が多いことは有名で、手指の繊細な操作に作用しています。

つまり、「動き」よりも「感覚」を伝える筋肉だといえます。

虫様筋が、細かく素早く美しい手の動きをつくるといってもいいかもしれません。



伸縮状態を感知する筋紡錘


面白いことに、手の虫様筋の筋紡錘を刺激すると、足の接地が良くなります。

もちろん、手~腕の機能も良くなります。


動眼筋や後頭下筋群と同じような全身波及効果が見られます。

手指の関節


安部塾では、第2~5指のMCP関節から指を曲げる練習をよくやります。

第2~5指の付け根はMCP関節だからです。

手指の動きが繊細になるにつれ、全身の動きも繊細になっていきます。

リキミのない、軽くて美しい動きです。


舞扇の練習をすると、全身の動きが美しくなります。

4月20~22日(金~土)の東京集中講座で解説します。

→ 詳細

御参加、お待ちしております。

母指の正しい使い方が愛を生む~母指と小指が寄り添う動きと母と子が寄り添う姿

昨日、下関で母指の大切さについて解説してきました。

母指CMC関節からの運動

ヒトがヒトになれた理由のひとつは、母指CMC関節から動かせるようになったことです。

※母指CMC関節=母指手根中手関節

母指CMC関節からの運動

安部塾では、できるだけ母指MCP関節(中手指節関節)から動かさないように指導します。

母指 CMC・MCP・IP関節

母指CMC関節は鞍関節です。

■鞍関節
両関節面が鞍の背面に相当する、互いに直角方向に働く二軸性の関節。
鞍状の関節面が直交するように向き合い、二軸を中心にした回転運動をおこなう。

運動方向が二方向に制限されます。

両方の関節面に凸面と凹面の部分があり、 2 つの「鞍」が互いに凸面を凹面に合わせて結合している構造だからです。


鞍関節のモデル
この構造が、愛を生みます。

母指と小指の対立運動は、愛情を育てる動きです。


下関にあるこの像のイメージです。

二の尼と安徳天皇
母指と小指が寄り添う動きと母と子が寄り添う姿。

その意味を考えることができれば、人生が変わります。


母ではありませんが(笑)……

爺と孫的な(笑)
抱けるのは、母指の機能あってこそです。

母指は愛を生む指なのです。

2018年4月15日日曜日

パソコン作業の環境づくりと姿勢改善

参加者リクエスト解説用の図

パソコン作業の環境づくり
■チェック項目
・足底・足趾はきちんと床についているか?
・座骨はきちんと座面についているか?
・脊柱は頭に引かれて伸びているか?
・前腕は適正な角度で机面に伸びているか?
・姿勢は30度下方に向けているか?
・画面までの距離を50cm確保しているか?


という感じです。

2018年4月11日水曜日

生体力学的姿勢連鎖で姿勢を制御~明るい声は生体力学的姿勢連鎖でつくる

足の母趾(ゆび)と姿勢制御~母趾のどこが接地してますか? の、つづきです。

4月14日(土)の神戸集中講座でやる内容の一部となります。


姿勢制御で大切なのは、「視覚・前庭情報・固有受容・足の皮膚」です。

生体力学的姿勢連鎖

「The 安部塾!」という感じですね。

まあ、姿勢の学校なので、当然と言えば当然ですが(笑)。

このうち、視覚はアイックスさんに、足はシューズクラトミさんに丸投げしています。

安部塾では、前庭情報や固有受容を磨きつつ、統合能力を向上させる方向で指導しています。

なので、きちんと解説を聴いている塾生たちの姿勢はみな美しいのです。


「混ぜもの」をすると、基本的に姿勢が崩壊します。

正解はひとつしかないので、まがいものを混ぜると不正解=蛇足になるのです。


蛇足より
《昔、中国の楚(そ)の国で、蛇の絵をはやく描く競争をした時、最初に描き上げた者がつい足まで描いてしまったために負けたという「戦国策」斉策上の故事から》付け加える必要のないもの。無用の長物。

引用ここまで

楚有祠者。賜其舎人卮酒。舎人相謂曰、
「数人飲之不足。一人飲之有余。請画地為蛇先成者飲酒。」
一人蛇先成。引酒且飲之。乃左手持卮、右手画蛇曰、
「吾能為之足。」
未成、一人之蛇成。奪其卮曰、
「蛇固無足。子安能為之足。」
遂飲其酒。為蛇足者、終亡其酒。

余計な方法論を付け加えてはいけないのです。

データストレージシステム統合

で、生体力学的姿勢制御の何が素晴らしいかって、声が明るくなることです。

「視覚・前庭情報・固有受容・足の皮膚」の機能を高めると、明るくなります。

ハードの機能がガチャガチャな状態で、ソフトをどうこうしてもうまくはいきません。

姿勢が崩壊した状態でつくり笑いの練習をしても有害無益なのと同じです。


試してみれば0.1秒でわかります。

頭部前方位置姿勢で口角をあげてみましょう。

ホラーです(笑)。

ものごとには順番というものがあるのです。


賢い人は、第1趾のDIP関節の機能改善から始めます。

そして視機能改善から固有受容へ。

前庭情報と統合して、美しい姿勢=明るい声へ。

うまくいっているかどうかの判断は、明るい人間関係が築けているかどうかで。


明るい声=明るい人間関係の法則です。

孤立している人の声は暗いのです。


あるあるですが……

生体力学的姿勢制御ができていない人ほど、生体力学的姿勢制御を馬鹿にします。

感覚が鈍すぎてわからないのです。

感覚が鋭い人は、その価値を瞬時に理解します。


暗い人ほど、生体力学的姿勢制御が難しくなるということです。

明るい人は、容易く生体力学的姿勢制御ができるようになります。


神戸集中講座で、統合の仕方の解説をします。

御参加お待ちしております。