安部塾における『正しい姿勢』について、基本的なことを書き出してみます。
■目は正眼で真正面を見ます。
■後頭部で天を突きあげます。
■首筋を伸ばしてからの力を抜きます。
■背筋を伸ばし、下腹部を充実させ、腰と胸をあげます。
■両足先をつけます。
■両手の指を伸ばしてそろえ、母指をつけます。
■両手を伏せて、股関節前部に指先を少し内側に向け、手のひらをつけます。
すべての動きは、正しい姿勢から始まります。
正しい姿勢を支えているのは『腰』です。
月(肉)+要で腰です。
月=切った肉の象形と、腰に両手をあてた要の象形の組み合わせとなります。
「形声。音符は要。要は女子の腰骨の形。要が腰の本字。要がかなめの意味に用いられるようになって、もとの“こし”を示す字として腰が作られた。腰は六朝期(三~六世紀)に作られた字である」白川静『常用字解』より
安部塾では、あらゆる動作において『腰を入れ、落とす』ように導きます。
上体の動きを、ひざの力を抜いて腰を落とすことで生みだすからです。
静止状態にはいるときも、腰を落とすように促します。
ひざは腰と協働し、足関節がそれを支えます。
安部塾では、膝と足関節をゆるめることで姿勢をつくることを基本とします。
両足で大地に立ち、腰を据えます。
西洋式の身体操作のように、膝を伸ばすことを姿勢づくりの基本とはしません。
つま先立ちで、上へ上へ向かおうとする意識は使いません。
象徴として、大地は蛇、天は鳥とされています。
安部塾は、大地の上に腰を据える姿勢を『正しい姿勢』としています。
廻る動作には、さらに違いがあります。
バレエでは、膝を緊張させ、腰を伸ばして素早く廻ります。
安部塾では、ひざをゆるめて腰を落とし歩み腰となり、ゆるやかなかけ廻りで半廻りします。
同位置で廻る動作ではなく、文字通り『歩き廻り』ます。
このあたりの動きは武術の動きとよく似ています。
そして、ポイントは『手のひらの置きどころ』です。
安部塾のエクササイズでは、ホームポジションは『正しい姿勢における手の位置』となります。
これを知っているのと知らないとでは、展開がまるで違ってきます。
12月から、『正しい姿勢』を基本とした『正しい動き方』の解説に力を入れていきます。
12月7日(土)→ 新宮校集中講座
12月8日(日)→ 下関集中講座
12月13・14・15日(金・土・日)→ 東京集中講座
御参加、お待ちしております。