2016年12月29日木曜日

筋肉のはたらきを知る~正しく腕をあげさげするのは、意外と難しい。

昨日の塾生講座での会話。

僕 「小胸筋で肩甲骨を下制します(下げます)」

某塾生 「え? 小胸筋で肩甲骨下がるんですか?」

僕 「・・・・・・・・・」


まあ、よくあることです。


小胸筋の作用を見てみましょう。

・肩甲骨を下制する

・肋骨を挙上する

・・・・・・です(笑)。


小胸筋

小胸筋が死んでる人は、腕が後ろにまわりません。

肩甲骨が背中に貼りついて、浮かせることもできません。


詰みます。


安部塾では、肩甲骨の下方回旋で、小胸筋の働きを改善します。

肩甲骨下方回旋

肩甲骨を上方回旋すれば、ゆるみます。

肩甲骨上方回旋
コツは(というか、必須だけど)、鎖骨の意識。

鎖骨の動き

いつも講座でお話している通りです。


安部塾では、「意味が理解できるまで、身体はまともに動かない」と考えています。

視覚イメージできない動きをやると破綻するので、座学に時間をかけます。

いちばん怖いのは、勢いでできてる気になること。

機能が崩壊してから後悔しても、時すでに遅し。


一度崩壊した機能は、完全には戻りません。

一度崩壊した機能は、完全には戻りません。

一度崩壊した機能は、完全には戻りません。


大切なことなので、3回書きました。


失ってはじめてその大切さに気づくのは、好きな人だけではないのです。


とはいえ、きちんと学べば、支障がないレベルまでは戻せることが多いです。

問題は、身体機能の崩壊とともに、謙虚に学ぶ機能も壊れてしまうこと。

動きが乱暴(粗雑)な人は、他人の話を聴くことができません。

この理由で、なかなか改善しないわけです。


筋肉のはたらきを知ると、動きから粗雑さが消えます。

見るからに美しい、繊細な動きに変わります。

それに伴い、態度から傲慢さが消えます。

包容力ある態度に変わり、よく他人の話に耳を傾けることができるようになります。


身体操作指導者は、相手が腕をあげさげしている姿を見れば、おおよその脳力が推測できます。

正しく腕をあげさげするのは、思ったよりずっと難しいのです。


今日の塾生講座と、明日の集中講座で、じっくり語ります。

お楽しみに♪