2023年12月15日金曜日

猫背・反り腰(後弯前弯型)不良姿勢。首の付け根後方の肉が盛り上がり、首が太くて短くなります(「猪首(いくび)」)。

 胸椎過剰後弯(猫背)と腰椎過剰前弯(反り腰)の図です。

猫背と反り腰

 猫背の人の特長として、首の付け根後方の肉が盛り上がり、首が太くなり短くなります(俗に「猪首(いくび)」と呼ばれます。頭が前方に位置することで、首の後ろの肩と接する部分に顕著な隆起ができている状態です。

 猫背と反り腰を併発していることがよくあります。身長が潰れているのが観察できます。

猫背・反り腰(後弯前弯型)不良姿勢

■アライメントの特長
①頭部前方位
②上部頸椎過伸展
③肩甲骨外転
④胸椎後弯と腰椎前弯の増強
⑤腰仙角の増大(第1仙椎上縁と水平面のなす角。30°が望ましい)
⑥骨盤前傾
⑦股関節屈曲
⑧膝関節軽度伸展
⑨足関節わずかに底屈位

■短縮硬化する筋
頸部伸筋群、腰部脊柱起立筋群、腸腰筋、大腿筋膜張筋、大腿直筋、前鋸筋、大胸筋、小胸筋、僧帽筋上部繊維、肩甲挙筋

■延長弱化する筋
頸部屈筋群、上部脊柱起立筋群、腹直筋、外腹斜筋、内腹斜筋、腹横筋、大殿筋、ハムストリングス、僧帽筋中部繊維、僧帽筋下部繊維、菱形筋、前鋸筋(翼状肩甲の場合)

猪首(いくび)

 僧帽筋上部繊維が盛り上がると、①緊張- 不安、②抑うつ、③怒り-敵意などが生じます。憂鬱な悲しく暗い気持ちに気分になったり、落ち込んで意欲の低下が起きたりします。反り腰を併発している場合、怒りと敵意をむき出しにしてイライラしてしまうこともあります。

 冷静さを失って、イライラしている人を観察してみると、僧帽筋上部繊維をカチカチに固めているのがわかると思います。怒れば怒るほど猪首が進行するのも観察できます。理不尽に周りの人たちを攻撃してマウントをとりたがる人の首の付け根後方の肉の盛り上がりを観察してみると、姿勢と感情の関係の理解が深まるかと思います。

 猫背と反り腰を解消し、バランスがとれた姿勢をつくれるようになった人は情緒が安定しやすくなります。

 12月のレッスンで修正法を教えています。

※年末年始の新宮校ワークショップで解説します。

☆年末新宮校ワークショップ

12月30日(土) → 詳細

 

☆年始新宮校ワークショップ

1月3日(水) → 詳細