2023年2月8日水曜日

腰椎を平坦にして尾骨を上方へ巻き上げるときに、背部全体をリラックスし伸長する。舌を適切な位置に引き上げ、鼻呼吸する。

  今日の新宮校グループレッスンの参加者が、基本中の基本であるペルビックティルトの動きがまったくできていなかったので、自主練用に記事を書くことにしました。

ペルビックティルト(腰椎モビライゼーション)

 ティーチングピラティス(NAP)143-144Pより引用します。

ペルビックティルト(腰椎モビライゼーション)

■目的

 腰椎の屈曲と伸展における分節的なコントロールを促す。腹筋群のパフォーマンスを改善する。

■対象となる筋

骨盤傾斜のコントロールに対して:肛門挙筋、尾骨筋、腹横筋。

体幹屈曲に対して:腸腰筋は股関節を屈曲させ、骨盤の傾斜を補助する。腹直筋と腹斜筋はともに骨盤を胸郭に引き込むように活動する。

■開始肢位

 背臥位で、股関節と膝関節を屈曲し、腰椎は中間位とする。

■動作

息を吸う:準備段階

息を吐く:骨盤を傾斜させるために骨盤底筋群と腹横筋を締め、仙骨を前上方へ向け、腰椎の彎曲を伸長して平坦化する。これは非常に小さな可動範囲の運動で、PAISが床から離れないようにする。

息を吸う:腹筋群の活動を維持する。

息を吐く:脊柱を伸長しながら腹筋群をより深く脊柱に向かって引き込み、中間位に戻す。

 10回まで繰り返す。

■ポイント

肩甲骨のアライメントと安定性の修正→鎖骨の間を開き、肩甲骨を下げる。

骨盤後傾を起こすために骨盤底筋群と腹筋群の活動を用いる→骨盤底筋群と下部腹筋群を締める。骨盤を水の入ったボウルとし、1滴だけへそに向かってこぼすようにイメージする。

骨盤前傾を起こすために骨盤底筋群と腹筋群の活動を用いる→骨盤底筋群と下部腹筋群を締める。骨盤を水の入ったボウルとし、1滴だけ踵に向かってこぼすようにイメージする。

腰椎を平坦にして尾骨を上方へ巻き上げるときに、背部全体をリラックスし伸長する→背筋群を緩める。尾骨が天井に向かう垂線をなぞるようにイメージする。

骨盤が中間位に戻るときに脊柱を伸長しながら分節化する→カーペットを広げるようにイメージする。脊柱を広げるときに椎骨間のスペースをイメージする。

■前胸部を開いて幅を広くとる

 両手を鎖骨に当て、胸骨から外側に向かってさする。

■肩甲骨のアライメントと安定性を修正する

 肩甲骨の下制を誘導する

■腹横筋を活動させる

 エクササイズの前に以下のようにする。股関節の上端に左右の手の手指を2本ずつ置き、左右の距離が約10㎝になるまで身体の中心に向かって線を引くように持ってくる。次に腹部を内上方に少し押し込み、さらに手指から離れるように引き込む。

引用ここまで

 さらに、「舌が落ちている」という深刻な問題がありました。

 舌には、呼吸する、飲む、食べる、話す、身体のバランスを取る等の機能があります。現代生活では、舌を鍛えたり、しっかりと使う機会がなくなっているため、本来の機能を十分に発揮できない人がいます。

 筋肉が衰えて舌骨(舌のつけ根あたりにある骨)が垂れ、それにともなって顎の下がふくらみ、首まわりのリンパ液の流れが滞り、顔が青黒くむくみます。

 表情筋がアンバランスになり、顔が引き攣ります。

 唾液の分泌が滞り、口の中が乾燥します。連動して眼も乾燥します。

 舌をたくみにコントロールできなくなってしまいます。

 舌がもつれ、円滑に話すことができず、歯切れの悪い発声になります。

 交感神経が優位になりすぎ、よく眠れなくなります。

 不良姿勢になり、首や肩がカチカチに凝り、頸椎の歪みを招きます。

 なので、舌骨上筋群(舌を前上方へ引き上げる内舌筋)、(舌の内部にある筋肉。舌の形を変える)、外舌筋(舌を舌骨や頭、上あご、下あごとつないで舌の位置を変える)を鍛えていく必要があります。

 舌が適切な位置にあるとき、唇は自然な状態で閉じ、舌は上あごにぴったりとくっついています。舌は血流が盛んでとても温かく、その温度で上あごから鼻腔を温めています。呼吸が舌によって整うことで、加温と加湿の鼻呼吸システムが機能します。

 舌の力が抜けて、舌が下がると、舌の重さに耐えきれずに口を閉じていられなくなります。この状態を「低位舌」といいます。常態化すると、口呼吸になります。呼吸のための防御機構(システム)である鼻呼吸が崩れてしまい。姿勢も体型も動きも崩壊します。

 鼻呼吸の方が口呼吸よりも全身へ血液と酸素をしっかり行き渡らせることができます。口呼吸は呼吸は速く浅くなり、循環も悪化の一途を辿り、酸欠状態に陥ることになります。

 口を閉じている状態のとき、舌は通常上あごにくっついています。しかし、口が開いていると舌の位置が下がってしまい、気道を塞いでしまいます。気道を確保するために頭を前に突き出して舌の落ち込みを防ぐため、頭部前方位置姿勢からの上位交差反射で巻き肩猫背の状態になってしまうのです。

 このあたりのお話も、2月の各地のワークショップでやっていこうと思います。

☆東京ワークショップ

2月10・11・12 日(金・土・日)→ 詳細  

 

新宮校ワークショップ(平日半日)

2月16日(月)→ 詳細

 

☆大阪ワークショップ

2月23日(木)→ 詳細

 

☆名古屋ワークショップ

2月24日(金)→ 詳細

 

☆神戸ワークショップ

2月25日(土)→ 詳細

 

新宮校ワークショップ(休日)

2月26日(日)→ 詳細

 

☆新宮校ワークショップ(平日全日)

2 月27日(月) → 詳細