現在の私の活動の根底には、高校生の時に読んだ先生の御本の影響が大です。
在野研究のススメvol.04 : 吉野裕子Add Star |
私がフィールドワークに頼った研究をするのは、先生の影響が大きいです。
先生の天才ぶりには、年を重ねるほど、驚かされています。
日本古代呪術 陰陽五行と日本原始信仰 講談社学術文庫 |
この本の解説(300P)で、小長谷有紀氏が、
彼女は悔しくてしかたなかった。
「もうね、死んでから認められるかなと。何とかバランスを取って生きているのよ。突き詰めて考えりゃ、ほんと悔しいわよ。こんなわかりきったことなのに。なんでみんなわかってくれないかと。ほんとにどうにかなっちゃいそうよ」
引用ここまで
と、書いておられます。
同じように感じて50年間生きてきましたが、吉野先生は50歳から活動を始めたわけです。
なのです。
先生が、舞の『扇』についての本を書かれていなかったとしたら、現在の私はありません。
蛇 日本の蛇信仰(吉野裕子著) |
この本の解説(312-313P)で、村上光彦氏が、
人間とは、『仮に人間の姿となっている蛇』だとする吉野さんの言説は、古代文明に関心のある者にとってはけっして奇矯には聞こえない。ヒンドゥー教のシヴァ神の像には蛇が付き物だが、この神秘的な蛇はタントラ哲学ではクンダリーニと称され、人間の脊髄の根元につねにとぐろを巻いているという。それはいっさいの性的・霊的エネルギーの源泉で、ヨガ行者はその修行によってクンダリーニを目覚めさせることに努めるのだそうだ。『脊髄の根元に』蛇がとぐろを巻いている存在は、人の姿をしていても本質的には蛇なのではあるまいか。
引用ここまで
と、書いておられます。
同感です。
脳機能の勉強をすれば、すぐにそれが理解できます。
私たちの脳には、『爬虫類』の機能を備えた部位があります。
カール・セーガン著『エデンの恐竜――知能の源流をたずねて――』によれば、
「人類は生物進化の最終段階にいるが、そうした人間の脳の中には、当然、その進化途上の各段階の生物であった時の部分もくみ込まれている。つまりR(爬虫類)複合体とよばれる脳の一番奥の部分は恐竜の脳の働きをしている。それを取まく大脳縁辺系は、哺乳類の祖先との共有であり、更に外側の新皮質は霊長類としての人間の理性を掌る。人間が人間たり得ているのは、脳の八五パーセントを占めるこの新皮質のおかげであるが、しかもなお脳はこの三位一体で構成され、根本的には三者の力のバランスの上に成り立っている。」
という。つまり人間の脳の中には明らかに恐竜という古代生物が生きているのである。まことにショッキングなことではあるが、動かし得ない事実であって、著者は、「龍(爬虫類)」をこわがるとき、われわれは自分の一部をこわがっているのだろうか。」と問いかけている。
引用ここまで
脳機能の勉強をすれば、すぐにそれが理解できます。
私たちの脳には、『爬虫類』の機能を備えた部位があります。
カール・セーガン著『エデンの恐竜――知能の源流をたずねて――』によれば、
「人類は生物進化の最終段階にいるが、そうした人間の脳の中には、当然、その進化途上の各段階の生物であった時の部分もくみ込まれている。つまりR(爬虫類)複合体とよばれる脳の一番奥の部分は恐竜の脳の働きをしている。それを取まく大脳縁辺系は、哺乳類の祖先との共有であり、更に外側の新皮質は霊長類としての人間の理性を掌る。人間が人間たり得ているのは、脳の八五パーセントを占めるこの新皮質のおかげであるが、しかもなお脳はこの三位一体で構成され、根本的には三者の力のバランスの上に成り立っている。」
という。つまり人間の脳の中には明らかに恐竜という古代生物が生きているのである。まことにショッキングなことではあるが、動かし得ない事実であって、著者は、「龍(爬虫類)」をこわがるとき、われわれは自分の一部をこわがっているのだろうか。」と問いかけている。
引用ここまで
昨年の大晦日に鹿児島の竹屋神社で『阿多山神之舞』を納めました。
『阿多のやまつみ(山の蛇)』ということになります。
それゆえの大蛇面です。
その昔、私がヨガを研究した理由も同じです。
それゆえ、ポーズ自慢するナルシシズム系の流れには乗らずに済みました。
いまだに、まったく興味がありません。
私にとってヨガは、ナーガ(世界蛇)のような美しい動きを学ぶためのメソッドなのです。
そして、本質的に自分が蛇であることを知る旅が、ヨガだと考えています。
ヨガの語源「ユジュ」は、『縛りつける=結う』ですから。
人間とは、『仮に人間の姿となっている蛇』
そして、本質的に自分が蛇であることを知る旅が、ヨガだと考えています。
ヨガの語源「ユジュ」は、『縛りつける=結う』ですから。
人間とは、『仮に人間の姿となっている蛇』
なのです。
余談ですが、『蛇=巳=み』です。
安部塾舞部の舞人の名前を見てみましょう。
みき・ともみ・ひふみ・なみ
『み』の字が入っています。
ちなみに、蛇の古語は『かか』。
よしたか・たなか・ふくおか・なかにし
『ち』は、「いかず霊(雷)」「おろ霊(大蛇)」「みず霊(水霊)」……
『ち』が入っている舞人は、独特の舞を舞います。
たぐち
まあ、ただの偶然です(笑)。
ヨガと舞がどうつながるのかよくわからないって、よく言われます。
そもそそ、シヴァ=ナタラージャ(舞踏王)なんですけどね。
そもそも、シャクティ=赤蛇(シャクジ)ですし。
吉野先生の『日本人の死生観』を読んでいただければ、わかってもらえるかもしれません。
人間とは、『仮に人間の姿となっている蛇』
なのです。
大切なことなので、3回書きました。
龍蛇のように舞えるようになって、はじめてわかる世界があります。
『初=華=はな』です。
『はな』を大切にしましょう。
自分が、本質的には蛇であることを知る旅は最高です。
みんなでUZUハウスで舞って思いました。
「脳機能を改善するには、舞うのがいちばんいい。だけど、みんなわかってはくれない」
で、吉野先生の言葉を思い出しました。
私はちょうど50歳、ここからフルブーストかけていきます。
悔しがるのは老後にします(笑)。