2017年6月29日木曜日

口内細菌叢・腸内細菌叢・膣内細菌叢・皮膚常在菌~細菌叢のバランスと脳機能と全身の症状

細菌叢
私たちの体の中には、様々な種類の細菌がいます。

善玉菌・悪玉菌・日和見菌です。

日和見菌は条件によって、善玉菌や悪玉菌に姿を変えます。

細菌叢のバランスが崩れ、善玉菌が弱くなり悪玉菌が強くなると、日和見菌が悪玉菌に姿を変えます。

例えば口内。

歯周病菌・虫歯菌=悪玉菌が増殖し、体内に侵入すると病気を発症します。

口内細菌叢のバランスが崩れて増殖した悪玉菌は、口内の血管を攻撃します。

そこから血液中に侵入し、血管そのものを攻撃し始めます。

攻撃による炎症を抑えようと、血管はコレステロールで保護をします。

このコレステロールが、悪玉菌によって悪玉コレステロールと化します。

保護するために、脂肪の塊がつくられます。

結果、血管が詰まり、動脈が硬化します。

口内から全身の血管に悪玉菌が拡散する時間は90秒です。

心筋梗塞や認知症の原因にもなるという説もあります。

その他、様々な病気も、口内細菌叢のバランスが崩れたことが原因だとされています。

これは、腸内細菌叢や皮膚常在菌のバランスも同じです。

細菌叢のバランスが崩れることで、全身の問題を引き起こしている可能性があります。


自然分娩と帝王切開。

決定的に違うのは、誕生時に母体の膣内細菌まみれになるかならないかです。

自然分娩の赤ちゃんの皮膚は、膣内細菌まみれになります。

帝王切開の赤ちゃんの皮膚には、皮膚常在菌しかいません。

このため、自然分娩の赤ちゃんの方が、皮膚の健康を保ちやすいという説があります。

もっとも、母親の膣内細菌叢が悪玉菌だらけだと、そうはいかないかもしれませんが。


最近の研究で、細菌叢が宿主(私たち)の行動に影響を与えている可能性があることがわかってきています。

私たちの食事の嗜好や食べる量が、細菌叢によって決まっているかもしれないのです。


今日・明日の塾生講座で、塾生たちに動画を見せたいと思います。

神回になるでしょうね(笑)。


7月2・9日の薬院校集中講座でも、解説します。

お楽しみに!