2021年4月5日月曜日

筋ほぐしの圧迫の力と深さ(筋膜の修復を促進する)

☆虚血圧迫法の力と深さ

主に母指を用いる。組織の痛みが強い場合ほど、ゆっくりと深く圧迫する。がっちりした体型の場合、さらに深く強めの圧が使える。華奢な体型の場合、力は必要ない。

☆圧迫する方向

硬結や粒状・豆状のトリガーポイントを、ゆっくり、深く、真っ直ぐに圧迫する。

☆指標

①痛みが減少する

②圧迫部位がやわらかくなるかなくなる

まで圧迫する。10秒以内に変化しなければ、そこから離れて周囲を3回程度撫でることを繰り返す。撫でることで圧が深部に届くようになる。


4月の東京集中講座にて、筋ほぐしについて解説いたします。


2021年4月4日日曜日

筋ほぐしテクニックいろいろ(その2)

 

終末抵抗(固まった関節を動かす際の抵抗)


☆等尺性収縮テクニック(MET)

①罹患した筋肉・原因となる筋肉のトリガーポイントを押さえる。

②少し抵抗を加えながら、筋肉を収縮する。

③トリガーポイントがやわらかくなるまで、その部位を押さえ続ける。

④筋肉を自動と他動でストレッチする。


☆等張性収縮テクニック(MET)

①心地よい位置に筋肉を置く。

②徐々に抵抗を減らしながら、40%の力で15秒間収縮する。

③5秒間休み、息を吐きながら筋肉を新しく制限される範囲まで30秒かけて動かす。

④筋肉を自動と他動でストレッチする。


☆伸張性収縮テクニック(MET)

①制限(抵抗)があるところまで筋肉を動かす。

②抵抗を加えながら、4秒間、25%の力で筋肉を収縮する。

③制限(抵抗)を乗り越えたら、30秒間、生理学抵抗感に対して筋肉の伸張性収縮に逆らって押し返す。

④5回繰り返す。

2021年4月3日土曜日

筋ほぐしテクニックいろいろ(その1)

■相反抑制テクニック
①罹患した筋肉・原因となる筋肉を同定し、弛緩させる(脱力させる)。
②40%の等尺性抵抗に対して、拮抗筋を収縮させる。
③拮抗筋へのアプローチが相反抑制効果をもたらす。

■等尺性運動後の筋伸張法
①トリガーポイントを同定する。
②罹患した筋肉・原因となる筋肉に対してじゅうぶんな可動域が確認でき、なおかつ苦痛を感じない姿勢にする。
③罹患した筋肉・原因となる筋肉を、最大限痛みのない範囲まで、20%程度の力で収縮する。その間、10秒間等尺性抵抗を加える。筋肉が短くならないように、身体の一部を固定する。
④次に、筋肉を伸張しながら、筋肉が伸びているか、まだ伸びるか確認する。
⑤筋肉を伸張している間は、抵抗があるポイントまで引き伸ばすイメージで、筋肉を徐々に伸ばす(他動)。伸びる筋肉の長さが変化することに気づく。
⑥3回繰り返す。

■コントラクトリラックス・ホールドリラックステクニック
①トリガーポイントを同定する。
②罹患した筋肉・原因となる筋肉に対して、じゅうぶんな可動域が確認でき、苦痛を感じない姿勢にする。
③苦痛がない程度に抵抗を感じる可動域まで硬直した関節を動かし、次に罹患した筋肉・原因となる筋肉を収縮する。
④この自動収縮に徐々に抵抗を加える。
⑤弛緩させる(脱力させる)。
⑥弛緩させることで、関節が動く可動域が増加していく。

■コントラクトリラックス・アンタゴニストコントラクト
①動きの悪い関節や軟部組織、痛みが生じている部位を探す。
②主動筋を収縮させ、その後、主動筋を弛緩させる。
③拮抗筋を収縮させ、主動筋をストレッチする。
④ストレッチは30秒間おこなう。
⑤3回繰り返す。

2021年4月2日金曜日

股関節をハメる「木のポーズ」

 

yuuki先生 木のポーズ

木のポーズは、ヒップオープニング(股関節をひらく)しながら片脚バランスをとるポーズです。大地に根を張るように片脚で立ち、天に向けて全身を引きあげていきます。足裏全体を均等に使いながら、母趾球で地をとらえます。膝は過伸展(反張)しないように大腿四頭筋(前もも)を引き締めて伸ばします。もう一方の脚はハムストリング(後ろもも)をはたらかせて膝を曲げ、足の裏で軸足の内転筋群(内もも)を押します。臀筋・股関節外転筋・深部外旋筋が、大腿骨(ふとももの骨)を外旋(外ねじり)します。支脚(軸脚)・遊脚ともに、股関節の屈曲筋群・伸展筋群・外転筋群・内転筋群・内旋筋群・外旋筋群の相互作用によりバランスをとって安定します。

☆支脚の股関節は、中間位(ニュートラルポジション)、膝関節は伸展位。中臀筋で骨盤の傾斜を抑制する。大腿筋膜張筋を意識して、大腿四頭筋とともに膝を伸ばす。

☆遊脚の股関節は、屈曲・外転・外旋位。縫工筋と腸腰筋を意識する。大腿筋膜張筋と中臀筋で外転、大臀筋で外旋。さらに神具外旋六筋を収縮させて股関節前部をひらく。

☆支脚・遊脚ともに、小臀筋を覚醒させて、大腿骨頭球状部を股関節窩に合わせて凸凹を安定させます。

4月の各地の講座はHPより → 安部塾HP

☆下関集中講座 4月3日(土)

☆機能運動学大牟田サークル 4月4日(日)

☆東京集中講座 4月9・10・11日(金・土・日)

☆新宮校集中講座 4月16日(金)

☆大阪集中講座 4月22日(木)

☆名古屋集中講座 4月23日(金)

☆神戸集中講座 4月24日(土)




2021年4月1日木曜日

4月は、8点のポーズと片脚立ちによる姿勢と動きの改善をおこないます。

 

8点

4月の安部塾では、8点のポーズと片脚立ちをやりたいと思います。胸をひらくことで、首や背中がやわらかくなり、お腹と腕が引き締まります。尾骨の使い方を学べる、奥の深い動きです。頭頂からかかとまで一直線に伸ばした腕立て伏せ姿勢=プランク(板)のポーズから入るため、上体の使い方の基礎が身につきます。坐骨をあげながら尾骨をたくしこむという複雑な動きと、肩甲骨をさげながら両肘の先を寄せる動きも身につきます。

木のポーズを中心に片脚立ちの練習もやっていきます。股関節屈曲筋と伸展筋の前後方向の拮抗、股関節外転筋と内転筋の横方向の拮抗、股関節内旋筋と外旋筋の回旋方向の拮抗を身につけることで、股関節の安定を目指します。安定した股関節は、安定した感情の波を生み出します。股関節がゆるみすぎて不安定になったり、詰まりすぎて固まったりすると、感情の波も不安定になったり動かなくなってしまいます。股関節は私たちの意志力を支えてくれており、何事かを成し遂げる力の源=パワーハウスなのです。

4月の各地の講座はHPより → 安部塾HP

☆下関集中講座 4月3日(土)

☆機能運動学大牟田サークル 4月4日(日)

☆東京集中講座 4月9・10・11日(金・土・日)

☆新宮校集中講座 4月16日(金)

☆大阪集中講座 4月22日(木)

☆名古屋集中講座 4月23日(金)

☆神戸集中講座 4月24日(土)

2021年3月24日水曜日

自己陶酔しているナルシシストは、自分を変えようとはしない。

人間関係が長続きせず、うまくいっている風を必死で装うも現実はうまくいくことはない。自己陶酔するナルシシストは、 現実と非現実の区別のつかない誇大妄想世界に生きています。そして、自分を変えようとはせず、自分の周りの世界を変えようとしながら、妄想をこじらせていきます。

ごくごく当たり前の現実ですが、相手のことを大切にしなければ、相手から大切にされることはありません。自分のことを特別な存在だと盛大に勘違いして、他人の視点を蔑ろにしていれば愛想を尽かされてしまいます。相手を自分の都合の良いように操ろうとすれば、その代償として恨まれます。積もり積もっていく怨恨の念が暗く重い闇となり、常闇の世界に生きることになります。

どんなに「私はすごい人だから、私に会いに来なさい」と告知しても、誰ひとりまともに相手をしてくれることはありません。一時的に、依存心が強い人が近づいてくることはありますがすぐに破綻します。類が友を呼んでナルシシストが寄ってくることもありますが、これまたうまくいくことはありません。ナルシシストは満たされることはないのです。

SNSで自分を世界に向けて発信すれば人気者になれるという妄想は、一瞬で打ち砕かれます。現実世界で好かれることがない人間がSNSで自己陶酔発信したところで、「あぁ、この人はナルシシストなんだな。距離を置こう」と判断されるだけです。鴨にはなれるかもしれませんが、望む未来を手に入れることはできません。フォロワーを増やしたところで、孤独感が消えることはありません。

ナルシシストが自分を変えようとすることはありません。空想の世界を限定する現実を発見して自分を変えようとした時点で、ナルシシストではないのです。自分を変えようとしないナルシシストは、人間関係リセットを繰り返しながら人生を終えていくことになります。自分を変えるのは、力学的な動きと姿勢の改善から始めるのが基本です。動きと姿勢が美しく整っていくにつれ、人生の質も自然に良くなっていきます。


2021年3月22日月曜日

筋肉のコリをほぐすということ~陰陽のバランスととる

 3月25日(木)大阪集中講座、26日(金)名古屋集中講座、27日(土)神戸集中講座で、

①主動筋と拮抗筋の関係性ー相反神経抑制

②マッスル・アイソレーション

③コ・アクティベーション

④バンダ

⑤促通ストレッチ

について、解説いたします。

ヴィンヤサフローと立位

4月からは、トリガーポイントセラピーも絡めていく予定です。

トリガーポイント治療

昨夜のツイキャスでも解説しましたが、身体をほぐすということは陰陽のバランスを整えるということなのだと私は考えております。

・下部胸式呼吸(陽)と腹式呼吸(陰)
・動(陽)と静(陰)
・活動(陽)と休息(陰)

日頃動きすぎている人は、腹式呼吸での休息が必要です。
日頃動き足りない人は、下部胸式呼吸での活動が必要です。

陰陽のバランスが崩れれば、体調不良に陥ることになります。
呼吸と動きの関係を理解し、自分に何が必要なのかがわかった上で対策する必要があります。

3月25日(木)大阪集中講座、26日(金)名古屋集中講座、27日(土)神戸集中講座で主動筋と拮抗筋の解説のときに、詳しく解説したいと思います。御参加、お待ちしております。