2025年10月20日月曜日

胸椎動きを改善することで全身の動きが楽になる。

胸椎

 胸椎は、主に回旋(ひねり)、伸展(そらす)、屈曲(丸める)、側屈(横に倒す)の4方向に動きます。これらの動きを引き出すための代表的なエクササイズをいくつかご紹介します。

※注意点

・痛みを感じる範囲では行わず、無理のない範囲でゆっくりと行いましょう。

・呼吸を止めず、ゆっくり長く行いましょう。


1. 回旋(ひねり・ねじり)のエクササイズ

■四つ這いでの胸椎回旋 (Quadruped T-spine rotation / チェストオープナー)

①床に四つ這いになります(手首は肩の下、膝は股関節の下)。

②片手を頭の後ろに軽く添えます。

③息を吸いながら、添えた肘を体の内側(支えている腕の方向)に入れます。

④息を吐きながら、添えた肘を天井に向かって大きく開き、体をひねります。このとき、肩甲骨の間あたり(胸椎)をひねることを意識し、腰が過度に動かないように注意します。

⑤ゆっくりと元の位置に戻り、繰り返します。反対側も同様に行います。

■横向きでの胸椎回旋 (オープンブック / Open Book)

①床に横向きに寝ます。下の腕と脚をまっすぐ伸ばし、上の脚は膝を90度に曲げて前に置きます(安定させるため)。

②両手を前に伸ばし、手のひらを合わせます。

③上の腕を、胸を開くようにゆっくりと後ろへ回します。目線は指先に追従させます。

④体が大きくねじれるのを感じ、無理のない範囲でキープした後、ゆっくりと元の位置に戻ります。反対側も同様に行います。


2. 伸展(そらす)と屈曲(丸める)のエクササイズ

■キャット&カウ(猫と牛のポーズ)

①床に四つ這いになります。

②(牛のポーズ - 伸展) 息を吸いながら、お腹を下に落とし、背中を反らせます。顔を少し上げ、胸を前に押し出すイメージです。

③(猫のポーズ - 屈曲) 息を吐きながら、背中を丸め、おへそを覗き込むようにします。手で床を強く押して、肩甲骨の間を天井に突き上げるイメージです。

④この動きを呼吸に合わせてゆっくりと繰り返します。

■椅子に座っての胸椎伸展

①椅子に浅く座り、頭の後ろで手を組みます。

②肘を開き、息を吸いながらゆっくりと胸を反らしていきます(胸椎の伸展を意識)。

※背中ではなく、胸の骨(肩甲骨の間の辺り)を動かすように意識します。

③ゆっくりと元の姿勢に戻ります。


3. その他のエクササイズ

■お祈りのポーズでの胸椎伸展(四つ這い・前腕を床につける)

①四つ這いになり、前腕(肘から先)を床につけます。

②お尻を少し後ろに引きながら、胸椎を前に動かし、胸を床に近づけるようにそらします。

③脇の下から背中が伸びるのを感じながら、深呼吸を繰り返します。


これらのエクササイズは、猫背や巻き肩の改善、呼吸の質の向上などにもつながるとされています。ご自身の体力や体の状態に合わせて試してみてください。