経絡と解剖学 吉田啓 中外医学社 |
経絡と解剖学 吉田啓 中外医学社 50Pより
胃腸の状態が活発であれば消化の効率も上がる。栄養をしっかりと吸収できるなら、生命活動に必要な《気血》を十分につくり出せるーこの論法から、中医学は胃を単なる消化管の一部ではなく『血の生じるところ』と考えた。
血を生む胃は『五臓六腑の海』とまで称される健康のための重要な臓腑とされるようになった。
胃の経脈《足の陽明胃経》は、基本としては胃に代表される消化器系に多く用いられるが、根本的な虚弱体質や筋肉の不足、慢性的な疲労、睡眠障害、うつ病をはじめとする精神疾患、過敏性腸症候群などの心療内科的疾患、生理周期の不順、不妊、更年期障害まで、およそ身体に感じる不調すべてに広く使用される。
その理由は『胃腸こそ人のこころと身体の健康の基礎である』という思想からきているものであり、大腸の章で紹介した「脳ー腸軸」のように、現代医学も今また同じ認識を持ち始めてきているのだ。
引用ここまで
作用機序は未解明でも、歴史が効能を証明しているということはたくさんあります。「どういう理屈でそうなるかはわからないけど、ここをこうしてこうすればこうなるということがわかっていれば、そうすればいいと私は考えています。例えば、スマホのタッチパネルの原理を知らなくても、タップ操作でスマホを使えるようなものです。
皮膚や膜(ファシア)も同様で、「なぜ皮膚の特定の箇所をタッピングすると体調がよくなるのか?」がわからなくても、タップすれば体調がよくなるのであればタップすればいよいし、先人が見つけたパターンを踏襲すれば効果が得られるのであれば踏襲すればよいと考えています。
胃の経脈《足の陽明胃経》の章の内容が素晴らしいので、ぜひ読んでみてください。
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